(題名省略)

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1980年7月16日
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岡山県

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2024.4.7
monoAI technology利益確定した。 2月26日の記事で紹介したように、節目ごとに株数を増減させて小さい値幅をとるのがいつものやり方なのだが、今回は自信があったので、それに加えて一部、900で空売りして501で決済した。2000年アメリカITバブルの歴史知識が役に立った。

その日の3時からディオに買い物に行って、3割引きのサバやおつとめ品コーナーのキャベツなどを買った。お金の使い方が普段と全く変わらないのは自分でも面白かったが、株で生計を立てる人はこうあるべきだと思う。


2024.3.8

テイツー逆日歩

テイツーに8円の逆日歩が発生する日があり、それまでの0.5円の積み重ねと合わせて含み益がなくなった。慌てて決済したが、 その後、逆日歩が発生しなくなり、株価も125円から120円に下がった。

株主優待の権利確定日と関係あるかもしれないが、自社商品割引券はそれほど魅力的とは思えない。しかも逆日歩8円が発生した日と権利確定日が微妙にずれている。株の貸し手が急に増えたのも不思議だ。


2024.2.26

monoAI technology空売り

約20年前のアメリカのITバブルと同じように、社名にAIが付く会社の株が見境なく買われているように見える。 monoAI technologyは過去6年間のうち4年間が赤字で、2018年から2020年の間に従業員数が73人→13人→230人と増減し、2020年末に債務超過になっている。2018年から2020年の間に何が起こったかIRニュースで調べてみると、社名を変更したり、Vtuber事業部を立ち上げたり、他の会社から訴訟を起こされたりしていた。大作ゲームソフトの開発費が100億円を超えることを考えると、monoAI technologyの研究開発費、年間1億円はあまりにも少なく、生成AIのようなものはとても作れないと思う。

monoAI technologyを空売りするにあたって、500、570、650、750、900、1050と節目を自分で決めて、株価が1つ上の節目に上がるごとに空売りの株数を増やし、1つ下の節目に下がるごとに株数を減らすことにした。一度に少額ずつ売買しているので、株価が2倍になっても大して問題はない。

2月20日、monoAI technologyの株価は1050円と900円の間を往復した後900円を下回り、一日で2回儲かった。


2024.2.15
日経平均株価が史上最高値に近づいたことを受けて2月13日と2月14日のラジオ日経が異様な雰囲気だった。 ある出演者は産業革命を唱え、ある出演者は「証券関係者の食事会に出席したところ参加者全員強気だった」と述べた。 2月初めにドコモショップから新NISA講座の案内メールが届いたのもおかしかった。

約20年前にIT革命が起こったばかりなのに、そんなに頻繁に革命が起こるものかと思うし、全員が強気なのは株価が天井であることを示唆していると思う。証券用語解説集のサイコロジカルラインの項に下のような説明がある。

投資家心理は株価の上昇が続けば、ますます強気に傾き、逆に株価の下落が続けば弱気に傾きがちである。市場が強気一色になった時、相場はピークを迎え、逆の弱気一色になった時にボトムを付ける傾向を利用している。

サイコロジカルラインの有効性はさておき、考え方が重要で、全員が強気になれば次に株を買う人がいないから上げ止まり、全員が弱気になれば次に株を売る人がいないから下げ止まる。したがって、株は強気一色の時に売って、弱気一色の時に買うべきだと思う。


2023.12.29

2023年の反省

今年は特に運用成績の悪い年で9月までマイナスだった。10月から調子が良くなったが年間の利益は去年の半分ほどだった。シリコンバレー銀行破綻後に株価が下がると予想して外れたのと、トレーディングカードバブルでテイツーが思った以上に上がったのがよくなかった。

ラジオ日経を聞いていると、今年の前半は儲けて後半は損をしたという内容の聴取者の投稿があり面白かった。多分、僕は日経平均株価が次々と高値を更新する相場よりも、下げ相場や往来相場の方が得意なのだろう。来年はアメリカの不景気と、日本の政治的不安定(岸田首相の次に誰が首相になってもしばらく短命政権が続くだろう)で日経平均株価は下がると思う。したがって、僕の運用成績は良くなると思う。


2023.10.18
10月に入ってから急に儲かるようになってきた。やはり僕のやり方は株価の急落や波乱に強い。 個人情報流出事件のせいか、テイツーの株価がかなり下がってきた。イオンシネマで「沈黙の艦隊」を見た帰りにイオンモール内の「ふるいち」に立ち寄り少し観察した。トレーディングカード自販機(何が出てくるか分からない)の上に要らなくなったカードを置くかごが置いてあった。店頭で買い取ってもらうほどの価値もないカードが自販機から出てくる可能性を示しているので、不健全さが増しているような感じがした。

2023.9.18
5月(日経平均バブル後高値更新)以降止めていた計画的ナンピンを8月末に再開した。 本当は日経平均株価が高値から10%下がったところから再開しようと思っていたが、8月末に何か胸騒ぎがして前倒しで再開した。直観は当たり、それから日経平均株価は上昇トレンドに入った。

計画的ナンピン(ダブルインバースETF−レバレッジETFの値を計算する方式)は、株価が同じところを行ったり来たりしても少しずつ持ち高が小さくなるので、注意して随時買い増ししていきたい。


2023.7.26

ベースフード空売り

ベースフード(2936)を空売りした。数か月前にコンビニでベースブレッドを買って食べてみて、これはだめだと思った。1日に必要な栄養素の3分の1がとれるのが特徴だが、3食で1日に必要な栄養素を摂るよりも、2食で1日に必要な栄養素の3分の2を摂る方が難しい。だから、1日に必要な全栄養素の3分の1が含まれたパンを食べれば、かえって残り2食の献立で困ってしまうだろう。

仮に1日3食全部ベースフードを食べたとして1か月で420円×3食×30日=3万7800円になる。僕なら1日に必要な栄養素を摂りながらこの3分の1程度の食費で済ませることができる。

クロム、マンガン、セレンなど有名でない栄養素について一応調べてみたが、通常の食生活で不足することはないものが多く、僕が欠乏症になっていないので気にしなくても問題ないと思う。


2023.5.29
日経平均株価がバブル崩壊後の高値を更新したのは全くの予想外だったが、空売りにはかえって好都合だ。 個別銘柄の空売りは最大で10銘柄にすると自分で決めているが、先週初めの時点でその枠を7つ(休止中のアルメディオ含む)しか使っていなかった。 アメリカの銀行が相次いで破綻した後、日経平均株価は下がると思ったが、特に空売りを増やさなかったのがよかった。それでも、長い目で見ればアメリカ高金利→アメリカ景気後退→アメリカ利下げ→円高で日経平均株価は下がると思う。

今は値上がり率ランキングを頻繁に見て、明らかにおかしい銘柄を探している。


2023.5.4
5月1日、アルメディオの新規売停止が解除されないまま決済期限(6か月)が来て損失が確定してしまった。 何年も新規売停止が解除されないままの銘柄もあるが、 今まで僕が空売りした銘柄は全て6か月以内に新規売停止が解除されていたので、新規売停止が解除されないことはめったにないと思っていた。3月27日にストップ高になったのが良くなかったのかもしれない。

今後、新規売り停止が解除されているかどうか毎日確認し、解除され次第また空売りしようと思う。


2023.4.12
新規上場ETFの運用会社は将来そのETFが下がると思っている(上がると思うなら投資家に売らずに自分で持っておけばいい)という仮説に基づいて、新規上場ETFを調べてみた。

3月10日 ダウ・ジョーンズ工業株価平均
4月13日 USテックトップ20、フィラデルフィア半導体株指数
4月26日 ドイツ国債、フランス国債

ニューヨークダウやアメリカのIT企業の株が下がるのは順当な感じがするが、ドイツ国債、フランス国債は少し意外だった。 今後、景気が悪くなり、欧州中央銀行は利下げする(金利が下がると債券価格は上がる)と思うが、それよりも、軍事費の増加や大規模デモによる財政悪化の影響が大きいと考えているのだろうか。


2023.3.16
シリコンバレー銀行の破綻をきっかけに世界同時株安が起ったが、それほど驚いていない。かなり以前からアメリカの長期金利と短期金利が逆転(2年国債利回りが10年国債利回りよりも高くなる)し、これは景気が悪くなる前兆だと思っていた。長短金利の逆転が景気悪化の前兆だとする理由は2つあり、
@債券投資家が将来の金利低下を予想している(金利が下がる前にまず景気が悪くなるはず)
A銀行は短期で預金を集めて長期で運用するので、銀行の業績が悪くなる
といわれているが、シリコンバレー銀行の破綻はAに当てはまり、まさに理論通りだ。ラジオ日経の相場解説の論調が3月10日を境に1日で変わり、実にいいかげんなものだと思った。

今後もアメリカ株は下がると思う。今回の株安の根本的な原因は長期金利と短期金利の逆転で、アメリカが金利を下げない限り解決しないと思う。また、シリコンバレー銀行が経営があのように無謀なら、スタートアップ企業に対する貸付審査も雑な可能性がある。英語版Wikipediaのシリコンバレー銀行の項(機械翻訳で読んだ)に書いてあった取引先、ROKU、Roblox、Vimeoのうち、Roblox、Vimeoは2020〜2022年の3年連続営業赤字で、ROKUは 同3年間のうち2年が営業赤字だった。他の銀行がお金を貸さないようなスタートアップ企業に対してシリコンバレー銀行が貸していたというのは何とも怪しい。


2023.3.9
トルコ大地震でトルコ株が下がると思ったが、期待したほど下がらず、すぐに年初来高値近辺まで上がった。 トルコ政府の株価対策で強引に上げているらしく、無茶な感じがするのでトルコ株ETFを全部売った。今年は全体的には儲かっていないのであまり余裕がないが、トルコ・シリア大地震緊急支援募金に少し寄付した。

2023.2.2
12月にインド株ETFが最高値から10%下がったところで計画的ナンピンを始めたが、 計画的ナンピンの規模を小さくして日本の個別銘柄の長期投資をやるべきか迷っていた。そんな中、アメリカの投資会社がアダニ財閥の不正を指摘したのをきっかけにインド株ETFが大きく下がり、(インド株ETFに関しては)身動きが取れなくなってしまった。当分、買い増す気も起こらない。

調べてみたら、インドの平均株価ニフティー50指数にアダニ財閥関連企業は2社あり、アダニ財閥の中心企業のアダニ・エンタープライゼスのPERは272だった。ある国のETFに投資する場合、個々の企業のPERをいちいち見ていられないが、インド株の平均PERも22で割高になっていることを見落としていた。


2023.1.19
1月16日、テイツーの空売りの決済期限(6ヶ月)が迫っているため、いったん決済して再度空売りした。 買い板が薄い時を狙って空売り(新規)→現物買い(現渡用)の同額リンク注文をしたが、買い注文が成立する前にみるみる買い板が厚くなり、株価が上がりだした。仕方なく指値を訂正し、売り値よりも高い値で買うことになった。

同額リンク注文は色々試してみたが、空売りの決済期限延長目的では(株価が高くない場合)役に立たないようだ。 チャート分析をして短期売買をするつもりで取り組んだ方がいいかもしれない。 テイツー株は翌日20%近く急落した。決済期限延長を一日待てばよかったと思ったが、実質的な意味はない。


2023.1.12
去年の11月にカバードコールETFを買ってから1週間後、4円ほど円高ドル安になってからカバードコールETFとVIX指数先物の違いに気づいた。VIX指数先物は差金決済なので、為替変動の影響が小さい。そこからカバードコールETFに乗り換えると、為替変動の影響をまともに受けることになる。

僕は今後ドルが下がると思っているので(アメリカ景気後退→利下げ、日米インフレ率の差)、ヘッジの意味でETF持ち高の半分の額のドルをFXで空売りした。日米金利差のせいでかなりスワップポイント(手数料)がかかる。

そもそも、証券会社の立場に立って考えると、(為替変動の影響を考えなければ)こんな有利な金融商品は市場で売らずに自分で持っておけばよいのにと思ってしまう。大和証券や未来アセットも将来のドル安を予想しているのかもしれない。


2022.12.29
今年は前半が好調だったが、後半に伸び悩んだ。それでも、グローバルダイニングの逆日歩のせいで不調だった去年と比べればかなり良かった(逆日歩抜きで考えると去年と同水準だった)。

2020〜2022年は時代の変わり目のような気がする。僕が株を始めた2000年から2019年までずっと日本経済は需要不足に悩まされてきた(2008年の物価上昇は例外だが、すぐ終わった)。金融政策、財政政策を目いっぱいやっても(ゼロ金利、国債残高1000兆円)物価が上がらなかった。僕が株を始めた頃には、定期預金の金利と株の配当利回り(日経平均)を比べて定期預金金利が高いときは預金して、配当利回りが高いときには株を買えばいいと考えていたが、その後、定期預金の金利が配当利回りを上回ることは一度もなかった。つまり、僕が株を始めてから2019年まで概ねずっと、需要不足、デフレ、低金利の時代だった。

ところが2020年〜2022年にかけてコロナ流行とロシア・ウクライナ戦争で世界的に感染症対策費や軍事費の増額が必要になり、天然ガスなどの資源の供給が危うくなり、重要な工業製品(半導体など)も自国で作った方が安全という風潮になった。どんな商品でも世界中から最も安いものを探して買えるような貿易障壁のない状態で最も物価は安くなり、そうでない方向に進めば物価は上がる。軍事費などの政府支出が増えれば物価は上がる。 好不況の波によって上げ下げはあっても、今後は過去20年と比べて高いインフレ率が続くと思う。

金融政策、財政政策を目いっぱいやっても物価が上がらない場合どうすればいいかという問題も解決したような気がする。カーボンニュートラルをやればいい。2021年の経験から言えば、二酸化炭素排出量を減らすというのは、国が国民に対して高い電気を買うことを強制することだった。二酸化炭素排出量削減は、外国製品を買わない口実にもなる。

今後は、需要不足を心配しなくてよい、節約と投資が社会にとってますます必要な時代になると思う。

2016年から今まで僕は、VIX指数先物の売りや計画的ナンピンなど、平均株価が同じところを行ったり来たりしても儲かるような方法を主にしてきたが、今後は買い持ち(普通の株式投資)を増やしたほうがいいかもしれない。ただし、来年はアメリカの利上げで(金融政策の効果が出るのは半年〜1年後といわれている)株価が下がると思うので、悩むところだ。


2022.11.30
IG証券からボラティリティー指数関連銘柄(VIX指数先物など)の取扱終了のお知らせメールが届いた。僕の収益の3本柱のうちの1つが突然消えることになった。急いで代わりになるものを探した。

VIX指数先物の売りは時間の経過によって儲かり、株価が下がると損するのでプットオプションの売りに近い。オプション口座を開設することも考えたが、その前にS&P500カバードコールETF(2868)を見つけた。カバードコールは株の買いとコールオプションの売りを組み合わせたもので、
・コールオプションの時間的価値の減少によって高配当が得られる
・株の値上がり益が限定される
・株価が下がった時には同じ分だけ下がる
という特徴がある。カバードコールはプットオプションの売りと同じだと何かの本で読んだことがある。

S&P500カバードコールETFを運用しているのはグローバルXジャパンで、グローバルXと大和証券の合弁会社だ。大和証券は有名だが、グローバルXは聞いたことがないので調べてみた。グローバルXの親会社は未来アセットで、未来アセットは韓国の最大手証券会社だった。

VIX指数の史上最高値は89.53だが、将来100になるかも知れないし、150になるかも知れず、結局のところVIX指数先物の売りは損失がどこまで膨らむか分からないという問題があった。カバードコールETFは投資額以上に損することはないので、この機会に乗り換えることができて、かえって良かったのかもしれない。


2022.11.16

テイツー、アルメディオ、フィンテックグローバル

10月から11月にかけて、テイツー、アルメディオ、フィンテックグローバルの株価が相次いで急上昇した。

テイツーは、PERを見ると割安だ。しかし、主力商品のトレーディングカードは、高額なカードを買うと対戦で有利になる仕組みや、一部のカードが投機対象になって極端な高値が付いていることが不健全だと思うので空売りを続ける。

アルメディオについては、中国の子会社が作るソーラーパネル工場用の断熱材の需要が増えているらしい。しかし、日本人の経営者が中国の会社を経営するのは難しく、また、予想一株益10円なら、せいぜい株価200円が適正だと思うので、売り増しした。

フィンテックグローバルについては、一株益0.88円で株価が60円になるのは論外だと思った。59円で空売りして、51円で利益確定した。

だんだん買い方の銘柄選択が雑になってきているように感じた。


2022.10.11
YouTubeの「しくじり企業L テラ」を見た。 社長が取引先医療法人を実質的に支配していた件についての調査報告書が公開されたのは2018年で、 2020年4月の株価急騰時にもテラのホームページで過去のニュースをさかのぼって、その調査報告書を読むことができた。これでテラがおかしい会社であることを見破って、2020年10月に新規売り停止が解除された時に空売りすれば儲けることができる。実際に空売りして儲けた(2020.10.26、2021.3.15の記事参照)。

実は、2017年にもテラ株を空売りしたことがあり、その時は、社長の著書がアマゾンで酷評されていたことと、樹状細胞ワクチンは高額だが効果が怪しいとの情報が決め手となった。


2022.9.27
2021.10.18の記事の後、半年以内に日経平均株価が高値から20%下がることはなく、トルコ株の買い時は来なかった。ロシア・ウクライナ戦争による世界的なインフレもあり、トルコのインフレ率は80%に達しているらしい。久しぶりにトルコ株ETFの相場(ドル建て)を見てみると、1年前と比べて下がっていなかった。円安なので、円建てで考えれば大幅に上がっているといえる。

僕は以前から、インフレは株にとってプラス(紙幣の印刷費が問題になるような極端なインフレを除いて)で、インフレで株価が下がるように見えるのは金利が上がるからだと考えていた。この考えの正しさが、エルドアン大統領の金融政策(インフレなのに金利を上げない)によって裏付けられた。

振り返って日本経済について考えると、一部の評論家が、日本銀行が利上げできないのは、国の借金が大きすぎて利息が払えなくなるからだと言っている。僕には、これが本当かどうか分からない。しかし、もしも日本でインフレなのに金利を上げられない状態になったら、株を買うことで資産を守ることができるだろう。


2022.8.23
1月17日の記事に書いた1対3.3(米国株ETFと米国債ETFを1対3.3の割合で組み合わせる方法)について、VIX指数が20未満のときのみ運用し、VIX指数が20を超えると手仕舞いしようと考えたが、VIX指数が20を超えたまま月日が流れ、8月になってしまった。8月12日にVIX指数が20を下回り、このまま5営業日続けて20を下回れば米国株ETFと米国債ETFを1対3.3の割合で買おうと思っていたが、19日のVIX指数は19.9だった。あまりにも20に近く、さらに「VIX指数が5営業日続けて20を下回る」というのは終値(ニューヨーク市場の終値、日本時間の朝)を基準に考えるのか、取引時間中に20を超えた場合は含めないのかと迷っているうちにVIX指数が20を超えた。今回は手を出さないのが正解だった。

2022.7.12
大黒天物産の株が連日上がっている。今思えば4000円を割った時に買っておけばよかったが、その時には2020年の安値と比べてまだ高いぐらいに感じていた。

ら・む〜マートでインスタントコーヒーが1瓶(長さ20cmぐらい)650円で売られていたが、高いと思って買わなかった。少し前までディオで350円で売られていたが、物価高の影響もあり今は450円が最安値だと思う。実はそれぞれ内容量が違うのかもしれない。


2022.5.24
5月18日、ジャパンディスプレイの空売りを利益確定しようとして、65円で決済注文を出した。なぜか「執行待ち」の状態が続き、注文を取り消すこともできなくなった。約40分後、注文が執行され、63.6円(私設取引所)で成立した。楽天証券でシステム障害が起こったことが後になってわかった。つまり、システム障害のおかげで儲けが増えた。

2022.5.9
今更ながらジャベリン(歩兵携行式対戦車ミサイル)がレイセオン社製であることを思い出した。ジャベリンはパソコンゲームArmored Task ForceやSteel Panthers Main Battle Tankにも出てくる兵器でかなり昔からある(1996年配備)という認識だった。ロシア・ウクライナ戦争が始まってから、攻撃型ドローンや、ドローンと砲兵の連携にばかり気を取られて、ジャベリンのことを見落としていた。

レイセオン株は2017年に売った後、2020年のコロナショックの底で買い戻した。さらに下がれば、ロッキード・マーティン株やノースロップ・グラマン株も買い戻すつもりだったが、下がらなかった。ジャベリンがレイセオン社製であることを忘れていたからといって儲け損なったわけではなく、ジャベリンの活躍が報じられた時にはほとんどレイセオンの株価は天井だった。

今後、プーチン大統領が失脚すれば、中国もおとなしくなり、兵器の需要は減り、アメリカの軍需株は下がるだろう。長期保有目的なら、その時こそ株の買い時だと思う。


2022.4.27
本田技研株を少し買った。ホンダと言えばバイクのイメージがあり、二輪車の販売台数は世界一で33%のシェアを占める。しかし、四輪車部門(世界8位、国内3位)の方が規模が大きく売上高は二輪車の約5倍だ。それでも、四輪車部門よりも二輪車部門の方が売上に占める利益の割合が高く、年によっては二輪車部門の方が利益額も多い。その他にもロボットや飛行機の開発にも手を出し、技術者の夢を大事にする会社という印象を受けた。外国の子会社の数が多く、工場の海外移転が進んでいるように見えるが、従業員数を見ると3分の1以上が国内なので、円安で利益が増えると思う。

僕は節約生活をしているので、日常生活でよく使う商品を作っている会社から投資先を見つけることが難しい。しかし、ホンダは例外で、僕が乗っている原付はホンダ製だ。中古で買ったものだが全く故障しない。


2022.4.12

テイツー空売り継続

テイツーの業績予想上方修正が発表された。変更後の予想を見ると株価が割安に見えるので損切りするか迷うところだ。テイツーのホームーページの「ふるいちかわら版」を見ると、最近のテイツーはトレーディングカードの買取、販売に力を入れているようだ。トレーディングカードは、 投入金額を増やせばゲームで有利になる仕組みや、何のカードが入っているか分からないパックを売買して珍しいカードが当たると高額転売できる仕組み(一種の宝くじ)が不健全な感じがするので空売りを続ける。

2022.3.15
保江邦夫『最新Exelで学ぶ金融市場予測の科学』を読んだ。Exelよりも数式変形中心の本だった。高校で習った微分積分もかなり忘れていて、偏微分や2変数関数のテイラー展開は習ったこともなかったので読むのに非常に苦労した。

ブラック・ショールズ理論はすでに一般に知れ渡っているので、裁定取引(デルタヘッジ)をしてもそれほど儲からないと思う。むしろ、VIX指数が上がる(オプション価格が上がる)と裁定取引が盛んになり、株価が激しく動くと考える方が実用的だと思う。

最近の株価乱高下について、ラジオ日経ではロシア・ウクライナ停戦期待と解説されたが、双方の主張に隔たりが大きく説得力がない。ロシア・ウクライナ戦争でVIX指数が上がり、そのせいで株価がでたらめに激しく動いているように思える。


2022.3.9
コーヒー先物とグローバルダイニングを損失確定した。この2銘柄については逆日歩や逆ザヤに苦しめられただけだった。その他の個別銘柄の空売りは大方利益確定し、あとは大黒屋とテイツーを残すのみとなった。

今は日経平均ETFとインド株ETFを計画的ナンピンで買っている。現状では資金の3割程度しか使っていないので、まだまだ余裕がある。 インド株ETFが最高値から50%下がり、かつ日経平均ETFが去年の高値から45%下がるまで買い増しを続ける予定だ。 日本はアメリカ、ヨーロッパよりもインフレ率が低く、ロシア経済制裁による原油・天然ガス高の影響は比較的小さいと思う。ただし、欧米で大騒ぎになっても日本では中騒ぎで済むといった程度の話で、アメリカ株やヨーロッパ株が下がるなかでも日本株だけが上がるという意味ではない。


2022.3.1
軍事と歴史について今までかなり勉強してきたつもりだが、ロシアウクライナ戦争について全く先が読めない。 昨日の夜、mssn65氏のツイッターを見てウクライナ優勢に思えたが、今日の朝「数日中にキエフ包囲か」のニュースを見てどちらが優勢ともいえないように思えた。

トルコの無人機バイラクタルTB2の活躍を見て、バイカル社について調べてみたが、上場企業ではないようだ。 トルコはNATOの加盟国で、ウクライナの味方をしているように見えるので、欧米諸国からの印象が良くなって株価が上がるような感じがする。 しかし、インフレが酷いので今の段階では買う気になれない。2021.10.18の記事で書いたように世界同時株安(日経平均株価が去年の高値から20%下がる規模の)が起ればトルコ株は買いだろう。


2022.2.21
2月17日12時55分、ラジオ日経を聞きながら日経平均先物のリアルタイムチャートを見ていると、出来高を伴って急に下がりだした。ついにウクライナで戦争が始まったかと思った。10分ぐらい遅れてドネツク、ルガンスクがウクライナ軍の攻撃を受けたとロシアが発表したとのニュースが流れた。多分、どこのニュースを見ても株価より早く知ることはできないのだろう。

仮にロシアがウクライナに攻め込まなかったとしても、ウクライナ国境に大軍を集結させるのにどれだけ費用がかかったのか、それがロシア経済にどのような影響を与えたのか調べてみたい。


2022.1.24
正月休みに、鈴木俊子『誰も書かなかったソ連』を読んだ。この本は、筆者が新聞記者の妻として1966〜1969年にソ連に駐在したときの様子を書いたもので、1970年に出版された。 ソ連の物不足と行列は1980年代の話で1960年代はもっとましかと思っていたが、そうでもなかった。食品の質が悪く工業製品は不良品が多く盗みが横行していた。

特にひどいのは自動車の修理の話で、部品不足がひどく、筆者が自動車を修理に出すと2週間たっても修理が進まない。筆者が工場に出向くと、修理工が赤の他人の車から部品を取り外して修理を進めたというものだ。

福祉が充実しているのでお金を貯める必要がないのがソ連の良い面として書かれていた。しかし、このような状況では、お金を貯める必要がないというのは悪いことのように思えた。物を買わずにお金を貯める人がいることによって物の需要が減り、(資本主義では)貯めたお金が株式や銀行を通じで工場を建てる資金に回り、物の供給が増えて物不足を解消することができる。工業力を軍事に回し過ぎたこともあるが、国民にお金を貯める習慣がないこともソ連の物不足の原因になったと思う。


2022.1.17

1対3.3

去年の末に『金融工学者 フィッシャー・ブラック』を読んでから、複数の金融商品を組み合わせて損益を相殺する方法について色々考えた。その結果、出てきたのが米国株ETFと米国債ETF(為替ヘッジあり)を組み合わせる方法だ。株と債券は逆方向に動くことが多い。つまり、株が上がるときは債券は下がり、債券が上がるときは株は下がることが多い。そこで、両者の変動率(前の日に比べて何%動いたか)の平均を計算して、ある比率で株と債券を組み合わせると、リスクの低い運用ができると思った。米国株ETF(1557)と米国債ETF(1482)の過去3年分の変動率の平均をエクセルで計算すると、米国株ETFの変動率は米国債ETFの3.3倍であり、1対3.3の割合で組み合わせればよいことが分かった。
(ただし、コロナショックでは株と債券が両方とも下がったので、VIX指数が20未満のときにのみ運用し、VIX指数が20を超えると手仕舞いしようと考えた。)

1月4日、実際に米国株ETFと米国債ETFを1対3.3の割合で買ってみた。1月6日、米国株ETFが大きく下がり、VIX指数は20を超えたが、予想に反して米国債ETFも下がった。しばらく待っていると、米国債ETFが急に上がって、前日比プラスになったので、そこで両方売った。その日の米国債ETFの値動きは、アメリカの金融引き締めを織り込む見方と、株安で安全な債券が買われる見方の間で揺れ動いたようだった。結果的に株の損をある程度債券の利益で補うことができたが、まだ、この手法が本当に有効なのかどうか分からない。


2021.12.27

2021年の反省

5月までは、今年は楽勝だと思っていた。 5月にグローバルダイニングの高額の逆日歩が発覚したときには、株で生計を立てる事自体ができなくなるかもと思った。 それから9月頃までは、酷い運用成績だったが、一年が終わってみると、思ったほど悪くない結果になった。

今後、インフレに備えて資産に占める株の割合を増やした方がいいと思う一方で、今までのような政府による株高誘導はなくなり、株価は低迷するような気もする。 僕の場合は、日経平均ETFの計画的ナンピンと個別銘柄の空売りが中心なので、株価が低迷しても問題ない。


2021.11.29

一物二価

(2021.11.23の記事の続き)大黒屋ホールディングスの空売りについて、決済と新規(実際には新規の方が先)の指値を同じ額にしてリンク注文をすると、決済注文の方が0.1〜0.6円安く成立して(実質的に)利益が出た。 楽天証券では、特に設定を変えない限り、東京証券取引所と私設取引所のうちのどちらか有利な方に注文を取り次ぐようになっている。僕の空売り注文が73円で成立した時点で、私設取引所に73円未満の売り手がいた(実に不思議だがよくある)ので73円未満で決済注文が成立して一瞬で儲かった。

これと一日信用取引を組み合わせるとリスク無しで儲けられると思ったが、大口の買い手によってリンク注文が発動する前に株価が上がってしまう場合もあり、そう簡単にはいかない。


2021.11.23
大黒屋ホールディングスの第2二四半期決算発表を受けて大黒屋の株価が大きく下がった。そこで、大黒屋の空売りを一度決済し再度空売りして決済期限を延長した。実質的な意味はなくても株価が下がったところで期限延長したくなる。

従来から空売りの期限延長にはリンク注文を使っていたが、決済の指値と新規の指値を同じにするとクロス取引規制に引っかかると思っていた。そのため指値を1円ずらすなどしていたが、大黒屋については保有株数が多く1円ずれると大損してしまう。試しに決済と新規を同額にしてリンク注文をしてみると問題なく注文できた。リンク注文は成立直後に別の注文をするのでクロス取引規制には引っかからないようだ。そのことで思わぬ副産物が生じた。(次回に続く)


2021.11.15
大河ドラマ「青天を衝け」に益田孝と大倉喜八郎が出てきた。益田孝が「マスダパン」を開発したことについては2021.6.28の記事で紹介した。一方、大倉喜八郎は和服と洋服の二重生活ではお金がかかるので、和服をやめることを主張した(参考)
。1925年時点では2人とも70〜80代になっていたのだが、古い生活様式に対して全く愛着を持っていないのが面白い。幕末から明治にかけての変化の激しい時代の中で、そういう感性の人が実業家として生き残ったのかもしれない。

2021.11.1
今年の5月頃、楽天証券の注文受付の音声を好きな音に変えることができる機能を見つけた。面白そうなので、野々村竜太郎の「わが県のみウワハハハハーン」にしてみた。 注文するたびに笑えたが、注意力散漫になって一日信用取引の決済を忘れて高額の手数料を取られた。音声を野々村竜太郎にすること自体が気の緩みかもしれないが、やらない方がよいことが分かった。

野々村竜太郎の号泣会見は7年前の事件だが、いまだにYouTubeで「野々村によるうっせいわ」、「野々村竜太郎生誕祭2021」などの動画が公開されているところを見ると、一定数のファンがいるようだ。


2021.10.18

エルドアンの賭け

インフレが加速するなかでトルコ中央銀行が利下げを行うことについて、「型破り」とか「奇怪」といわれている。しかし、これは 理論的には間違いでも実務的には正しいかもしれない。利下げが実体経済に効果を及ぼすまでには半年程度のタイムラグがあるといわれている。もしも、今後半年以内に中国不動産バブル崩壊か何かの原因で不況になれば、利下げの効果によりトルコは真っ先に不況から脱出するだろう。(不況にならなければトルコのインフレは酷くなる)

もしも、今後半年以内に世界同時株安(日経平均株価が今年の高値から20%下がる規模の)になれば、その時がトルコ株の絶好の買い時になるだろう。


2021.10.11
コーヒー先物CFDのコンタンゴで喜んだのも束の間、9月に入ってからずっと逆ザヤが続くようになった。イギリスの物流危機と関係があるかと思って調べてみたが、ロンドンコーヒー先物の受け取りはアメリカでもできるようで、あまり関係がなかった。調べる過程でロブスタコーヒーは逆ザヤなのにアラビカコーヒーは順ザヤであることがわかった。ロブスタ種とアラビカ種の値動きの違いは今まで意識していなかった。ロブスタコーヒーの産地ベトナムの都市封鎖が影響しているのかもしれない。

2021.10.4
9月30日まで県立図書館が休館だったので、国立国会図書館デジタルコレクションの『財界人物我観』を印刷して途中まで読んだ。著者の福沢桃介は福沢諭吉の養子で、株で成功して実業界に転じた人だ。個々の人物の記述は短く、物足りなく感じたが、福沢桃介の考え方を知ることはできる。

「自分に正直」というと現代では感情のままに生きることを指すが、福沢桃介の考えは違う。米相場で100万円(現在価値に換算すると約20億円)儲けたら米相場をやめると言った人が、100万円儲けた後で本当に米相場をやめた(小菅剣之助)。こういう人を自分に正直というらしい。

会社の部下に対しても、家の使用人に対しても絶対に怒鳴らない人(団琢磨)を指して「克己心が強い」というのも面白い。


2021.9.21

願いを込めて

株を買ったら下がり売ったら上がるということをよく聞くが、それなら株が下がって欲しいときに少し買えばいいと思ってしまう。 9月20日、日経平均先物が700円下がった段階で日経平均CFDを少し買った。少し買えばもっと日経平均が下がるのではないかと考えたからでもあるが、翌朝、日経平均が元に戻ったら利益を逃してしまうと考えたからでもある。もしもその日が祝日でなければ計画的ナンピンで買っていたであろう金額よりも少ない金額で買ったので、ここからさらに下がっても何の問題もない。

9月21日に日経平均が少し上がったので、日経CFDを決済し、計画的ナンピンのルールに従って日経平均ETFを買い増しした。


2021.8.30
グローバルダイニングの逆日歩を負担に感じて、6月にグローバルダイニングの空売りを減らして、大黒屋ホールディングスの空売りを増やした。グローバルダイニングの損を大黒屋で取り返すことを狙っていたが、これが裏目に出て大黒屋は一時2倍になった。さらに悪いことに新規売停止になった。新規売停止対策の両建てもできたが、手数料を惜んで機会を逃してしまった。

最初に空売りした分の決済期限が9月8日に迫る中、このまま新規売停止が解除されなかったらと不安になったが、8月19日に解除された。その日のうちに、空売りを決済した後、再び空売りして決済期限を延長し、さらに売り増しした。

大黒屋はブランド品の買取、販売などを行っている会社だが、インターネットでの評判を見ると最高評価と最低評価の両極端の意見が多かった。低評価の理由として「ホームページに書いてあった買取価格と店での買取価格が違う」、「ホームページでは買い取り対象になっていた商品が買い取ってもらえない」などの記述があり、今後、業績が急によくなるとは思えない。メルカリなどインターネットを使った個人間の売買が盛んになってきているのも業績に悪影響を与えそうだ。



2021.8.2
コーヒー先物が7年ぶりの高値をつけたとのニュースを見て、コーヒー先物CFDを空売りした。翌日、IG証券の口座に9円(年率換算1.6%)の入金があった。商品先物の売り手は保管費用に相当する額を受け取ることができるのは以前から知っていたが、実際にもらうのは初めてなので感動した。

コーヒー先物についてインターネットで調べてみたが、株ほど情報量が多くなく読みごたえがない。神戸のUCCコーヒー博物館に興味を持ったが、今はコロナのせいで休館になっているらしい。


2021.7.5
テウクリウム・コーン・ETFの空売りを決済した。IG証券の口座から毎日引かれる貸株料(年率約5%)を負担に感じて早めに利益確定した。コンタンゴは考えず短期の値下がり益を狙うべきだった。その1週間ぐらい後にシカゴコーン先物が暴落したのが惜しかった。過去の記事を見ると2019年の11月にもニッケルETFで同じようなことをやっていた。

2021.6.28

マスダパン

「中外商業新報」に益田孝(三井物産の初代社長)が考案したとの記事があるマスダパンを作ってみた。マスダパンは大豆粕(大豆油の搾りかす)と小麦粉を1対1で混ぜ、それに少量の食塩と重曹を加えて蒸して作る。 脱脂大豆は手に入りにくいので、おからで代用した。おからをそのまま食べるより食べやすく、特徴のない味で主食向きだった。

脱脂大豆を加工して肉の食感に近づけた大豆ミートは売られているが、脱脂大豆そのものは人間用の食材としてはほとんど売られていない。インターネットで調べても、見つかるのは1袋20sのものか飼料用のものだけだった。さすがに20sを使い切る自信はない。

「経済史研究メモ」は1924年分まで時系列がバラバラだったが、時系列順に検索する方法がわかった。1925年分からは時系列順にツイートする予定。


2021.6.21
経済の勉強のために買った後しばらく放置していたパソコンゲーム、キャピタリズム2の資本家キャンペーンを全部攻略した。 期限10年で営業利益率30%を実現するシナリオが一番難しかった。最後の年に研究所をすべて閉鎖、広告宣伝費を0、研修費も0にして無理やり達成した。 広告宣伝費や研究開発費を削ると目先の利益は上がるが、長期的にはマイナスになることが学べたのだろうか。損益計算書を読むとき役立つかもしれない。

他社株を転がして社長のお金を会社に送金する技を考えた。
@会社に株を買わせる(株価が上がる)
A社長が株を買う(株価が上がる)
B会社に株を売らせる(株価が下がる)
C社長が株を売る(株価が下がる)
※会社が自社株を買うと消却されるので自社株ではできない

これを繰り返すと社長のお金が減って会社のお金が増えるので、実質的に社長のお金を会社に送金できる。社長の所持金が多くかつ新株発行ができないシナリオで重宝した。さすがに現実世界では役立たないと思う。


2021.5.24

グローバルダイニング逆日歩

株価が下がっているのに最近の僕の資産額の増え方が少ない。妙に思って原因を調べてみるとグローバルダイニングに高額の逆日歩がついていることが分かった。これでだけで1.5か月分の利益が吹き飛んでいた。新規売停止 を避けるための両建てが裏目に出て逆日歩の金額が増えることになった。グローバルダイニングの株価が下がると思っていることに変わりはなく、今決済すれば損失が確定するので決済する気にもならない。

一時は個別銘柄の空売りという手法自体が使えなくなるかと思って不安になった。しかし、僕が空売りしている銘柄の中ではグローバルダイニング以外に逆日歩がついている銘柄はなく、空売りする前に株の貸し借りのバランスを確認すれば逆日歩は避けられると思った。


2021.5.17
前回の記事のテウクリウム・コーン・ETFに関連して、IG証券から源泉徴収税軽減のためのフォーム(書式)を提出するようメールが届いた。手続きはインターネットでできた。国籍の欄がプルダウンメニューになっていて、一覧の中に

・南極大陸
・北朝鮮(韓国民主共和国)
・バチカン市国

があって笑えた。南極大陸や北朝鮮はありえないが、バチカン市国の国籍について気になってWikipediaで調べてみた。

2003年末の時点で、バチカンの「居住権」(いわゆる「市民権」あるいは「国籍」)を保持する者は552名に及ぶ。そのうち61人が枢機卿、346名が司教、司祭などの聖職者である。101名がスイス人衛兵、44人が一般の職員である。全ての者がバチカンの居住権と併せて、従来の国籍も保持している(二重国籍)。

スイス人衛兵や一般職員が証券口座を持っている可能性はあるが、従来の国籍で申告すればいいのにと思った。


2021.5.10
オンコセラピーを利益確定し、テウクリウム・コーン・ETFを空売りした。 テウクリウム・コーン・ETFはシカゴコーン先物に連動するETFだ。農作物の先物の売りポジションを持ち続け、期近から期先への乗り換えを繰り返すと保管費用の分だけ儲かるので(2017.3.30の記事参照)、以前から興味があった。

              2011/1/6     2020/1/6   下落率
シカゴコーン先物       629        338      46%
テウクリウム・コーンETF    40.5       12.4     69%

実際に2011年1月から2020年1月の間にシカゴコーン先物よりもテウクリウム・コーン・ETFの方が大きく下がっている。

運用会社のテウクリウム・トレーディングについては情報が少ないが、ETFの空売りをする場合はそれほど厳密に調べなくてもいいような気がする。突然夜逃げしてもETFの価値が0になるだけで、売り方にとっては問題ないと思う。


2021.4.26

イメージワン空売り

テラを利益確定して空いた空売りの枠(自主的に10銘柄に制限)でイメージワンを空売りした。 イメージワンの本業は医療・衛星の画像処理なのだが、再生可能エネルギーや新型コロナウイルス対策や処理水問題に手を出しているのが怪しい。しかも、第10回新株予約権についてのIR情報があり、株価を吊り上げて資金調達をしようという意図がわかりやすい。

今回の急騰のきっかけは、処理水からトリチウムを除去する技術の実証実験だが、イメージワンと共同実験をしたとされる創イノベーションは資本金2億3千7百万円、従業員8名の会社だ。この程度の規模の会社が処理水からトリチウムを除去(現実的な費用で)する技術を開発できるなら、そもそも処理水問題がここまで大きくならなかっただろう。

案の定、株価は急騰の後、急落に転じ、今日はストップ安になった。

※あらかじめ両建て(空売りと現物買いの両方を持つ)しておくことで新規売停止後も実質的な空売りができる。


2021.4.12

実験FX

デイトレードについて多くの本に書いてある原則
・損切りは早く、利食いは遅く
・抵抗線、支持線は越えにくく、いったん越えると大きく動く

を総合的に考えて次のような手法を考えてみた。

@為替相場が同じところを行ったり来たりしている場合(ボックス相場、往来相場)に上端と下端に逆指値注文を置き、上端(抵抗線)に達したら買い、下端(支持線)に達したら売る。

Aa 上端(抵抗線)に達した場合(買い)
抵抗線と支持線の間隔を、抵抗線から上に5倍に延ばした値に達したら利益確定する。支持線に達したら損切りする。

Ab 下端(支持線)に達した場合(売り)
抵抗線と支持線の間隔を、支持線から下に5倍に延ばした値に達したら利益確定する。抵抗線に達したら損切りする。

直観的には、勝率は6分の1になり、手数料分だけ損をするはずだ。しかし、 去年の11月から今年の3月まで試した結果(為替相場で実験したのは24時間取引ができるため、かつ手数料を少なくするため)、6勝5敗になった。実に不思議だ。少額で取引したので、利益は少ないが。

これはVIX指数と関係があるかもしれない。VIX指数が高いと、株の値動きが激しくなる(2018.2.18の記事参照)。株の値動きにつられて為替相場も大きく動いたのかもしれない。

VIX指数が下がったので、今はやっていない。VIX指数が20を超えたら再開する予定。

(参考)デルタヘッジ オプション価格が安いと、先物を機械的に安く買って高く売る取引が盛んになる


2021.3.15

テラ利益確定

3月8日にテラの空売りを決済した。もともと201円で利益確定する予定だったところ、3月8日の9時に179円になった。しかし、ちょうど週末を実家(県内)で過ごし自宅に戻る最中だったので、始値を逃してしまった。決済期限がそう遠くないこともあり仕方なく215円で決済した。

テラの事件は新型コロナ流行という歴史的大事件に関連があり、リーク動画(会社側が本物だと認めた)など情報量が多いのでノンフィクションや小説の題材に向いていると思う。もし本が出たら記念に買いたい。


2021.2.22
空売りしている株が10銘柄に達した。内訳は以下のとおり。
・テラ
・テイツー
・ホットリンク
・日本通信
・フィンテックグローバル
・グローバルダイニング
・オンコセラピーサイエンス
・大黒屋ホールディングス
・インタートレード
・フィスコ

今後は銘柄数は増やさず、既に空売りしている銘柄が上がったら少しずつ売り増す予定。 サンデーモーニングのような一般向けニュースで株高が報じられ、火葬痛貨高騰、日経平均乱高下、ゲームストップ騒動などが起こっているので、株の暴落が近いような感じがする。しかし、それがいつか分からない。このような時は資金に余裕を持って業績の悪い銘柄を空売りするのがいいと思う。


2021.2.8

エミール・ゾラ『金』 と嘘

エミール・ゾラ『金』を読んだ。19世紀フランスの株価操縦事件を扱った小説だ。架空の話だがモデルになる事件があったらしい。株式市場がある限り、自社株を不自然に吊り上げて儲けようとする経営者が出てくるのは避けられないようだ。読んでいて2020年のテラの株価急騰を連想した。社会貢献のような大義を掲げ、外国事業で注目を引き、株価を上げることはてきても利益確定する前に株価が下がるなど共通点が多い。株の世界は根本のところで150年前とあまり変わっていないようだ。

テラについての暴露サイト「カネと嘘」では株価操縦をするときの経営側の会話が聞けて面白い。


2020.12.28
終わってみれば今年の利益は去年と同じぐらいだった。暴落に強い投資手法を使っているつもりだったが、それほどでもなかった。VIX指数先物CFDのロットを小さくするなどして暴落に対する備えは強化したが、 一方で上昇相場に弱くなった(損するわけではなく、利益が少なくなるという意味)。 損切りありの普通の短期売買をやれば、上昇相場に備えることができるかもしれない。

2020.12.7

公開運用企画反省

全期間にわたって運用資金10万円のうちの約3分の2は現金のままだった。 4月27日に10万円で株を買い、11月27日に売ればもっと儲かったのではと思う人がいるかもしれない。 しかし、実際にはどこが底で、どこが天井か分からないので、思ったほど儲からないだろう。

計画的ナンピンは、株価が一定の範囲内で動き続ける限り利益が出る仕組みだ。しかし、上昇相場が続いた場合には、単純な買い持ちと比べて利益が少なくなってしまう。投資法の紹介としては時期が悪かったかもしれない。

個別銘柄の空売りや債券買いを組み合われば、さらに効率的に運用できる。
日経平均、TOPIX、ニューヨークダウ間の裁定取引を組み合わせるのも良いかもしれない。


2020.11.30

公開運用企画(最終回)

1826円で1株売った。利益349円。

現金104308円(利益累計4308円)

利益を大阪府の「新型コロナウイルス助け合い基金」に寄付した。

※この寄付について、寄付金控除は受けないことにする。


2020.11.23

公開運用企画(30週目)

1762円で1株売った。利益285円。
株価(原価)数量
4月27日14771
現金102482円(利益累計3959円)


2020.11.16

テイツー空売り

4月末に空売りしたテイツー株を10月にいったん決済して再度空売りし、決済期限を延長した。テイツーの3〜5月期の業績が急によくなったことについて、
・2020年の2月まで公表されていた月次売上高が、3月から急に公表されなくなった
・2019年に分配可能額を超えた自己株式取得
・2020年7月に監査委員である取締役が死亡
・同時期の丸善やブックオフの売上は増えていない
・売上の増加分はほとんど新品ゲーム
などの理由から、僕は本気で粉飾決算を疑い、かなり丹念にテイツーの決算書を読んだが、粉飾の形跡は見つからなかった。

ゲームソフト業界全体の売上統計を見ると、2020年3月4月に売上が急増していた。ゲームソフト売上ランキングを見ると、1位は「あつまれ どうぶつの森」で、2位に5倍近い大差をつけていた。というわけでテイツーの3〜5月期の謎は解けた。

しかし、今後も何かのブームが起こらなければ、テイツーの業績は元に戻り株価は下がると思うので、空売りは続ける。


2020.11.16

公開運用企画(29週目)

1736円で2株売った。利益518円。
株価(原価)数量
4月27日14772
現金100720円(利益累計3674円)


2020.11.9
1924年の中外商業新報を読んでいると、ちょうど「大統領改選から見た米国株式界の推移」という記事があった。共和党の候補が勝つと好景気、民主党の候補が勝つと不景気になる傾向があると書いてあった。100年前の投資家の発想も今とあまり変わらないようだ。

同記事に1900〜1924年のニューヨークダウのチャートも掲載されていた。第一次世界大戦中にアメリカの実体経済は急成長したはずなのに株価があまり上がっていないのは不思議だ。まさにそれが1925〜1929年にかけてのアメリカ株急上昇の前兆だったかもしれない。第一次世界大戦終結を境に工業株指数が鉄道株指数を上回るようになったのも興味深い。


2020.11.9

公開運用企画(28週目)

1700円で4株売った。利益403円。
株価(原価)数量
4月27日14774
現金97248円(利益累計3156円)


2020.11.2

公開運用企画(27週目)

1631円で2株買った。
配当金が168円入った。

株価(原価)数量
4月27日14775
10月16日16581
10月30日16312
合計8
現金90448円(利益累計2753円)


2020.10.26

テラ空売り

4月28日に空売りしたテラ株を決済して、また空売りした(決済期限を延長するため)。

テラは、過去7期連続赤字決算で、以前はがん免疫療法に取り組んでいたのに、今年の4月から突然コロナ治療薬の開発を始めた何とも怪しい会社だ。僕は、4月28日のストップ高の日に空売りしたが、これは大失敗だった。買い注文が売り注文に大差をつけてのストップ高は、翌日大幅高になる可能性が高く、かつ新規売停止になる可能性も高い。新規売停止とは 証券金融会社の措置で、指定された銘柄の空売りができなくなるものだ。新規売停止の基準ははっきりとわからないが、ストップ高と関連性があると思う。

空売りの決済期限が10月27日で、その2週間前の10月13日ごろに新規売停止が解除された(10月13日に解除されていることに気づいた)。新規売停止の解除の基準はよくわからない。

もしも、新規売停止が解除されなければ、決済期限を延長することができなくなり、そのまま損失が確定してしまう。銘柄の良し悪しとは関係なく、当局のさじ加減で損益が決まってしまう恐れがあり、空売りの弱点になっている。



2020.10.26

公開運用企画(26週目)

1665円で1株売った。利益7円。

株価(原価)数量
4月27日14775
10月16日16581
合計6
現金93542円(利益累計2585円)


2020.10.19

公開運用企画(25週目)

1658円で2株買った。

株価(原価)数量
4月27日14775
10月16日16582
合計7
現金91877円(利益累計2578円)


2020.10.12

公開運用企画(24週目)

1686円で2株売った。利益236円。

株価(原価)数量
4月27日14775
現金95193円(利益累計2578円)


2020.10.5

公開運用企画(23週目)

今回は売り買い無し。

2020.9.28

公開運用企画(22週目)

1659円で1株買った。

株価(原価)数量
4月27日14776
9月28日16591
合計7
現金91821円(利益累計2342円)


2020.9.20

公開運用企画(21週目)

1672円で1株売った。利益195円。

株価(原価)数量
4月27日14776
現金93480円(利益累計2342円)


2020.9.14

公開運用企画(20週目)

1659円で1株売った。利益17円。

株価(原価)数量
4月27日14777
現金91808円(利益累計2147円)


2020.9.7

公開運用企画(19週目)

1642円で1株買った。

株価(原価)数量
4月27日14777
9月7日16421
合計8
現金90149円(利益累計2130円)


2020.8.31
コロナ対策の実質無利子・無担保融資が震災手形に似ていると思ったので、佐高信『失言恐慌』を読んだ。戦前でも戦後でも、景気がいいときには政治が安定し、景気が悪いときには政治が不安定になる傾向がある。そして、政治が不安定だと不良債権処理が進まない。不景気→政治的不安定→不景気の悪循環が起こっているような感じがした。たぶん実質無利子・無担保融資も貸し倒れが相次いで、結局は信用保証協会に税金注入することになると思う。その時には野党が反対して大騒ぎになるだろう。

雑居ビルに名ばかりの銀行を設立して預金が集まったら夜逃げ等のエピソードも面白かった。


2020.8.31

公開運用企画(18週目)

1660円で1株売った。利益26円。

株価(原価)数量
4月27日14777
現金91791円(利益累計2130円)


2020.8.24

公開運用企画(17週目)

1634円で1株買った。

株価(原価)数量
4月27日14777
8月21日16341
合計8
現金90131円(利益累計2104円)


2020.8.18

公開運用企画(16週目)

1650円で6株売った。利益626円。

株価(原価)数量
4月27日14777
現金91765円(利益累計2104円)


2020.8.10

公開運用企画(15週目)

1566円で1株売った。利益16円。

株価(原価)数量
4月27日14778
6月12日15971
7月31日15504
合計13
現金81865円(利益累計1478円)


2020.8.3

公開運用企画(14週目)

1550円で5株買った。

株価(原価)数量
4月27日14778
6月12日15971
7月31日15505
合計14
現金80299円(利益累計1462円)


2020.7.27

公開運用企画(13週目)

今回は売り買い無し。

2020.7.20
含み損、含み益を無視して月別に考えると、3月、4月の損失を5、6、7月で取り返したことになる。ヤマハモーターロボティクスTOBとバングラデシュ株ETF強制決済の件を別にしてコロナショック関連だけで考えるとかなりの黒字になる。今後、コロナ第2波が来て平均株価が下がっても、コロナ第2波が来なくて平均株価が上がっても対応できる。

実体経済と株価の差が激しいので、日経平均株価やニューヨークダウがコロナ前の高値に近づいた辺りで日銀やFRBが金融緩和を弱めるのではないかと思う。


2020.7.20

公開運用企画(12週目)

1615円で3株売った。利益66円。

株価(原価)数量
4月27日14778
6月12日15971
合計9
現金88049円(利益累計1462円)


2020.7.13

公開運用企画(11週目)

今回は売り買い無し。

2020.7.6

公開運用企画(10週目)

1583円で2株買った。

株価(原価)数量
4月27日14778
6月12日15971
6月26日16131
7月3日15832
合計12
現金83204円(利益累計1396円)


2020.6.29

公開運用企画(9週目)

1613円で1株買った。


現金86370円(利益累計1396円)


2020.6.22

公開運用企画(8週目)

1619円で2株売った。利益44円


現金87983円(利益累計1396円)


2020.6.15
しばらく前にディオの棚から消えていたトマトの缶詰が戻ってきた。ら・む〜マートの棚にはまだ無い。ディオのトマト缶詰はイタリア製なので、コロナウィルスの流行と関係があると思う。

大黒天物産の株は4月中頃に売った。配当と株主優待を計算に入れれば、利益も損失もない状態になる。 後から考えれば、買った時点で割高だった。


2020.6.15

公開運用企画(7週目)

1597円で3株買った。


現金84745円(利益累計1352円)


2020.6.8

公開運用企画(6週目)

1641円で2株売った。利益328円。


現金89536円(利益累計1352円)


2020.6.1
「経済史研究メモ」の更新が1922年分の終わりまで進んだ。ドイツのハイパーインフレの記事が目立った。

今まで僕は「ハイパーインフレ下でも金利が上がらなければ、実質的な(インフレ調整後の)株価は下がらない」とか「物価が100倍になると企業の売上高と経費が100倍になり、従って利益も100倍になるので、株価は100倍になる」と考えていた。これは、紙代と印刷代のことを考えていない議論だということが分かった。1万円の原価は22〜24円だが、ハイパーインフレの下では無視できない値になる。実際ジンバブエやベネズエラでもハイパーインフレ下で紙幣不足が起こった。仮に紙幣不足が起こらなくても、そのうち紙不足やインク不足や労働者の不足が企業の利益を圧迫することになるだろう。

紙幣の紙代も印刷代も発生しないキャッシュレス社会でハイパーインフレが起こったらどうなるか興味深いが、多分ろくな事にならないと思う。


2020.6.1

公開運用企画(5週目)

1609円で7株売った。利益924円。


現金86254円(利益累計1024円)


2020.5.24

公開運用企画(4週目)

1512円で2株売った。利益70円。


現金74991円(利益累計100円)


2020.5.15

公開運用企画(3週目)

今回は売り買い無し。週の中頃には大きく動いたが、週末には元に戻ってしまった。

2020.5.8

公開運用企画(2週目)

1487円で2株売った。利益30円。


現金71967円

後に買ったものを先に売る扱いにする(そうしないと訳が分からなくなる)。


2020.5.2

公開運用企画

特別定額給付金10万円を株で運用して、儲けた分を寄付する企画を思いついた。投資手法の紹介と研究を兼ねて計画的ナンピンで運用することにした。 まだ給付金をもらっていないが、立て替えて運用を始めた。

運用ルール
・iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)を売買する
(これ以外に少額で取引できて手数料が無料の銘柄がない)
・ダブルインバースETFとレバレッジETFの理論的な値を計算して週に一度売買する
(ダブルインバースETFとレバレッジETFを同時に空売りした場合と同じ結果が得られるように運用する)
(本来は毎日するものだが、毎日ホームページを更新するのは面倒なので週に一度にする)
・1月20日の高値(1785円)から40%下がった時に持ち高+含み損が10万円になるようにする

4月27日に1477円で20株買って運用を始めた。次からは毎週金曜日の午後に売買する。
5月1日に1467円で1株買い増した。


2020.4.27

今後の戦略

VIX指数15になったらロットを2→1にする。


現在、楽天証券の口座の株式:現金の比率が53:47だ。

株価が下がった場合
インド株ETFが最高値から50%下がり、かつ米国株ETFが最高値から42%下がった時に株の割合が100%になるように少しずづ株を買う。

株価が上がった場合
最高値で0%になるように少しずつ株を売る。

一つ一つの取引を見れば安く買って高く売っているので儲かる。

インド株ETF、米国株ETFどちらかが最高値を更新した後
米国債ETF(1482)を買う。株価と国債価格は、だいたい反対方向に動く。国債の計画的ナンピンと株の計画的ナンピンではさみ撃ちにしようと考えている。


2020.4.17

コロナショックの反省

@実行不可能な計画
今のところ、2月29日の記事に書いた予想がほぼ的中している。各国政府は積極的に救済に動き、米国株ETFは高値から37%下がった後で急上昇し、VIX指数は100を超えなかった。当初の計画に従って計画的ナンピンを緩めず信用買いをしていれば、もっと儲かっていただろう。だからと言って、当初の計画がよかったとは思えない。VIX指数が150を超えないとも限らない。IG証券が証拠金率を引き上げる可能性もないとは言えない。

AVIXCFD
去年の10月にVIX指数先物CFDの売りを1ロットから2ロットに増やしたのがよくなかった。これがなければ、VIX指数先物CFDの逆ザヤによる損失が減り、計画的ナンピンによる利益が増えていただろう。 VIX指数先物CFDは非常に効率よく儲かるが、いったん有事になるとどこまで損失が膨らむか分からないので扱いにくい。

B急すぎる下落
計画的ナンピンの仕組みは、リーマンショックの経験をもとに、株価は上昇と下落を繰り返しながら高値から35%下がるまでに1年近くかかることを想定していた。その間に下がれば買い上がれば売りを繰り返し、それで増えた資金を使えば株価が40%下がっても買い増しを続けられると思っていた。これは今回は全く通用しなかった。


2020.4.7

バングラデシュ株ETFの奇跡

4月6日、バングラデシュ株ETFの償還金(2月14日の記事参照)が入った。ただちにインド株ETF(1678)を買った。 2月14日から4月6日の間にインド株ETFは35%値下がりした。一方でバングラデシュ株ETFは、1%しか下がらなかった。バングラデシュ株ETFの上場廃止が決まった時点で米ドルに換金されていたのかもしれない。バングラデシュ株ETFの償還金が入金されるまでに時間がかかったおかげで、インド株ETFを安く買うことができた。

インド株ETFについては、計画的ナンピンの要領で(値幅90円〜180円を想定)、小刻みに上がったら売り下がったら買いを繰り返すつもりだ。


2020.3.20
今はVIX指数そのものよりもVIX指数先物の方が低いので、VIX指数が80を超えても、VIX指数先物CFDは意外と持ちこたえている。それでもその逆ザヤが痛い。このままの状態で来月の決済期限を迎えると、かなりの損害を受けることになる。VIX指数はそのうち元に戻るので、VIX指数の上昇による損は問題ないが、期近物と期先物の差額による損は困る。

最初の計画では、S&P500が高値から35%下がった時点でETFの信用買いをするつもりだった。しかし、実際に35%近く下がった時には、どこまで下がるかわからないので、とても信用買いなどする気にならない。


2020.3.9
楽天証券とIG証券が一時システム障害を起こした。今日の午後3時以降の日経平均先物は無茶苦茶な値動きをしている。あまりにも株価の下がり方が早いので、当初の予定よりも緩やかに買うことにした。それでも買い続けることに変わりはない。

トルコ・シリア戦争のニュースは日本ではあまり報道されないので、YouTubeでBBCやアルジャジーラ のニュースを見ている。トルコ株ETFは売りたいが、今は時期が悪い。長期的に見れば、原油安とアメリカ低金利はトルコ経済にとって良いと思う。


2020.2.29
個別銘柄の空売りは、日本通信とヤマハモーターロボティクスを除いて全て利益確定した。ヤマハモータロボティクスとバングラデシュETFの件(2020.2.14の記事参照)がなければ2月は大勝利といってもいいぐらいだ。VIXCFDの売りはVIX指数100まで耐えられるように証拠金を積んでいる。計画的ナンピンは、現在、iシェアーズS&P500米国株ETF(1655)を買っているが、2月20日の高値から35%下がるまで買い続けるつもりだ。

今後、金融危機のようなことが起こるとしても、金融機関の無謀な投資のせいではなく、コロナウィルスのせいなので、政府が積極的に救済する可能性が高い(救済に対する世論の支持が得やすい)。だから、リーマンショックほど酷いことにはならないと思う。


2020.2.21
「経済史研究メモ」の更新が1921年分の終わりまで進んだ。1921年は特にドイツ賠償金問題の記事が目立った。

・日本がドイツから現物賠償として受け取った船が大きすぎて運用できない
・賠償金をドルで支払うかポンドで支払うかで為替相場が変動
・急激なマルク安でイギリス製品が競争力を失う
など、賠償金額が大きすぎるせいで世界経済が混乱していた。
ついにイギリスはドイツがダンピングをしていると非難するようになるが、貿易黒字なしにどうやって賠償金を支払えというのだろうか。

ありえない仮定だが、もし、1990年〜2010年の間に日本政府が韓国の国民一人一人に要求する賠償金額を聞いて全額支払ったら、極端な円安ウォン高になり、 韓国の製造業は壊滅しただろう。

1922年はムッソリーニのローマ進軍、トルコ革命の記事が楽しみだ。


2020.2.14

ヤマハモーターロボティクスTOB
バングラデシュETF強制撤退

2月13日にラジオ日経でヤマハモーターロボティクス(旧・新川)TOBのニュースを聞いた。今後、親会社のヤマハ発動機が136億円(1株750円)でヤマハモータロボティクスの株を全部買い取り、上場廃止にするらしい。ヤマハモーターロボティクスは過去10年のうち8年も赤字で、さらに黒字の年も粉飾決算の疑いがあるので、空売りしていた。株価は2日続けてストップ高になって大損した。こうなってしまうと、もうどうしようもない。このTOBはヤマハ発動機にとって無茶な経営判断だったようで、ヤマハ発動機の株価はTOBのニュースの後5%下がった。

2月14日、楽天証券からバングラデシュ株ETF上場廃止のお知らせメールが届いた。3月11日の基準価額で清算されるらしい。バングラデシュ株ETFについては2017年に一部利益確定したので、合わせて考えるとそれほど損していない。バングラデシュの経済成長率を考えると、毎年平均6%上昇してもおかしくないのに残念だ。


2020.1.31

ラオックス空売り

1月21日、中国人観光客向け免税店を展開するラオックスの株価が急騰したので空売りした。前にもラオックスの空売りをしたことがあり、その時と比べて業績が回復したようには見えなかった。社長が日経新聞の取材に対し「3年ぶりに黒字に転換する」と述べたとの報道があったが、ラオックスのホームページを見ると、その報道を否定する情報開示があった。

何かがおかしいと思いながら、空売りを続けていたが、1月25日、中国政府はコロナウィルス拡散防止のため団体旅行を禁止した。こうなっては、今期の業績回復などできるはずもなく、ラオックス株は急落して予想以上に儲かった。


2020.1.17
正月休みにアビジット・バナジー『貧乏人の経済学』を読んだ。特に印象深かったのが次の記述だ。

一般的に、貧乏な人々が生活を退屈から救ってくれるものを最優先しているのは明らかです。それは、テレビ、あるいはちょっとした特別な食べ物だったり――あるいは単に砂糖のたっぷり入った 紅茶かもしれません。パク・ソルヒンでさえ、私たちが訪ねたときに、壊れてはいましたがテレビを持っていました。この点では祭りも同じようなものです。テレビやラジオが手に入らないところで、 貧しい人々が家族の特別なお祝い事、宗教行事、あるいは娘の結婚式などに気晴らしを求める理由は簡単に察することができます。18ヵ国で集めたデータによると、貧しい人々はラジオやテレビがないところに限って、祭りにたくさんのお金をつぎ込む傾向にあります。

僕が食費その他の費用を節約できるのは、お金がかからない気晴らしが極めて充実しているからだということに気付いた。図書館やインターネットは娯楽費の節約だけではなく他の費用の節約にも役立っていることになる。

その他の部分については、発展途上国の人々は、たとえ銀行が使えなくても教育水準が低くても、概ね彼らなりに合理的に行動していた。アダム・スミスが『国富論』を書いた頃のイギリスの生活水準や識字率を考えれば、それは驚くにはあたらないと思った。


2019.12.29
今年は1年間通して予想以上に儲かった。それでも前職には及ばないが。損切りをしないやり方については、VIXCFD売り、明らかにおかしい銘柄空売り、計画的ナンピンの3本柱でアイディアが出尽くしたような気がする。損切りをするやり方は、今年はあまり取り組まなかったが、まだ発展の余地があると思う。

2019.11.19
ニッケルETFの空売りを決済した。極めて少額の取引だったので、利益の3割以上が手数料で消えた。 IG証券の口座から毎日引かれる貸株料(年率5.3%)を負担に感じて早めに決済したが、もう少し下がるのを待った方がよかったかもしれない。

2019.11.8
パラジウムETFの空売りをしよう思ったが、新規売り停止になっていた。

パラジウムは過去1年で60%値上がりし、今ではプラチナの2倍の価格になり、金よりも高くなっている。世界で生産されるパラジウムの5%は歯科(銀歯)に使われている。 パラジウムを使った銀歯は保険適用(日本では)だが金属アレルギーの恐れがあり、他の素材が使われるようになってパラジウムの相場は下がるだろう。

ドイツで治療で施された金歯を外して売却し、再び治療を受けて新しい金歯を入手するということを繰り返す人がいて、貴金属を使った歯科治療は保険適用外になったらしい。パラジウムでも 同じことが起こるかもしれない。


2019.10.11

ジャパンディスプレイ空売り決済

9月26日、ハーベストがジャパンディスプレイの支援から撤退したとのニュースが流れ、翌日、ジャパンディスプレイ株は急落した。空売りは概ね成功だが、62円−57円の部分の儲けの半分以上が逆日歩で消えた。

後になって気づいたのだが、今年の3月から楽天証券が私設市場の取り扱いを始め、夜間取引もできるようになった。夜間取引で空売りはできないが、空売りの決済なら(現物買い→現渡で)できる。

ジャパンディスプレイは、ハーベスト撤退のニュース直後、夜間取引で一時48円まで下がった。夜間取引を利用すれば、もっと安く決済できたかもしれない。


2019.9.6

ニッケル空売り

IG証券でニッケルETF(のCFD)を少し空売りした。東京証券取引所にも同じ商品が上場されているが、極端に出来高が少なく空売りどころか買うのも危険な状態になっている。IG証券ならロンドン証券取引所のETFを売買できる。異常に値上がりした商品の売りは前からやってみたかった。株の空売りと同じ方法が通用するだろうか。

ニッケルの相場が上がった理由は、インドネシアが未処理ニッケル鉱石の輸出を禁止するからと言われている。しかし、JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)のセミナー資料によれば、中国の青山集団がインドネシアでニッケル精錬工場、ステンレス製造工場の建設を進めているようだ。そのため、インドネシアがニッケル鉱石の輸出を禁止しても、ニッケルの供給は減らないと思う。

2011年の高値と今の高値を比べようと思って10年分のニッケル先物のチャートを探してみたが、 なぜかインドルピー建てのものしか見つからなかった。さらに、8.000$/lb(1ポンドあたり8ドル)を1ポンドあたり8000ドルと読み間違えて、1時間ほど悩んだ。もしも、1ポンド当たり8000ドルなら、1g当たり1887円になる。そんなにニッケルが高いならステンレス製品は普及するはずもなく、100円硬貨はニッケルを取るために溶かされてしまうだろう。


2019.9.2

香港危機 予想的中?

広瀬隆雄氏のツイッターで香港経済に関する発言が多くなってきた。香港の不動産は世界一高いらしい。

2011年5月11日に、このホームページに「香港危機」という記事を書いたのを思い出した。
固定為替相場制→インフレ率よりも低い政策金利→不動産バブル
ここまでの予想は当たったたような感じがする。しかし、予想した本人が半分忘れていたので実際の役に立っていない。

香港の大規模デモも不動産バブルが原因だという人もいるが、ニュースで言われているのは政治問題なので何とも言えない。


2019.8.22
21日に大黒天物産の株主総会に出席した。ある株主が、配当利回りが低いとか監査役の在任期間が長すぎるとか、おかしな質問をしていた。配当利回りは株価の上下によって 変わるので、配当性向を問題にするべき。監査役の在任期間については、むしろ頻繁に監査役が交代する方が怪しい。その人は毎年同じ質問をしているらしい。

「将来的に岡山県以外の県でも、岡山県並みに店を増やす考えはありますか?」という質問を考えてきたが、実際には質問しなかった。日本一のスーパーを目指す、関東・東北地方にも出店する という話があったので、この質問はしなくてもいいと思った。

株主総会の後で、新倉敷駅の近くの大黒天物産の子会社が経営する業務スーパーを見に行った。神戸物産の業務スーパーと比べて商品の包装が地味で、本当の業務用食材を売っているように見えた。 安さの面では神戸物産と同等だった。しかし、店の内装が古びた感じで、昔ながらのレジを使っている所を見ると、大黒天物産の業務スーパーが今後増えるとは思えない。


2019.7.19

ジャパンディスプレイ空売り

筆頭株主のINCJ(旧産業革新機構)という字面を見ただけでも駄目な感じがする。その他にも
・会社設立の経緯
・iPhone依存
・LG、サムスンの市場占有率の高さ
など、調べれば調べるほど否定的な情報が見つかる。

ジャパンディスプレイに433億円出資するとの報道があったハーベストについて調べてみた。会社沿革に書かれているのは 免許取得や上場投資信託のことばかりで、企業再建の経験は無いように見える。もしもハーベストがジャパンディスプレイの筆頭株主となった上で本気で会社再建に取り組み、カルロス・ゴーンやテリー・ゴウのような辣腕経営者を送り込んだら困るのだが、その可能性はほとんど無いと思う。


2019.5.21
高橋篤史『兜町コンフィデンシャル』読んだ。明らかにおかしい銘柄が急騰する現象の裏側で起こっていることについて詳しく書かれている。僕にとっては今すぐ空売りの役に立つ。新株予約権による資金調達は会社再建につながらないことが多いので、明らかにおかしい銘柄が急騰した時に売る戦略は儲かる確率が高いといえる。その一方で危険も大きいことが分かった。

1月に作ったおかしい銘柄リストの過去8年の値動きを調べてみると、10倍以上に値上がりしたものも何銘柄かあった。3月、4月は大きく儲かったが、リスクを取りすぎているような感じがする。最悪20倍の上昇を想定して建玉を小さくしたほうがよさそうだ。


2019.4.29
VIX指数先物CFDのコンタンゴの推移を調べてみた。 やはり、決済期限直前まで待ったほうが有利だ。 それでも、VIX指数が20を超えるときは逆ザヤになるかもしれない。


4月の月間運用成績は3月を上回った。

2019.4.4

3月の大勝利

2019年3月の短期売買での(長期投資の利益確定を除く)月間運用成績は過去最高だった。 特にフィンテックグローバルの空売りで儲けた。この会社のムーミンテーマパーク(埼玉県飯能市)が3月に開園し、株価が乱高下した。 3月の初め頃、僕はムーミンテーマパークのホームページを隅から隅まで調べた。岡山運動公園ぐらいの面積で、駐車場代2500円、入場料1500円。首都圏の人は金銭感覚が違うのではと思った。さらに、「飛行おにのジップラインアドベンチャー」(公園の滑車ロープ遊びのようなもの、400m)が 一回1500円。どうしても、この滑車ロープ遊び3回分のお金で「Field of Glory2」が買えるのにと考えてしまう。



2019.3.19
VIX指数先物CFDの売りを毎月決済して、期先物に乗り換えているが、決済期限の直前まで待ったほうが有利なことが分かった。 VIX指数先物CFDの期近と期先の価格差(コンタンゴ)は3月8日の段階で0.8だったが3月19日には2.35まで開いた。今まで漫然と期限の15日前あたりで決済していたのがもったいない。

決済期限の直前にVIX指数が急上昇すると損するが、そもそもVIX指数先物CFDの売りは時々損することがあっても長い目で見れば儲かる確率のほうが高い。それなら、1か月のうちのどの特定の1日をとってもVIX指数先物CFDの売りは買いよりも有利なはずで、決済を期限の直前まで待ったとしても長い目で見れば儲かる確率のほうが高いはずだ。


2019.3.7

同時空売り改め計画的ナンピン

日経平均レバレッジETF、日経平均ダブルインバースETF同時空売りを決済し、日経平均に連動する売買手数料無料のETF(MAXIS日経225上場投信、1346)を毎日売買することにした。 エクセルでダブルインバースETFとレバレッジETFの理論的な値を計算して、それをもとにその日のポジション(日経225上場投信をどれだけ持つか)を計算して毎日売買すれば、同時空売りと 同じ結果になる。簡単に言うと、日経平均株価が下がれば買い、上がれば売るを毎日繰り返すことになる。

なぜ、こんな面倒なことをするのかというと、空売りに関する手数料が高いからだ。特に、逆日歩は凶悪で、いつ、どれだけ発生するか全く 予想がつかない。

日経225上場投信が仮想通貨のように一夜にして消滅したら、大損害を受けることになるが、三菱UFJなのでさすがにそれはないと思う。


2019.2.1
会社四季報を買って空売り候補のリストを作り、それぞれの銘柄の過去10年分の業績推移を印刷した。これがあれば、急騰した時にすぐ対応できる。特にひどかったのが下の2銘柄だ。

・設立以来10年連続赤字(ラクオリア創薬)
・自己資本利益率が3年連続でマイナス100%超(ガーラ)(平成25〜27)

さらに、その空売り候補リストの銘柄一つ一つを「市況かぶ全力2階建て」で検索した。市況かぶ全力2階建ては、おかしな経営をしている企業を笑いものにするサイトだが、読んで面白いだけでなく実用的でもある。特に、2階建ての常連銘柄は空売りに適している。コメント欄を見る限り空売り目的で読んでいる人が少ないのが不思議だ。

市況かぶ全力2階建てでは、特にバイオベンチャーの評判が悪く、「製薬会社が新薬開発のコストとリスクを市場に押し付けるための道具でしかない」「お金のゴミ箱」と言われている。


2019.1.10

2019年の年賀状デザイン

ベネズエラボリバルの札束を通信販売で買って「2019」を作った。

当初の案は下の写真だったが、やや迫力に欠け、正月との関連性もなかった。数字の「2019」は、いよいよ年賀状を作る当日になって思いついた。


1枚20円で1000枚(10束)買ったが、ヤフーオークションでは1枚600円で売られていた。ジンバブエのハイパーインフレの天井が2009年だった。 ハイパーインフレと先進国の株価暴落は関連性があるかもしれない。

2018.12.27
26日に任天堂の空売りを決済した。確かに少し儲かったが、余りにも時間がかかり過ぎた。 もっと空売りに適した銘柄があるので、今後はやらない。原油CFDの決済ももう少し待てばよかった。 投機は異常な相場の時に仕掛けて、正常な相場の時に決済するべきだと思った。正常な相場のときに仕掛けると、 予想と反対の方に相場が動いた後で元に戻った時にどうしても決済してしまう。

25、26、27日の日経平均の値動きはまさに異常で、同時空売りが非常に効果的だった。


2018.12.19
2017.4.11と2017.10.27の記事で紹介した原油先物CFDの売りとエクソンモービル株の売りの組み合わせを決済した。WTIが74ドルの時には大損だったが、最近の原油価格の下落でかなり損が減った。それでもなお若干の損(元手の約4%)が残った。一時、原油先物の期先よりも期近が高くなり逆ザヤになったのは全くの想定外だった。

今年の大まかな成績

日経平均レバレッジETF、日経平均ダブルインバースETF同時空売り ◎
逆日歩を避ける方法を検討中

明らかにおかしい銘柄空売り ◎

VIX指数先物CFD売り ○
「VI(ボラティリティインデックス)はBI(ベーシックインカム)」

トルコ株ETF ○
8月に買い増したのが正解だった

バングラデシュ株ETF △
1月が最も高かった

任天堂空売り △
プラスだが効率が悪い

原油先物CFDの売りとエクソンモービル株の売りの組み合わせ ×


2018.11.27
経済史研究メモ@(題名省略)別館 を作った。1919年から1944年までの中外商業新報(日経新聞の前身)の 投資の参考になりそうな記事を読んでいく予定だ。中外商業新報の記事は以前から少しずつ読んでいたが、1年分読み進むうちに 1年が過ぎてしまうような状態だった。『The Witch of Wall Street Hetty Green』の翻訳が終わったので、これに本格的に取り組みたい。

歴史の知識を投資に役立てようと思ったら、高校・大学で学んだ程度では全く足らないと思えてきた。


2018.10.12
暴落の時に儲かるのは恒例になってきた。今回は、特にホットリンクの空売りで儲けた。ホットリンクのホームページの記述で次のようなものがあった。

世界のエンタープライズ向けソーシャルメディアリスニングツールベンダー、マーケティングプラットフォームベンダー、CRMツールベンダー、ビジネスインテリジェンスツールベンダー等に対して、グローバルなソーシャルメディアデータの提供と、そのデータマネジメントを幅広くサポートしています。

これはひどい。もはや日本語になっていない。カタカナ英語に対応する日本語を調べてみた。

エンタープライズ・・・企業
ソーシャルメディア・・・社交媒体
リスニング・・・聞くこと
ツール・・・道具
ベンダー・・・供給業者
マーケティング・・・売れる・儲かる仕組み
プラットフォーム・・・基盤
CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)・・・顧客関係管理
ビジネス・・・事業、商売
インテリジェンス・・・情報
グローバル・・・地球規模
データ・・・記録
マネジメント・・・管理
サポート・・・支援


2018.9.12
バートン・ビッグス『富・戦争・叡智』を読んだ。戦争中に株などの資産価格がどう動いたかを研究した本だ。特に、1920年代のハイパーインフレ中のドイツの平均株価チャート(金換算)が参考になった。ドイツの平均株価は、いったん10分の1に下がった後で15倍に上がった。ちなみに、ハイパーインフレ中のドイツの金利は1日35%だったらしい。トルコ株の買いについてさらに自信を深めた。

本書のかなりの部分を第二次世界大戦そのものについての記述が占めるが、かなりいい加減なことが書いてある。ソ連の戦車T38とか、日本の空母Kago、Hiryaとか、1941年のマレー作戦で日本軍がバンザイアタックをしたとか書いてあり、別の視点からも楽しめた。

別の投資本の話になるが、第二次世界大戦でドイツ軍がアメリカ軍の立て籠もるバスティーユを包囲したという記述があった。鉛筆でバストーニュと訂正しておいた。


2018.8.29
トルコ株ETF(iShares MSCI Turkey ETF)の組み入れ銘柄について調べてみた。

上位10銘柄の過半数がPER10以下、
2大財閥(コチ財閥、サバンジュ財閥)のPERが7と3、
銀行(ガランティ銀行、アクバンク)のPERは3だった。素晴らしい割安だ。

ガランティ銀行のホームページを見てみると、貸出金利が2.6%だった。 そんなはずはないと思ってよく見ると、1ヶ月あたりの金利だった。 1年の貸出金利は45%、普通預金の金利が1年で17%だった。

通貨危機が終わり、金利が下がればトルコ株は上がるだろう。 どこが底になるか当てることはできないが、 10%下がるごとに少しずつ買い増していく戦略には自信を深めた。


2018.8.15
トルコ株ETFをさらに買い増した。
今後の展開は

・トルコの危機が世界に波及して世界中の株が下がる
・世界中の株は下がらずに、トルコ株が上がる

この2つのうちのどちらかになると思う。世界中の株が下がる場合に備えて、予備の資金を十分に残した上で、トルコ株が10%下がるごとに少しづつ買い増すつもりだ。


2018.7.13

大黒天物産買い検討中

大雨の後、7日にら・む〜マートに行った。陳列棚がかなり空いていた。9日にディオに行くと、臨時休業中で、食べ物が腐った臭いが辺りにただよっていた。大雨で大黒天物産が大損害を受けたことは明らかなのに、9日には株価が50円しか下がらなかった。ところが、今日になって285円(5%)下がった。現地の情報が株価に織り込まれるのが遅れるのは不思議だ。

2018.6.29

17勝3敗

6月の日ごとの収支をみると、プラスだった日が17日、マイナスだった日が3日だった(同時空売り関係や任天堂空売り等、損切不要のものも含む)。金額で考えても大きくプラスだった。

日本通信やUMNファーマのような明らかにおかしい銘柄を一日信用取引で空売りした。信用銘柄や新規売停止の銘柄でも一日信用取引なら空売りできることに気づいた。この方法は、日経平均やFTSE100をチャートだけを頼りにデイトレードするよりも明らかに勝率が高い。短期売買でも何らかの相場観が必要だと思うようになった。


2018.5.31
トルコ株ETFを買った。その後、10%下がったので買い増しした。

まさか、5月8日のトルコ株の記事を読んで、間違ってトルコリラを買ってしまった人がいるのではと不安になった。為替と株では性質が全く違う。

為替相場が下がる(≒インフレ)と株は上がる。
金利が上がると、為替相場が上がり、株が下がる。

と僕は理解している。ベネズエラではハイパーインフレで平均株価が4年で100倍になった。インフレは株に悪いというのは、インフレが金利上昇につながるからで、金利上昇の無いインフレなら株にとって良い。

1990年1月から2018年5月の間に、
日経平均株価は約2分の1
米ドルは約4分の3
ニューヨークダウは約8倍(円換算で約6倍)になった。

たとえトルコリラが下り続けても、長期的にはトルコ株は円換算でも上昇すると考えている。


2018.5.17

2018.3.9の記事の続き

日経平均株価がほぼ目標に達したので同時空売り(改良型)を決済した。全くリスクなしに元手に対して約2%の利益が出た。この方法が机上の空論でないことが分かった。

反省点
@もう少し規模を大きくしてもよかった。
A日経平均株価が目標を超えると利益が減るので、どうしても早目に決済することになる。目標をやや高めに設定すればよかった。

※途中で日経レバレッジETFを一部決済すると、日経レバレッジETFと日経ダブルインバースETFの時価評価額が等しくなる点が上がる。


2018.5.8
現在急落中のトルコ株に興味を持っている。 以前、エルドアン大統領の外交上の火遊びが酷すぎると書いた。しかし、イスラム国が実質的に滅亡し、シリアをめぐってアメリカとロシアがにらみ合っている今、 エルドアン大統領にできることは余りないと思う。

トルコ情勢については、トルコ子育て生活が詳しい。2016年のクーデター未遂の時もこのブログを読んだ。最近のトルコは意外と平和だ。以下、同ブログで気になる点

・インフレ関する記述
トルコリラ安とインフレが何度も話題にのぼっている。20年間放置された義父の畑で果物を収穫する記述があるが、 食べ物が豊富でインフレは問題にならないと見るべきなのか。それとも、 生活防衛のため、店で食べ物を買うのを控えていると見るべきなのか。

・シリア難民
当然、シリア難民がトルコにも来ている。シリア人が経営するシリア食材の店が開店し、主な客もシリア人との記述があった。

トルコの出生率は高く、人口ピラミッドは底辺が大きいピラミッドの形をしている。高金利、高インフレ、高人口増加率で、まさに投資を必要としている国だ。

ただし、トルコETFを買うといっても、最初に買う額は少しで、下がると買い増しする。逆にすぐ上がれば、すぐ売るつもりでいる。


2018.3.23
日経平均株価が一時1000円下がったが、全く慌てていない。 同時空売りが下げ相場に強いことには自信がある。 日経平均株価が下がるにつれて実質的な買いポジションが増え、株価が上下に動くことで儲かる仕組みになっている。 計算上、日経平均株価が13000円に下がっても耐えられる。 そうなった場合は、同時空売りを決済して、同じ額((ダブルインバースETFの時価評価額−レバレッジETFの時価評価額)×2)の個別銘柄を買えばいい。上昇相場なら個別銘柄に切り替えても損が無限に膨らむ可能性があるが、下落相場なら損は限定される。

任天堂があまり下がらないのは気になるが。


2018.3.9

同時空売りリセット

日経平均レバレッジETFと日経平均ダブルインバースETFの同時空売りは、 一時は主力と考えていたのに重荷になってしまった。 理論上は上昇相場でも下落相場でも利益が得られるのだが、 日経平均がどこまでも上昇したらどうしようかと不安に駆られて、 途中でダブルインバースを売り増してしまった。後で考えると、全くその必要はなかった。

(改良型)
ダブルインバースETFを多めに空売りして、レバレッジETFとダブルインバースETFの時価評価額が等しくなると決済する。(概ねどこで等しくなるか計算で求めることができる。)

※図中の「目標」は、日経レバレッジETFと日経ダブルインバースETFの時価評価額が等しくなる点を意味する。

数学を使ったものづくりのようになってきた。


2018.2.19

VIX指数が上がると、株の値動きが激しくなる

前回の記事でVIX指数先物の売りについて書いたが、これと似た 発想で運用していた投資信託が一日で96%下がって話題になっている。VIX指数先物を取引する大多数の投資家がこれに懲りて(僕は懲りてないが)VIX指数先物の売りを控えるようになり、VIX指数は以前より高い状態が続くだろう。

さて、VIX指数は、株の値動きの激しさを示す指標なので、VIX指数が上がれば、株の値動きが激しくなると思うのだが、本当にそうなのか考えてみた。

@VIX指数はオプション価格をもとに算出する。
Aオプションは株等をある価格で売る(又は買う)権利。

B売る(又は買う)権利は逆指値注文と同じ。
売る権利(プットオプション)は株価の値下がりに対する保険として使われる。A株を100円で売る権利は「A株が100円まで下がったら売る。その後100円を超えると買い戻す。」という注文とほぼ同じだ。

Cたぶん、裁定取引をする人がいる。
証券会社の自己売買部門のように、株の売買手数料が発生しない投資家なら、 オプションを売って保険料を受け取る一方で、「A株が100円まで下がったら売る。その後100円を超えると買い戻す」という売買をして儲けることができる。

Dオプション価格が上がる(=VIX指数の上昇)と、逆指値注文が増える。

E逆指値注文は株の値動きを激しくする。
上の例では、A株は100円まで下がると下げが加速し、その後100円を超えるところで上げが加速することになる。

金融市場は、多くの人がある予想に基づいて取引をすれば、予想が実現する方に動く(多くの人が株が上がると予想して株を買うと、株価が上がる)。VIX指数について細かく考えてみても、その通りだといえる。


2018.2.9

初めての追証

今日の日経平均株価暴落に伴い、空売りしていたインタートレードとホットリンクを一部利益確定して かなり儲かった。僕は、所有している株よりも空売りしている株の方が多いので、平均株価下落で儲かる状況にある。日経平均株価が、あと1000円下がって欲しいと強く思っている。


さて、標題の件。IG証券から追加証拠金請求のメールが届いた。 VIX指数が急騰したせいで、VIX指数先物CFD(売り)の証拠金が足らなくなった。IG証券は、株価指数、個別株、商品先物など 商品の種類で口座が別々になっている。そして、任天堂や原油先物CFDの証拠金を増やした関係で、株価指数口座の証拠金が手薄になっていた。

VIX指数先物CFDは、ほとんど常に下落する金融商品で、これの売りは「VI(ボラティリティインデックス)はBI(ベーシックインカム)」と言えるほど儲かった。しかし、平均株価が下落する局面では急騰するという特徴がある。(2014.2.23の記事参照)

僕が売っているのは最低単位で、このままずっとVIX指数が上がり続けることはないので、このまま売りを継続しても何の問題もない。IG証券の個別株口座、商品口座から株価指数口座に証拠金を移動した。


2018.2.2

火葬痛貨の定点観測

仮想通貨の危険性については、既に各所で語り尽くされたような感じもするので、別の視点から書いてみる。

去年の5月ごろに火葬痛貨という言葉をひらめいた。 「仮想」→「火葬」、「通貨」→「痛貨」の言い換えは、以前からインターネット上にあったので、それほど斬新な表現とはいえない。 「火葬痛貨」でインターネット検索すると 当時は「今日日火葬痛貨のマイニング なんて個人で作るGPUアレイ程度じゃペイできないと思うが」の1件しか見つからなかった。

9月に中国が仮想通貨取引を規制してから3件に増えた。

1月末に検索すると30件以上に増えていた。
仮想通貨について悪いイメージが広まったことが実感できる。

(追記)今、日銀が火葬痛貨を買い支えれば、 デフレ脱却できるが、 誰もそんな事は言わないだろう。


2018.1.17
原油先物が逆ザヤになった。イランのデモとアメリカの寒波で原油在庫が不足しているらしい。原油先物CFDの損は、エクソンモービルの株価上昇である程度相殺できている。しかし、先物の決済期日を延ばすため表面上だけでも先物の損失を確定するのはいい気がしない。

ビットコインが暴落したが、それほど日経平均株価が下がっていないのは不思議だ。


2017.12.8
リチャード・セイラー『市場と感情の経済学』を読んだ。 行動経済学はアノマリー(従来の理論では説明できない現象)を科学的に検証するもので、実際の投資家よりも一歩遅れてしまうことは避けられないのではないか。 たまたま一緒に借りた『テンプルトン卿の流儀』の方が研究が進んでいるような感じがした。

実用的な観点から言えば、バブルの発生と崩壊が最も重要だが、それを学問的な厳密さで記述するのは難しいと思う。


2017.12.1

ビットコインの暴落で儲けた(自称)

ビットコインの時価総額が18兆円に達し、ビットコインバブルが崩壊した時に金融危機が起こるような気がしてきた。ちなみに全盛期のライブドアの時価総額は約8000億円だった。

11月28日に、ビットコインのチャートとナスダックのチャートを見比べて、ナスダックCFDに逆指値の売り注文を出した。あらかじめ利益確定の水準と損切りの水準も設定しておいた。ビットコインは感情的な値動きをしているので、チャート分析が有効だ。直近の安値を下に抜けるとビットコインは暴落し、それがナスダックに波及すると考えた。2日後の11月30日の10時ごろになってようやく、前夜のうちにナスダックCFDの売り注文と決済注文が成立していることに気付いた。この間にビットコインは130万円から100万円に暴落し、僕の思惑通りビットコインの暴落とナスダックの暴落は連動していた。

しかし、これは客観的にはナスダックの暴落で儲けたのであって、ビットコインの暴落で儲けたというのは、あくまで自称に過ぎないような気がする。


2017.11.17
11月9日の午前中に日経平均株価がが23500に近づいたとき、 愚かなお金が株式市場に流入していると感じた。アメリカと日本のインフレ率の差を考えると、ニューヨークダウよりも日経平均が高くなるのはおかしい。日経平均に連動するETFを空売りしてニューヨークダウに連動するETFを買えばよかったが、結局、手を出さなかった。日経平均が下がる方に既に多くの金額を賭けているからだ。後から考えると、それは理由になっていない。「日経平均がどうなるか」と「日経平均とニューヨークダウの差額がどうなるか」は別の問題だ。

2017.11.7

こっちの水はICO

ふと思い立って「こっちの水はICO」で検索すると、次のようなサイトが見つかった。

「毎月最低6%の利益・配当」は、詳細を見るまでもなく詐欺だ。ベネズエラボリバル建てで支払うのだろうか。

先週の週刊東洋経済の表紙はビットコインだった。ビットコインバブルの崩壊の前触れか。
株価がどんなに下がっても、それだけでは会社は潰れない。しかし、ビットコインは、 最低でも採掘業者の採算がとれるような価格がついていないと存続できない。ビットコインは採掘が止まると送金処理も止まってしまう。 しかも、ビットコインの採掘量は年々減っていくので、ビットコインが存続できる価格の最低水準が毎年上がることになる。


2017.10.27

逆日歩、逆日歩、逆日歩(後編)

結局、原油ETFの空売りを決済して、原油先物CFDに切り替えた。

原油ETFは為替相場の影響を強く受ける。原油先物CFDは、差金決済なので、為替相場の影響をあまり受けない。ここで問題なのは、例年、日本よりもアメリカのほうがインフレ率が2%程度高く、今後、円高になる可能性が高いことだ。

空売りの場合、円高は原油ETFにとっては有利、原油先物CFDにとっては不利になる。

例を挙げると、
原油価格が50ドルのまま動かず、
為替相場が1ドル100円→1ドル50円になったとする。
この期間に、原油ETFを100万円空売りした場合、50万円の利益になるが、 原油先物CFDの売りの場合は、プラスマイナス0になる。

この期間にエクソンモービル株を100万円分持っていたとして、
エクソンモービルの株価が動かず、
為替相場が1ドル100円→1ドル50円になったとすると、
50万円の損失となり、原油ETFの利益とエクソンモービルの損失を相殺できるが、原油先物CFDではできない。 だから、僕は当初、エクソンモービルの買いと原油ETFの売りの組み合わせにした。

しかし、原油ETF空売りの貸株手数料(年率1.1%)や事務管理手数料(月1000円)を考えると、そこまで不利ではないような気がしてきた。


2017.10.16

逆日歩、逆日歩、逆日歩(前編)

4月11日の記事で紹介した「原油ETFの売りとエクソンモービルの買いの組み合わせ」は、逆日歩のせいでかなりの損害を受けた。そのきっかけは、イラクのクルド自治区住民投票だ。中東の不安定化懸念から原油ETFの貸し借りのバランスが崩れ、高額の貸株料(逆日歩)が発生するようになった。クルド住民投票のニュースを見た時には、ここまで自分の利害に関わるとは思わなかった。

信用取引の買いをして、逆日歩を受け取る側に回ることも研究してみたが、金利や手数料のことを考えると、あまり儲かりそうにない。


2017.8.24
早川真悠『ハイパーインフレの人類学』を読んだ。ジンバブエで偶然ハイパーインフレを体験した日本人が書いた本だ。 間違いなく今年読んだ本の中で一番面白い。80ページ辺りまでは理論編で読むのが大変なので、第2章以降を先に読んだほうがいい。

「違うわよ!70億ジンバブエドルよ!今日び7億で何が買えるのよ!?」
「先月までは何百億という金額のジンバブエドルを稼いでいたのに、今ではたった1米ドルを稼ぐのに必死だ。」

など数々の名言があり、かつ印象的な場面が多く、これを映画にしたら面白いと思った。

この本の書評を読もうと思って、アマゾンで検索すると、関連商品として100兆ジンバブエドル紙幣が9255円で売られていた。


2017.8.11

VIX指数が上がると、テンションが上がる

VIX指数16でVIX短期先物指数ETF(1552)を空売りし、VIX指数13で決済することを計画していたが、今日は祝日で、日本の株式市場が開いていない。そこで、IG証券でVIX指数先物CFDを売った。VIX指数先物CFDは売買単位が大きすぎるので、 同時にFTSE100(イギリスの平均株価)CFDを売った。一般的に、VIX指数は平均株価と逆向きに動く、つまり、VIX指数が上がれば平均株価は下がり、VIX指数が下がれば平均株価は上がる。よって、 VIX指数先物CFDの売りと、FTSE100CFDの売りを組み合わせると、値動きが相殺されて、実質的に売買単位を小さくするのと同じ効果が得られる。当然、今よりも平均株価が下がる可能性はある。そのときは、FTSE100CFDを決済して VIX指数先物CFDだけを残すつもりだ。

この方法は、VIX短期先物指数ETFが上場廃止になった場合の対策として考えていたのだが、急遽、実戦投入することにした。

この記事を書く前に「テンション」という言葉の意味を調べてみた。テンションは本来「不安・緊張」を意味し、 標題は当たり前のことを言っているに過ぎなくなってしまった。


2017.8.1
Amazon.comの株価は20年で100倍になったが、ベネズエラでは、ハイパーインフレのせいで平均株価が4年で100倍になった(参考)。平均株価が天文学的な数字になるのを見てみたい。

10年前、チャべス大統領は、原油輸出で儲けた金を国民にばらまき、「21世紀の社会主義」を自称した。
今年、マドゥロ大統領は「我々は、21世紀のナチスに迫害される21世紀のユダヤ人だ。」と言ったらしい。


2017.6.12

3匹目のドジョウ

ビットコイン関連銘柄、フィスコの空売りをした。以前から、僕は、ビットコインの空売りをしてみたいと思っていた。たとえ、ビットコインそのものの空売りは不可能でも、ビットコイン関連銘柄の空売りは可能だと思っていた。そんな中、ラジオ日経でフィスコの大幅上昇のニュースが流れたので、さっそく空売りした。

ビットコインについて、僕は、
ビットコイン相場が大幅下落→採掘業者が撤退→送金処理速度低下→さらなる相場下落、の
悪循環に陥るのではないかと思っている。

フィスコの空売りで儲けて気を良くした僕は、値上がり率ランキングを見て、空売りできそうな銘柄を探した。 以前、持っていたアルメディオが目に入った。アルメディオはCD・DVDプレーヤー検査機器を作る会社で、 懐かしいと思って調べてみた。近年は経営不振だったが、不動産比較情報サイト「イエカレ」を買収したとのニュースで株価がストップ高になった。1週間の値幅が、過去1年間の値幅よりも大きいという異常事態になっていた。

「イエカレ」を運営している株式会社グローバルサーチを調べてみると、次のようなあらが見つかった。
・不動産以外のサイト「スマートマリッジ」「ビギナー」「ガリレオ」が既に消滅
・ブログの更新が2017年1月で途切れ、その内容は専門用語の使い過ぎで意味不明

さらに、「イエカレ」を調べてみると、
「確かに人口減少は進んでいますが、代わりに多数の外国人労働者や留学生、あるいは移民、長期観光客など 海外からの人口を受け入れる政策が進んでいます。」
との一文が見つかった。今まで、アパート経営をやったことのない素人に、いきなり外国人相手の賃貸を勧めるのだろうか。
これは、明らかにおかしいので空売りした。

アルメディオの空売りで儲けて、さらに気を良くした僕は、値上がり率ランキングでモブキャストを見つけた。 モブキャストは携帯ゲームの会社で、「魔法少女まどか☆マギカ」中国語版(なぜか日本語版がない)などを運営している。2015年と2016年の決算を見比べると、赤字なのに、自己資本が増加していた。モブキャストのホームページで調べると、新株予約権のせいだった。株券印刷業という単語が頭に浮かび、モブキャストを空売りした。

後で、モブキャストのホームページをよく調べると、携帯合戦シミュレーション「モバノブ」があった。「モバノブ」のデザインは「信長の野望」風でコーエーテクモが関わっているらしい。モブキャストの社長はコーエーテクモや中国の業者の間を飛び回って商談をまとめる行動力を持っていることになる(それが、必ずしも利益につながるわけではないが)。 新株予約権を楽天証券やSBI証券が引き受けたのは、社長の行動力を買ってのことなのかもしれないと考え直した。 モブキャストの空売りはすぐにやめたが、今日、モブキャストはストップ安になったので、空売りを続けたほうがよかったかもしれない。


2017.5.29
任天堂株空売りについて、It's like a Nintendo(湾岸戦争のときに米軍パイロットが言ったとされる言葉) という標題で記事を書こうと思っていたら、みるみるうちに株価が上がってしまった。今思えば、1月に某漫画家がツイッターで「switch予約できた」とつぶやいたのが株価上昇の前触れだった。足で稼いだ情報をもとにして、日経新聞や経済評論家の論調とは逆の取引をするのが相場の極意だと改めて感じた。

僕は任天堂株について、1株ずつ2500円刻みで上がれば売り、下がれば買いを繰り返している。最悪、株価が6万円になっても対応できる。任天堂株の売買代金が2位のソフトバンクに対して4倍の差をつけて1位とか、予想PER90倍とか、もはや異常と言うしかない。ここまで来れば、やはり売りだ。


2017.5.29
日経レバレッジETF・日経ダブルインバースETF同時空売りの運用成績が思わしくない。制度信用取引は期限が6ヶ月なので、いったん決済して、再度空売りする必要がある。

同時空売りが上昇相場に弱いことは想定内だが、逆日歩がついたことは意外だった。 逆日歩とは、信用取引で、借りる株が不足する時に、売り方が追加で支払う手数料のことだ。Yahooファイナンスを見ると、明らかに信用買い残高の方が多いので、逆日歩については考えなくてもいいと思っていた。信用取引残高については、日本証券金融の速報を見る必要があることがわかった。

なぜ去年の12月に逆日歩が発生したのか調べても分からなかった。


2017.5.22

360度の大転換

神戸大学のホームページで第一次世界大戦中の中外商業新報を読んでいると、アメリカについて次のような文章が見つかった。

新来黄色人種労働者の低率なる賃金が土着白人労働者の賃金標準を破壊し之を同一程度に引き下げんとする傾向に対する白人労働者の自家擁護の結果なり、等しく移民にして唯先着の故を以って後来の低級労働者を拒否せんとするは、自由を生命とする米国にあるまじき筈なれど自由民主的なる丈け彼等の主張は社会的に有力なるを如何せん、与論政治は衆愚政治の半面を有する事を認めざるべからざればなり

現代の状況とそっくりで、100年前の記事とは思えない。


2017.5.8

岩国基地バーガーとビッグマック指数

前の職場の先輩と岩国基地に行った。「6ドル・600円」の価格表示のあるハンバーガーを買った。ドルでも円でも支払いできるが、今は1ドル112円なので、円で支払ったほうが得だ。その模擬店に掲げてあるハンバーガーの絵には、 レタスとチーズが描いてあったが、実際の商品はパンとハンバーグだけだった。

アメリカでは物価が上昇して、6ドルではこんなハンバーガーしか買えなくなってしまったのではないかと思い、帰ってから調べてみた。物価の国際比較によく使われるビッグマック指数を見ると、アメリカの物価は日本の1.5倍だった。(日本の380円に対して、アメリカは590円だった。) ちなみに1998年から2017年にかけてアメリカの物価は1.5倍に上昇している。

スターバックスも単なる物価上昇の言い訳に思えてきた。

(参考1)
(参考2)


2017.4.11

コンタンゴで儲けるには(後編)

(答え)原油ETF(1671)の空売りと石油関連企業(エクソンモービル等)の買いを組み合わせる

原油ETFは、原油先物で運用する投資信託で、決済期限が来ると、次の期限の原油先物に乗りかえるという運用をしている。原油ETFを長期的に持っていると、仮に原油価格が変わらなかったとしても、保管費用の分だけ値下がりする。しかし、原油価格が上がると損が無限に膨らむ恐れがある。

そこで、エクソンモービル株の買いと組み合わせる。エクソンモービル株を持っているのは、油田を持っているのと同じことになる。原油価格が上がると、エクソンモービルの株価も上がり、原油ETFの損を打ち消すことができる。仮に、原油価格が変わらなかったとしても、エクソンモービルは利益の分だけ配当と株価上昇が期待できる。

たぶん、銅の先物や大豆の先物でも同じことができるが、今のところ空売りできる商品ETFが原油しかない。


2017.3.30

コンタンゴで儲けるには(前編)

去年の4〜5月に日本の相場師ついて書かれた本を何冊も読んだ。 山崎種二の自伝『そろばん』を読んでコメ先物の売りに興味を持った。コメ先物は通常、決済期日が先になるほど相場が高くなっている(期近よりも期先の相場が高いことをコンタンゴという)。米の現物を持っていると倉庫代などの保管費用がかかる。米を買う側にとっては、現物を持ち続けるよりも先物を買う方が保管費用の節約になり、その分、先物の相場が高くなる。

したがって、米先物の売りポジションを持ち続け、決済期日の直前で期先に乗り換えると、現物の相場が変わらなくても、保管費用の分だけ儲かることになる。去年の一時期、実家から「来年収穫する予定の米」を買って(米の値上がりに備えた上で)先物を売ることを本気で考えたことがあった。

わざわざ、こんな複雑なことをしなくても、似たような取引ができることに気づいた。
(次回に続く)


2017.3.16
イギリス国民投票の翌日に115で買ったインドETFを、3月13日に140で利益確定した。 3月15日に図書館で日経新聞をまとめて読んでいると(日曜日には他の人が読んでいたので読めなかった。)、インドの地方選挙で与党が大勝した記事が目についた。売り注文を出す前にニュースを確認しておけば2〜3円高く売れたかもしれない。

その日読んだ日経新聞には、「今後50年にかけ、インドの実質GDPは5倍に拡大する可能性がある」 「2月のインド新車販売台数32万台、中国は445万台」などインドの将来について楽観的に思わせる記述があった。 去年買ったタタ・モーターズの株は、当分売る気はない。


2017.3.3
2月28日にトランプ大統領の議会演説の動画を見た。自宅に居ながらにして、良い社会見学ができた。 トランプがオバマケア廃止について演説しているときに、共和党の議員が立って拍手している一方で、民主党の女性議員が親指を下に向けてブーイングをしていた。しかし、トランプが軍事費を増やすと演説しているときには、共和党、民主党問わず、全員が立って拍手していた。アメリカの国柄がうかがえて面白かった。トランプは、地球の裏側でアメリカの軍需企業の株主(ほんの少ししか持っていないが)が、その演説を聞いていることを意識しているだろうか。こんな時代に、アメリカ第一主義の意味があるのか。

2017.2.7

同時空売りはリーマンショックに耐えられるか

ヤフーファイナンスから株価情報を自動取得するフリーソフト(12月27日の記事で紹介したもの)を使えば、 リーマンショックが起こったときに日経ダブルインバースETFと日経レバレッジETFがどう動くか検証できる。 後から考えると、これに気づかない方が不思議なくらいだ。

最悪の場合を想定して、リーマンショック前の高値(2007年7月9日)から同時空売りを始めた場合を計算した。2009年5月1日にプラスに転じた。ただし、そこに至るまでに一時的に含み損が大きくなるので注意が必要だ。さらに、2006年7月10日から同時空売りを始めた場合を計算すると、日経平均株価が底値をつけた3日後(2009年3月13日)にプラスに転じた。素晴らしい。
(参考)


2016.12.27

株価チャートをホームページに載せる方法

今まで、僕はホームページに株価チャートを載せてこなかった。 Yahooファイナンスや証券会社が提供する株価チャートをホームページに載せるのは、著作権侵害になる恐れがある。 インターネットで調べても、載せてもいいという記述はなかった。エクセルを使えば、チャートを自分で作れるが、 手間がかかりすぎる。

そこで、ヤフーファイナンスから株価情報を自動取得してチャートを自動作成するフリーソフトを使えばいいことに気づいた。 株価そのものには著作権はない。


上の図は、インタートレードのチャートだ。12月26日のラジオNIKKEIでストップ高の報道が流れた。この会社がおかしいことは以前から分かっていた(2012年11月18日の記事参照)ので、早速空売りしようと思った。しかし、証券取引所の規制で空売りできなく なっていた。


2016.12.22
トランプショック以降の日経平均株価上昇は、同時空売りにとっては最悪の展開だ。 日経レバレッジETFの時価評価額が日経ダブルインバースETFの時価評価額よりも大幅に高い状態になり、 若干の含み損を抱えている。 しかし、 それ以上に、バングラデシュ株の上昇で儲かっている。 僕のポジションを全体としてみると、バングラデシュ株を売って利益確定する代わりに、 日本株を段階的に空売りしていることになる。

2016.11.24

事務管理費節約作戦

トランプショックで儲けた後、浮かれた気分で業務日誌を書いていると、VIX短期先物ETFの手数料が異様に高い ことに気付いた。100株の空売りに対して、事務管理費が4000円になっていた。

それまで、空売りの事務管理費は1ヶ月ごとに1株あたり10銭だという認識だった。
しかし、楽天証券のホームページをよく読むと、

単元株制度の適用を受けない銘柄(売買単位1株)については1株あたり100円(税込み108円)になります。

と書いてあった。
1株あたり100円で計算すると、今までの同時空売りの含み益が1ヶ月で吹っ飛ぶことになる。冷や汗をかいた。僕にとっては、アメリカ大統領選挙やイギリス国民投票以上の衝撃だった。

しかし、よく考えたら、1株あたり100円では、100株に対して4000円にはならない。さらによく読むと、

ただし、同一銘柄、同一日に成立した売付株数又は買付株数をそれそれ合計し、100円に満たない場合は100円(税込108円)、1000円を超える場合は1000円(税込1080円)とします。

と書いてあった。
これで計算すると同時空売りの事務管理費は1ヶ月あたり8000円になった(何回かに分けて空売りしたため)。いったん利益確定した後、再度空売りして1ヶ月あたり2000円に減らした。


2016.11.24
インド高額紙幣廃止でインドETFは乱高下している。現地に住んでいる日本人のブログ(インドでほっこりなまいにち)を読んだ。噂では、 高額紙幣を燃やしている人がいるらしい。インドで路上に焼けた車が放置されると、 少しづつ使える部品がなくなっていくとの記述が面白かった。

来年の1月にebayにインドルピー札が大量に出品されることを密かに期待している。一度、札束配りをしてみたい。 ベネズエラボリバルの動向もたまに見ている。1000枚(10束)が3万円で売られているのを見かけたが、もっと安くならないか。


2016.11.10

選挙の合法賭博 八百長リスク

ここ数日間の日経平均株価乱高下で、同時空売りが非常にうまく動いた。 日経平均ダブルインバースETFは、日経平均が同じところを往復するだけで減価する。また、 日経平均ダブルインバースETFが値上がりしたとしても、日経平均レバレッジETFの値下がりで、ある程度相殺できる。

昨日は、9時から15時までの間、アメリカ大統領選挙地図を見ながら、次々と株の売買注文を出し、気分が高揚した一日だった。

・任天堂 一部利益確定
・インドETF 買い増し
・VIX指数先物ETF 空売り
・日経平均ダブルインバースETF 売り増し(14:50)

これらの取引は正解だった。


反省点
@VIX指数先物CFDの売りポジション
10月28日にVIX指数先物CFDを売った。日経平均株価が上がり続けると、同時空売りがうまくいかなくなる ので、リスク回避のつもりだった。VIX指数先物CFDは時間がたつにつれて減価するので、一時的に上がっても、長期で売れば問題ないと考えていた。しかし、11月4日と11月9日に一時的に含み損が膨らみ、そのせいで、思い切った行動を取ることができなくなってしまった。

AFTSE100
100ポイント下がるごとに1ロット買い増しするつもりでいた。ドナルド・トランプの当選が確実になった時点が 絶好の買い時だったが、(手数料節約のため)ロンドン市場が開く17時に買うことにこだわったせいで、買い時を逃してしまった。

B11月9日の激しい値動きから利益を得ようとして、午前中、日経平均17200円のときに日経平均ダブルインバースETFを少し空売りした。これは逆効果だった。(今日の日経平均終値から考えると、間違っていないことになるが)


2016.10.12

続・同時空売りの研究

日経レバレッジETF・日経ダブルインバースETF同時空売りの含み益が最も大きくなるのは、双方の時価評価額が等しくなったときだ。僕の建玉は、いまのところ16900辺りで等しくなる。 レバレッジETFよりもダブルインバースETFのほうが早く目減りするので、 日経平均が上下に動くたびに、時価評価額が等しくなる点が下がっていく。

このため、不思議な感覚になる。日経平均株価の下落局面で安心して見ていることができる。場合によっては、もっと下がって欲しいと思うことさえある。日経平均が上昇すると含み益が増えるにも関わらずだ。


2016.9.19
9月8日に、任天堂株の空売りをした。2万5千円を超えたら空売りしようと狙っていると、 9月8日に突然2万9千円になった。IG証券なら1株から空売りできるので、ごく小規模で始めた。 上がれば売り増し、下がれば買戻ししようと思っている。

市場関係者の任天堂株への関心が高く、連日の売買代金トップを記録している。このような状況は、いつまでも続くとは思えない。そのうち、ニュースの材料がなくなり、投資家も飽きるはずだ。

9月8日にラジオNIKKEIを聞いていると「国策に売りなし」と言って任天堂株を買い煽った人がいた。 そもそも、1980年代にゲーム産業が発展する過程で国から支援を受けた話は聞いたことがない。 むしろ、同時代に国策で進められたテーマパークを押しのけてゲーム産業が発展したのだと思う。


2016.9.5
最近になって「クソ株大賞」の存在を知った。クソ株とは出来の悪い上場企業の株のことだ。 「株主数4万人、従業員5人」、「新規上場から半年で上場廃止」、「株主総会を開く費用がない」、「四半期売上高8千円」などの笑える事例が大量にあった。某掲示板住人の調査力には驚くばかりだ。

しかし、これを知ったからといって、 実際の投資にすぐに役立つわけではない。こんな株は、とても買う気にはならないし、空売りするのも怖い。


2016.8.29

「LINEゲーム」と「Line(フリーゲーム)」

LINE株の空売りをしようと思い、LINEについて調べてみた。 空売りについては、IG証券がLINE株のCFDを電話注文でしか扱っていない事が判明し、断念したが、 LINEのあら探しをした結果、次々とおかしい点が見つかった。

@ライブドアとの関係
LINEはライブドア事件後、韓国企業がライブドアを買収して再編した会社が元になっている。しかも、LINEの現社長はライブドア出身だ。「ライブドアの遺伝子を受け継ぐあの銘柄、ついに上場」というニュース記事があるが、 僕は、ライブドアについて 「粉飾決算」、「株式分割を利用した株価吊り上げ」、「貧相なホームページ」などの悪いイメージしかない。

A有価証券報告書によると、2012年以後の数年間で従業員数が1111人から584人に 減った後、1056人に増えている。

B2012年12月から2015年12月にかけて総資産が激増(300億円→1150億円)する一方で、自己資本比率が激減(65.1%→11.6%)している。

C2015年3月にマイクロソフトの子会社からMix Radio事業を取得したが、1年もしないうちに撤退し、75億円の損失を計上している。
(B、Cから、LINEは攻撃偏重、防御軽視の経営を行っているのにも関わらず、将来見通しが確かでないという印象を受ける。)

Dlineマンガはcomicoそっくりだが、comicoの方がマンガの数が多い
lineマンガ
comico

E課金ゲーム
LINE株式会社の売上の約40%は課金ゲームからのものだ。そのため、課金ゲームはLINEの稼ぎ頭といわれている。LINEゲームについてインターネットで検索すると、個人作成のRPG「Line」(無料)が見つかった。 僕の目には個人作成のLineの方が面白そうに見えた。
Yahooで「line ゲーム」で検索した結果
Yahooで「line フリーゲーム」で検索した結果

非営利の個人作成ゲームにも見劣りする上場企業の「稼ぎ頭」とは、いったい何だろうか。


2016.8.22

日経レバレッジETF・日経ダブルインバースETF同時空売りの研究

日経レバレッジETFと日経ダブルインバースETFを同時空売りしたらどうなるか 計算してみた。単純化のため、日経平均、日経レバレッジETF、日経ダブルインバースの値を100と仮定して 計算した。

日経平均が連日10%上昇した場合

日経平均

ダブルインバース

レバレッジ

含み損

100.0

100.0

100.0

 

110.0

80.0

120.0

 

121.0

64.0

144.0

8.0

133.1

51.2

172.8

24.0

146.4

41.0

207.4

48.3

161.1

32.8

248.8

81.6

177.2

26.2

298.6

124.8

194.9

21.0

358.3

179.3

この表の「含み損」は
現在の価格−空売りしたときの価格=含み損 なので
ダブルインバース+レバレッジ−200=含み損 となる。

「2日続けて10%上昇した後10%下落」を繰り返した場合

日経平均

ダブルインバース

レバレッジ

含み損

100.0

100.0

100.0

 

110.0

80.0

120.0

 

121.0

64.0

144.0

8.0

108.9

76.8

115.2

-8.0

119.8

61.4

138.2

-0.3

131.8

49.2

165.9

15.0

118.6

59.0

132.7

-8.3

130.5

47.2

159.3

6.4

143.5

37.7

191.1

28.9

129.1

45.3

152.9

-1.8

142.1

36.2

183.5

19.7

156.3

29.0

220.2

49.1

140.6

34.8

176.1

10.9

154.7

27.8

211.3

39.2

170.2

22.3

253.6

75.9

153.2

26.7

202.9

29.6

168.5

21.4

243.5

64.8

185.3

17.1

292.2

109.3

166.8

20.5

233.7

54.2

183.5

16.4

280.5

96.9

201.8

13.1

336.6

149.7

こっちの方が現実的だと思う。

ちなみに 日経平均連動型ETFと日経インバースETF(−1倍)を同時空売りした場合は下の表のようになる。
日経平均が連日10%上昇した場合

インバース

連動型

含み損

100.0

100.0

 

90.0

110.0

 

81.0

121.0

2.0

72.9

133.1

6.0

65.6

146.4

12.0

59.0

161.1

20.1

53.1

177.2

30.3

47.8

194.9

42.7

含み損はだいたい4分の1になる。

実際には貸株料、ETF運用報酬(売り方にとっての利益)などがあり、この表の通りにはいかない。

日経平均連動型ETFと日経インバースETFの同時空売りは次のように考えることができる。
2日目 含み損・含み益は発生しない。
3日目以降 日経平均連動型ETFと日経インバースETFの差額に対して含み損・含み益が発生する。

インバース

連動型

差額

含み損

100.0

100.0

 

 

90.0

110.0

20.0

 

81.0

121.0

40.0

2.0

72.9

133.1

60.2

6.0

65.6

146.4

80.8

12.0

59.0

161.1

102.0

20.1

53.1

177.2

124.0

30.3

47.8

194.9

147.0

42.7

これを応用すれば、外国株ETFや個別銘柄でも同時空売りと似たような運用ができる。そして、株価の上昇局面でも、下降局面でも、株価が同じところを行ったり来たりしても利益が狙えるかもしれない。


2016.8.7
日経レバレッジ上場投信と日経ダブルインバース上場投信の同時空売りを始めた。 日経ダブルインバース上場投信は、日々の値動きが日経平均の値動きのマイナス2倍になることを目標に運用する 投資信託だ。日々の値動きが日経平均の値動きのマイナス2倍の値動きをする金融商品は、 日経平均が同じところを行ったりきたりするだけで目減りしてしまう。そもそも、運用会社のホームページに「長期間の投資には向かず、比較的短期間の市況の値動きを捉えるための投資に向いている金融商品」と書いてある。 だから、これを長期間空売りすれば、かなり高い確率で儲かる。

実は2012年に全く同じ発想で、日経平均上場投信と、日経インバース上場投信の同時空売りをやって失敗した。 この同時空売りは、株価が同じところを行ったり来たりする場合は強いが、株価が一方向に動き続けると弱い。 ちょうど2012年のアベノミクスで株価が一方向に動き続けたので、うまくいかなかったようだ。しかし、今から、 もう一度アベノミクスのように、日経平均が上がり続けることは考えにくい。それでは、日経平均が下がる場合は どうかと言うと、一般的に下げ相場は乱高下することが多いので、同時空売りでも利益が狙える。また、 日経平均が極端に下がり続けるのは金融危機の時なので、同時空売りを損切りして通常の株を全力買いすればいい。


2016.7.24
バングラデシュでテロが起こったが、バングラデシュの平均株価は下がっていない。 テロが起こってから数日間、ダッカ証券取引所が開かなかった。これは、テロとは関係なく、 単にラマダン明けの休日だったようだ。

今は、任天堂の空売りを狙って研究している。 任天堂については予想PERが一時100を超えるなど、異常な株価になっている。 任天堂のホームページで、1981年以降の任天堂の経常利益の推移を見ることができるが、 1990年代のポケモンブームの頃でも、経常利益が過去最高値の1.3倍程度になったに過ぎない。 また、基本無料のゲームで、どれだけ課金収入を稼げるか定かではない。

トルコ株ETFの買いも検討したが、エルドアン大統領に関するWikipediaを見てやめた。 アサド政権転覆工作等、外交上の火遊びが酷すぎる。


2016.6.26

NHKスペシャル動画イギリスEU離脱の衝撃2016年6月25日 お笑い動画リンク!

国民投票直前にイギリスFTSE100のCFDを少し買ったのだが、予想以上に損害が出てしまった。 その後、離脱派が勝ったとのニュースを見てから、予定通りFTSE100のCFDを買って儲けたのだが、 全体として見たら、損失のほうが大きくなってしまった。長期投資のため、インド株のETFも買った。

反省点は2つ
@国民投票直前に買うCFDをもっと少なくしておくべきだった。
イギリスFTSE100CFDの最低売買単位は原則として2口なので、安易に2口買ったのが良くなかった。 実は裏技的なやり方で、手数料を余計に支払えば1口の買いポジションを持つことができる(3口買った後で2口売る)。大きな値幅をとる場合には手数料は無視すべきだった。

A離脱派勝利のニュースを見てすぐに損失を確定すべきでなかった。
事前の予想に、「離脱派が勝ってイギリス株が極端に下がったら買う。」と書いているのだから、僕は、イギリス株が極端に下がった後に 上がると予想している。だから、 離脱派勝利のニュースを見てすぐに 損失を確定するのは、自分の予想に逆らっていることになる。

実は、本当に恐ろしかったのは、24日午前8時半ごろ、テレビでで残留派が勝つ見込みというニュースを見た後にCFDが下がっているのを見たときだった。残留派が勝つほうにお金を賭けたのに、残留派が勝っても儲からないのは全くの予想外で、僕の手口の裏をかかれたのかと思った。現実は離脱派の勝利だったので、かえって安心した。離脱派が勝った結果、株が下がるのは当たり前のことで、何も驚くことではない。

標題の言葉は、インターネットで検索したら出てきたもの。


2016.6.14

2016年6月23日は、歴史に残る日にならないだろう

イギリスの国民投票はEU残留派が勝つだろう。イギリスの主要な産業は金融業(僕がよく知っているのは、ロイズの国際送金サービスとIG証券のCFD)で、イギリスがEU離脱すると、ヨーロッパでの商売がやりにくくなる。 イギリスの金融業関係者は、何らかの合法的な手段(人脈とか広告宣伝とか)でEU残留派が勝つように介入するだろう。国民投票直前にイギリスFTSE100のCFDを買いたい。

ただし、この予想には高額なお金を賭ける気はない。去年、ギリシャ総選挙で、急進左派連合が負けるほうに賭けて 大失敗したからだ。(急進左派連合が勝ったのに、ギリシャはユーロ離脱しなかった。)

本命は、国民投票の結果が出て、極端に株価が動いたときに逆方向の取引をすること。つまり、もしEU残留派が勝って イギリス株が上昇したら売る。もし離脱派が勝ってイギリス株が極端に下がったら買う。


2016.4.16

○○革命は○○バブル

今になって思えば、シェール革命はバブルだった。2000年頃にはIT革命という言葉もあった。 あれもバブルだった。そこで、革命と名前がつくものをバブルに置き換えて遊んでみた。

フランス革命→フランスバブル
ロシア革命→ロシアバブル

革命後の経緯を考えると、そういう感じもしないでもない。

イギリス産業革命→イギリス産業バブル
当時も、鉄道への過剰投資が行われたと思う。

易姓革命→易姓バブル
中国の王朝交代は、まるで景気循環のようだ。

文化大革命→文化大バブル
そのとおりだ。

ショスタコーヴィチ交響曲第5番「革命」
→ショスタコーヴィチ交響曲第5番「バブル」

そういう先入観をもって聴けば、そう聴こえるかもれない。(参考)

経済革命クラブ→経済バブルクラブ
詐欺以外のなにものでもない。

最近読んだケン・フィッシャー『投資家に大切なたった3つの疑問』に次のような記述があった。

この世の歴史の中で、いわゆるバブルというものは、それが弾ける前に決して存在しない。 絶対にない。弾ける前のバブルは”新しい枠組み””新しい時代”と見られる。根本的に過去と異なり、今や時代が 違うので古い規則がもはや当てはまらず、ゼロまたは、ほぼリスクのない状態で大きなリターンが得られると思い込む。

革命とバブルは共通する点が多いことがわかる。


2016.3.21

孫子でわかるデイトレード

浅野裕一『孫子』を買った。 実は、僕は以前、岩波文庫の『孫子』を買って読んだことがあるのだが、いつの間にかなくしてしまった。 売ってしまったのかもしれない。戦争の本として読んだときは、当たり前のことしか書いていないと思ったが、 相場の本として、自分の経験に照らし合わせて読むと切実に感じる。 「孫子で分かるデイトレード」という本を書いたら売れるような気がするが、「孫子」の読みが「損」を連想させるので、 印象が悪いかもしれない。 インターネットで「孫子」「デイトレード」で検索すると、同じ発想の人が何人も見つかった。

相場格言の「買いは処女の如く、売りは脱兎の如く」は孫子が出典だった。この相場格言を考えた人は、相場に 応用するために『孫子』を読んだに違いない。


2016.2.7

新高値のダマシ、新安値のダマシ

最近のデイトレードで使っている手法
・当日の高値を更新した直後に下がり始めたら売り
・当日の安値を更新した直後に上がり始めたら買い

まだ、この手法でそれほど成果をあげたわけではないが、かなり使えると思っている。 1つ目の理由は、人間心理の裏をかいているからだ。デイトレードをやっていると、 株価が上がるとさらに上がり続けると思ってしまい、株価が下がるとさらに下がり続けると 思いがちだ。さらに、高値を更新した直後や、安値を更新した直後にはその傾向が強い。 そのときに、逆方向に株価が動くと「しまった」という気持ちが強くなる。

2つ目の理由は、この手法に従うと「安く買って高く売る」ことになるからだ。 つまり、当日の高値近辺で売り、当日の安値近辺で買うことになる。


2015.10.18

続・マネーゲームは戦争ゲーム

「マンガ・相場の神様 本間宗久翁秘録」を読んでいると、「相場は軍術と同じ」という言葉が出てきた。 本間宗久は『六韜』・『三略』を米の投機に応用したらしい。「孫子でわかるデイトレード」的な発想は 実に江戸時代からあったことがわかる。

本間宗久は1724年生まれで、当時、日本国内で戦争を体験したことがある人は、一人も 残っていなかったはずだ。現代でもしょっちゅう戦争をしているアメリカ人と、70年間平和が続いた現代日本人と、戦争体験者に会うことが困難な江戸時代の日本人では、それぞれ戦争に対する感じ方が違うかもしれない。 18世紀の日本人は、戦争に明け暮れるヨーロッパについて、日本より100年遅れていると考えていたかも知れない。


2015.9.22

IG証券ログオン中

更新期限(2週間)を過ぎてしまった。日曜日は実家に帰っていたので更新できなかった。 この連休はデイトレードをするために早く津山に戻った。昨日は、1回しか売買せず、引き分けだった。 1回負けたらログアウトして、半日休もうと心に決めているので、売買が慎重になった。いったん買っても、 損害が出ないように、プラス40円や60円のところで手仕舞いするようになった。

今日は、FTSE100の急落中に、売りで2連勝し、4000円儲けた。


2015.9.6

デイトレードの題名省略サイクル

CFDのデイトレードで、7月20日から8月26日までに2000円の勝ちを積み重ね、3万円の黒字になった。 15回勝ち越した計算になる。これならデイトレードで生活できるのではないかと思った。しかし、 8月27日から9月2日までの間に3万円負けてしまった。6月ごろにも同じようなことがあった。

次のような循環があるような気がする。
@勝ちを重ねる。
A心に驕りが生じ、損切りをしないなどの横着なトレードをする。
Bいったん負けると、損を取り戻そうとして、拙速な売買をして取引回数が異常に増える。
C負けを重ねる。
D慎重さを取り戻す。

これに「○○サイクル」という名前をつけて、今後の戒めにしたいと思った。適当な名前がないので、このホームページの 名前をとって「題名省略サイクル」と名付けてみた。


2015.8.23

マネーゲームは戦争ゲーム

オリバー・ベレス『デイトレード』を読んだ。180ページあたりに、間違った勝ち方を してはならないという一節が出てくる。買った株が想定より下がっても損切りをしなかった 場合でも、後で株価が戻ることもある。しかし、それによって損切りをしない 習慣を身につけてしまうと、結局は後で大損してしまうということ。ここで、牟田口廉也の 名言「イギリス軍は逃げる」とヒトラーの死守命令を連想した。 どちらも、間違った勝ち方をした結果、間違った習慣を身に付けてしまった例だ。

その後、第6章で「成功をつかむための12の法則」のうちの第1の法則が「己を知る」 で第2の法則が「己の敵を知る」だった。孫子の「彼を知り己を知れば百戦危うからず」を連想した。 そして、「トレーディングは戦争である」という決定的な言葉も出てくる。 孫子の「兵は詭道なり」に対応する言葉「成功するトレーディングとは、今、手元にある商品 の真の価値に全く気付かない馬鹿者を探しだし、それを利用する技術だ」というのも出てくる。

先月の中国株暴落の時は、中国政府が外国の空売り勢力と言っていたので、まさに現実世界で 戦争ゲームをしているような感じがした。

「孫子で勝てるデイトレード」という本が書けるのではないかとか、孫子を研究した曹操は 相場師になっても成功したのではないかとか、日本が太平洋戦争を始めたのは、 日中戦争の損切りができなかったからなどと思った。

実はこの文章は、前回の更新の時に書こうと思っていたが、70年目の原爆の日に合わせるのは 余りにもひどいと思って2週間遅くした。


2015.8.9

出来高があれば

僕が普段デイトレードしているFTSE100指数は、出来高が20分遅れでしか表示されない。 大抵のテクニカル分析は、株価を加工して作っているので、結局はどれも同じような感じがしなくもない。 その一方で、出来高をみることで、違った角度から株価の予測ができる。 中国バブルの始まりや、アベノミクスの始まりのときも出来高急増があり、株価上昇の前触れとして、かなり 頼りになると思っている。

出来高が瞬時に反映される個別株CFDに手を出してみたが、手数料が高すぎて駄目だった。 手数料のことをよく理解しないまま取引し、一往復で4000円以上の手数料をとられて初めて気づくような調子だった。

市場全体の出来高と個別株の出来高が連動するのではないかと考え、個別株の出来高が急増したところで、平均株価のCFDを買ってみた。IG証券の側もそんな使い方は想定していないだろう。 そもそも、平均株価と個別株が連動しない日もあり、役に立たなかった。

それでも、値動きの激しい日は、市場全体の出来高と個別株の出来高は連動するのではないかと思っている。


2015.7.26

中国株暴落に関する名言集

ロイター通信によると、中国証券監督管理委員会は、大規模な空売りをしかけている海外勢力がいるとの見方を固め、その背景を探るべく調査班を立ち上げた。
中国から見れば、僕はまさに外国人で空売りをしかけている一人だった。

ある大手銀行の最高経営責任者(CEO)は「中国のロードランナー・モーメント」に言及した。
 アニメの鳥のロードランナーを追いかけまわす不運なワイリー・コヨーテのように、崖っぷちから飛び出してしまった経済が、地面がもう支えてくれていないことに気づき、落下する瞬間のことだ。

中国当局は、株式は上昇することしかできないと定めた法律を可決することを除いて、あらゆる手を尽くした。
この後、5%以上の大株主は今後6ヶ月間株を株を売ることを禁止された。

もはや市場の体をなしていない。
最も印象深い名言。上海市場に上場している銘柄の3分の1が売買停止になったことを受けて、モーニングサテライトで解説者が言った。後知恵だが、空売りはここで決済するのが正解だった。

習近平暴落
中国の投資家は今回の暴落を習近平のせいだと思っているらしい。

中国政府は今後も信じがたい手を繰り出してでも株価のさらなる暴落を食い止めるだろう。

2007年に僕が書いた記事「中国バブルと笑いに走る僕」を思い出す。翌年10月にリーマンショックが起こった。 なんとなく今年も世界同時株安が起こりそうな感じがする。


2015.7.12
株関係でこの2週間で色々あった。 ギリシャの国民投票で「Yes」に賭けて(金曜日の夜買って、月曜日の朝売った) 大敗した。世界情勢に参加したような気分になれたので、後悔はない。

先週の中頃までは、中国株の空売りはうまく行っていた。モーニングサテライトで 解説者が「もはや市場の体をなしていない」と言ったときが、まさに得意の絶頂だった。そのときに 決済しておけばよかった。中国政府のなりふり構わぬ株価下支え政策を見ていると、 空売りは中国以外の国でやったほうがいいような気がしてきた。先週紹介した逆指値などは、 中国以外の国でも通用する技術だと思う。


2015.6.28
IG証券で中国株CFDの空売りをして、一日で利益確定した。 今の中国株はバブルで、市場参加者は値動きを追っているだけなので、 いったん下がり始めたら下がり続けると考えた。CSI300指数のCFDに4800で逆指値 注文を出した。予想は的中し、その日のうちに利益確定した。 IG証券口座開設以来の損失の全てを一日で取り戻したことに気づき唖然とした。

金曜日にまた、4500で逆指値注文をして、現在、含み益があるが、中国の利下げの関係で、 明日には含み損になっているかもしれない。中国株をやると、中国政府と駆け引きをしている ような錯覚がする。


2015.6.14
外国製ゲーム「Wall Street Raider」をVプリカを使って買った。 実はゴールデンウィークにこのゲームの体験版でかなり遊んだ。 2015年から2051年までの35年間で1億ドルの元手を投資で増やすゲームなのだが、 数年間で元手が50倍に増えてしまった。株価下落局面で平均株価の先物を売るのが 特に儲かる。

個別株の銘柄選択も、資料を詳細に見なくても、とりあえずアナリストの 言うことを聞けばうまく行く。昔、光栄のウイニングポストをやった時のことを思い出した。 あのゲームは、馬の血統の知識がなくても、とりあえず調教師が「素晴らしい良血馬です」と評価している 馬を買えば凱旋門賞をとれるようになっている。Wall Street Raiderにもそれと同じ易しさがある。


2015.6.14
(現実世界での)デイトレードはその後、連敗を重ね11勝11敗になってしまった。 津山市立図書館やブックオフ、万歩書店でデイトレード関係の書籍を探したが、めぼしいものはなかった。 宝島社の『いますぐ受けたいデイトレ授業』を借りて読んだが、情報量が少なく数時間で読めてしまった。 あまり目新しい情報はなかった。ただ、機関投資家が意図的に偽の買いシグナルを作っているという陰謀論めいた話は 面白かった。

2015.6.3
株クリッカーでゲーム内資産20億円を達成した。 結局、持ち合い狙い、出遅れ狙い、100円未満の株を買う、2011年の暴落で買う程度の戦術で勝ってしまった。 もっと研究する余地のあるゲームだと思うが、それよりは現実のCFDを研究した方が良いと思う。

CFDについては、(5月4日の記事に書いた)買値から10ポイント上昇すると利益確定し、 10ポイント下落すると損切りする方法で11勝6敗になった。もし99回試して66勝33敗ぐらいなら 株で生計を立てることも不可能ではないと思う。


2015.5.4

株クリッカーは現実の株式投資の役に立つか?

株クリッカーのやり方をデイトレードに応用する研究をしている。 最初は勝つのだが、しばらくすると損切りできない癖が出てきて、痛い目をみる。

何日間か試行錯誤して、思いついたのが、買値から10ポイント上昇すると利益確定し、 10ポイント下落すると損切りする方法だ。株クリッカーでしたのと同じように、 ゲームのルールを単純化できる。どの時点で売買を始めるかということだけに気をつければいい。 手数料を考慮しても100回売買をして55勝45敗なら 儲かる計算になる。

イギリスのFTSE100のCFDで(仕事から帰ってから寝るまでの時間に取引できるのはヨーロッパ株しかない) 実際にやってみると、

4月30日1勝
5月1日1引き分け

となった。
「引き分け」というのは7ポイント上昇した後、買値に戻ったので、あきらめたということ。それは、すでに自分で決めた規則に従っていないような気もするが、この辺りをどれだけ臨機応変にするかは悩むところだ。 4月29日は艦これ(ゲームの艦これはやったことないが)の音楽を聴きながらデイトレードした。株ゲームで現実の 株取引のヒントを得ていることも含めて、現実とゲームの境界が限りなくあいまいになっているのが面白い。


2015.4.19
「株クリッカー」のゲーム内資産が、4億に達した。 うすうす気づいていたが、一回のクリックで1億円分の株しか買えないことがわかった。 このゲームでは上場廃止が起こらない。だから10円とか3円の株は、 数倍になる可能性が高い。30円台の株を全力で買って、 90円に上がり、一挙に資産を3倍にしたことがあった。 こんなことは現実世界では危なくてやれない。

戦争ゲームにおいては、僕は防御が得意だが、
防御とは、より多くの戦果を得る可能性を捨ててでも、味方の損害を減らすこと。
マネーゲームにおける防御は素早く損切りをすること。

手数料を無視するなら、短期投資よりも長期投資の方がリスクが高い。
なぜなら、普通、1分間の値動きよりも1日の値動きのほうが大きいから。

株クリッカーをしてから、僕は、このような考え方に傾きつつある。


2015.4.5

続・リアル投資家が株式投資シミュレーションゲームをやってみた

「株クリッカー」のゲーム内資産が、現実世界の僕の資産を超えた。 2011年に必ず株価が暴落し、その後急騰するので、そこで儲けられる。 これがなかったら、もっと難しいゲームになっていただろう。 ゲームの仕様上、総資産が20億円程度に到達すると これ以上増えないようになっているらしいので、当面20億を目指したい。

その他の株ゲーム(無料)について

「会社経営&証券取引」
会社を買収して合併し、合併先の会社の資金を使ってさらに別の会社を買収するゲーム
株の練習にはならない。

「最近、株がはやりらしい」
業績欄が「絶好調」の株を買って持ち続けるだけで儲かる。

「証券取引レトロ版」
リップス製薬の空売りで楽に儲かる。

国内だけでは飽き足らず、外国の無料株式ゲームを探そうと思って英語で検索した。 ゲームは全く見つからず、それどころか、コンピューターウィルスのようなものに襲われて、 グーグルクロームを消され、危うくインターネットエクスプローラーも消されそうになった。 有料のゲームならWall Street Raiderとか、Wall Street Tycoonとか面白そうなものがある。


2015.3.22

リアル投資家が株式投資シミュレーションゲームをやってみた

株の練習をしようと思って、色々と株式投資ゲームを探していたら、無料ゲームの「株クリッカー」を見つけた。 感覚的にはCFDに近い。レバレッジがないことと、 売りから入ることができないことを除けば、ほぼCFDの取引画面と同じだと思う。 現物株は前日の終値を見てから買い注文を出すと、 翌日の始値で注文が成立するので、やや感覚が違う。

ゲーム内の元手100万円は、現実世界で僕が楽天証券やIG証券で取引 したときの元手より少ないのが笑える。 大体、シミュレーションゲームというのは、戦国武将になったり、 社長になったり、連合艦隊司令長官になったりと現実世界よりも スケールの大きい事をするものなのに、ゲームの方が現実よりもスケールが 小さいのはなんともおかしい。

ゲーム攻略法については、現在、試行錯誤中だが、 損切りが大事なことが分かった。 含み損を放置すると、かなりの高い確率で損が拡大する。 多分、ゲームのプログラムがそういう設定になっているのだと思う。 買った次の瞬間に株が下がったら直ちに売るべきだと思った。 今のところ、買った次の瞬間に利益が出ても損が出ても売るようにしている。 普通に考えたら、買った次の瞬間に利益が出るか損が出るかは5分5分だが、 それを6分4分か7分3分にするゲームだと思う。 このゲームの世界には売買手数料が無いので可能だが、現実世界で実践するのは難しいかもしれない。


2015.3.22
第一次世界大戦のときの中外商業新報(日経新聞の前身)の切抜きをインターネットで見ている。 第一次世界大戦開戦時に、株価や繊維製品の価格はいったん暴落し、その後急騰したが、米の価格だけは 当初から急騰した。これは、戦争をするなら、兵隊に食べさせるための米を軍が大量に買うだろうとの 思惑が働いたためだ。軍の立場からしたら、開戦のニュースが流れた直後に投機家に米の買占めをされたらかなわない。 戦争をするためには、食糧管理制度が必要だという考え方もうなずける。

鍋島高明『相場師秘聞』を読んだ。これには大正米騒動のことが相場師の視点から書いてあった。当時の仲小路農相は 「断じて米価は低下せしむべし。今に見よ、必ず米価は暴落すべし、たとい刃に血を塗るとも今年の米は責任をもって 安くしてみせる」といったらしい。今と正反対でおもしろい。


2015.2.22

Grexitは出る出る詐欺

僕はユーロ圏の民意を無視した官僚支配や通貨統合が大嫌いなので、2月20日にギリシャがユーロ離脱することを密かに期待していた。2月21日の朝起きてがっかりした。 広瀬隆雄氏は楽天証券のセミナーでギリシャのユーロ離脱はあり得ないと言っていたが、その見方に従えばよかった。 心情的にユーロを嫌うことと、株で儲けることは分けて考えないといけない。 2月20日の夜寝る前に平均株価連動ETFを買って、朝起きて売ったら儲かったのに惜しいことをした。4ヵ月後に また同じようなことになると思うが、そのときは直前に買いたい。そして、

もしギリシャがユーロ離脱しなければ、お金が儲かったと喜び、
もしギリシャがユーロ離脱したら、ユーロ崩壊を喜びたい。


2015.2.8
株を始めたころから数年間ぐらいは出来高を熱心に見ていたのに、 いつの間にか忘れてしまった。 アベノミクスや昨年末の中国株の上昇の時にも出来高急増があった。 インタートレードが急騰する直前にも出来高が急増した日があったと思う。 中国株は、ニューヨークダウと連動していないし、ニュースも当てにならない(不動産バブルが崩壊する中で株価急騰)ので出来高ぐらいしか見るものがない。そのせいもあって、また出来高を熱心に見るようになった。

2014.12.30

デイトレードしながら大掃除

毎年大掃除のことを書くのが恒例になっている。 1年に約52しか記事を書かないのに、そのうちのひとつが大掃除でいいのかと思うことがある。 大掃除の合間にIG証券のCFDで短期の売買をした。 結果は惨々だった。大掃除も中途半端なことになってしまった。

2014.12.14
中国株暴騰は全く予想外だった。 中国政府が、新規上場銘柄を安値で上場するよう指導して、 投資家の熱狂を煽っている旨の記事が日経新聞にあった。 中国共産党とマネーゲームで戦っているような手ごたえがした。当然、僕は多数の売り方の中の一人で、 例えると関が原で足軽を10人程度引き連れてウロウロしている程度の規模でしかないが。

2014.11.16
中国の不動産バブルが、いつか崩壊することは分かっていた。でも、それが今だとは思わなかった。

次の金融危機のとき、株に関わる人の大多数はこのように言い訳するだろう。それなら、 あらかじめ空売りしておいて、中国バブルが崩壊するのをじっと待っていたほうが賢明だ。 ここ数ヶ月、中国の不動産価格の下落が目立つ。中国の主要70都市のうち69都市で不動産価格が下落したとか、 邯鄲で不動産開発会社の経営者が相次いで夜逃げして騒ぎになったとか、いよいよ、金融危機が迫っている感じがする。

次の金融危機(VIX指数35超が目安か?)が来たら、空売りを清算して、僕の総資産の7割、又は4分の3で株を買い、その後しばらくの間、給与収入 から生活費を引いた額を全部株に投入しようと思っている。

株の配分は
バングラデシュETF 50%
タタ・モーターズ   16.6%
インドETF     16.6%
アメリカ軍需産業   16,6%
(ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン、レイセオン)
にしようと思う。

インドの個別銘柄は、タタ・モーターズ以外にいいものが思いつかない。ICICI銀行に興味があったが、 もともとインド政府と世界銀行が共同で設立した会社で、お役所仕事そうなのでやめた。インドの民間資本の銀行もあるが、 楽天証券では買えない。

ベトナムも安い繊維製品を輸出しているので興味はあるが、共産党一党独裁が気になる(もっとも、その弊害が出てくるのは、 中国並みに経済発展した後だと思うが)。それにも増して、為替の闇レートがあることが気になる。政府が為替レートを 高く誘導しても、ろくな事にならない。民間企業の足を引っ張るだけだ。


2014.11.2
アマゾンで、100兆ジンバブエドル札が1枚3200円で売られていた。 2008年に僕が買ったときは1枚240円だったのに。 さすがに、3200円の価値があるものを、賽銭箱に入れたり、職場で配ったりするのはためらわれる。 通貨の価値が10倍に上がることは通常は考えられない。ある意味ハイパーデフレだと思った。

2014.10.5
ジェシー・リバモアの半生を扱った本『欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア 』を読んだ。 この本を読むと、現代の株の入門書で見られるようなチャート分析は全部、ジェシー・リバモアが考案したような錯覚をしてしまう。 そこまではいかないが、すでに1923年に現代とほとんど変わらないチャート分析があったことに驚かされる。

ジェシー・リバモアは小説に出てくるような相場師の典型で、金が儲かると、売買の規模を大きくし、生活が贅沢になり、 少しの失敗で破産して、また金をどこかで調達して復活するのを繰り返す。やはり、大金を得ても質素な生活を続ける のが、株で成功する上で重要だとつくづく思った。


2014.10.5
F-22の初の実戦投入のニュースを見た。Market Hackではロッキード・マーチン株について、いいことばかり書いてあった。 しかし、別のところでは、F-22は爆弾搭載量が少なく、爆撃任務には向かない、高価な戦闘機なのに実戦で使わないと、 税金の無駄使いだと言われるので、無理やり実戦投入したと軍事評論家が解説していた。 最近のMarket Hackは時流に迎合してアメリカ株ばかり紹介していてつまらない。

2014.6.21
「歩兵の本領」の1番の替え歌を作った。

バングラデシュの シャツを着ろ
浮いたお金で 株を買う
バブルに踊る 浪費家は
金融危機の 花と散れ

我ながら過激な歌詞だ。2番以降の替え歌も作って、次の金融危機が起こったときに ホームページで発表したい。 そして、株を買う気持ちを奮い立たせたい。

参考


2014.6.1

チャパティを食べながら、バングラデシュ・イスラム銀行の資料を読む朝

ある夜、腹が減ったので、、朝食用の練りきな粉を食べて、ミロ+牛乳を飲んだ。翌日の朝食はチャパティを食べようと思った。チャパティはインドの主食だ。インドの主食といえばナンが有名だが、インドでは、ナンは祭りの日に食べるような贅沢品で、普段はチャパティを食べているらしい。チャパティの作り方をインターネットで調べ、自分なりに考えて、

@小麦粉2カップと、水2分の1カップと塩を少々混ぜた。
Aラップをかけて一晩寝かせた。
Bその生地を薄く延ばして、フライパンで焼いた。

一晩寝かせたからと言って特別な味になるわけではなく、ほぼ普通の小麦粉焼きになった。

チャパティを作った朝は早く起きたので、ふと思いついてバングラデシュ・イスラム銀行の資料を読んだ。自分は一体どこの国の人だろうかと思った。 バングラデシュ・イスラム銀行は僕が持っているバングラデシュ株ETFの組入銘柄の筆頭に上げられる会社だ。2013年末の段階で、PERは10未満、配当利回りは5%、資本金+準備金は2004年〜2013年の10年で約6倍になった。


2014.3.9

2月9日の記事の謎解き

2月23日の記事のAの部分
(逆に決済日が近い先物よりも決済日が遠い先物のほうが安い状態で、ETFの運用担当者が決済日が近い先物を売って、決済日が遠い先物を買うと、高い物を売って安い物を買うことになるので、ETFの資産が増えることになり、ETFは上昇する。)
vix指数自体はあまり変わらないのに、ETFの価格が上昇し続けることについて他に理由は考えられない。

つまり、2011年8月9日から 2011年10月9日まで、vix指数は30〜40程度で推移したが、決済日が近いvix指数先物は それよりやや低い値で、 決済日が遠いvix指数先物はもっと低い値で推移したと考えられる。仮にvix指数先物の第1限月が35ドルで第2限月が25ドルだとすると、第1限月を売って第2限月を買うと10ドル手元に残る。 (数ヶ月後にvix指数が下がると予想する人が多かったのだろうか。)

結論は、以前の記事と同じで、vix指数先物ETFの空売りは 思わぬ価格上昇があるので危険。vix指数を通常銘柄の売り買いの目安に した方がよい。


2014.2.23

vix指数は同じところを行ったり来たりする。だからvix指数先物 ETFは下がり続ける。

去年の中ごろ、vix指数先物ETFを本格的に空売りするなら、vix指数先物ETFの仕組みを理解しておかなければならないと思い立った。 僕にとって大きな疑問だったのが、vix指数は同じところを行ったり来たりするのに、なぜvix指数先物ETFは下がり続けるのかということだった。最初、漠然とvix指数はオプションを使って算出するもので、オプションは保険のようなものだから、平時には保険料が差し引かれて値下がりすると思っていた。しかし、vix指数先物ETFの資料をいくら読んでも、 オプションを組み入れているとは書いていなかった。

「VIX指数先物の第1限月の先物を売却し、第2限月の先物を買付ける取引を日次で行う」と書いてあるだけだった(実際にvix指数先物ETFの運用担当者がvix指数先物の売買を毎日しているわけではないのだが、それについては説明を省略する)。第1限月の先物を売却し、第2限月の先物を買付ける取引を行うのは、先物は決済日が来ると、強制的に換金されるから、運用を継続するためには、決済日が遠い先物に乗り換えないといけないからだ。 また、毎日、少しずつ決済日が遠い先物に乗り換えるのは、決済日が近い先物と決済日が遠い先物の価格の差で 極端に損をするのを避けるためだ(2010年10月10日の記事参照)。僕の思考は、ここで行き詰ってしまった。

そんな中、セブンイレブンの前を歩いていると(これも去年)、ふと、「vix指数は同じところを行ったり来たりする。だからvix指数先物ETFは下がり続ける」ということをひらめいた。

@一般的に商品や平均株価の先物は、将来値上がりすると思う人が多ければ、決済日が近い先物よりも決済日が遠い先物の方が高くなる。逆に将来値下がりすると思う人が多ければ、決済日が近い先物よりも決済日が遠い先物の方が安くなる。

A決済日が近い先物よりも決済日が遠い先物のほうが高い状態で、ETFの運用担当者が決済日が近い先物を売って決済日が遠い先物を買うと、安い物を売って高い物を買うことになるので、ETFの資産が減ることになり、ETFは下落する。
(逆に決済日が近い先物よりも決済日が遠い先物のほうが安い状態で、ETFの運用担当者が決済日が近い先物を売って、決済日が遠い先物を買うと、高い物を売って安い物を買うことになるので、ETFの資産が増えることになり、ETFは上昇する。)

平均株価や商品の先物だと、将来の価格の予想が難しい。将来値上がりすると思う人もいれば、将来値下がりすると思う人もいる。 だから、決済日が近い先物よりも決済日が遠い先物のほうが高い状態がずっと続くということはない。しかし、vix指数は10よりも低くなったことがない。vix指数が10の時に1ヶ月後のvix指数が12になるだろうと予想する人はいても、9になるだろうと予想する人はいない。vix指数は、株価の動きの激しさを指数化したものだが、将来、株価が全く動かなくなると予想する人はいない。だから、vix指数が10の時や10に近い時には決済日が近い先物よりも、決済日が遠い先物のほうが常に高くなる。したがって、vix指数が10や10に近いときはvix指数先物ETFの資産が減り続け、vix指数先物ETFが下落することになる。

「vix指数は同じところを行ったり来たりする。だからvix指数先物ETFは下がり続ける」とはそういう意味だ。

(さらに次回に続く。)


2014.2.9
vix指数が2倍近くなったのに、vix指数短期先物ETFは30%程度しか上昇しなかった。これなら、vix指数短期先物ETFの空売りは、かなり有利だ。2011年のユーロ危機のときに vix指数が3倍になってvix指数短期先物ETFが3倍になったのは目の錯覚だったのだろうかと 思って、Yahooファイナンスの時系列を調べてみた。

2011年7月上旬
vix指数         15.87
vix指数短期先物ETF   6560

2011年8月9日
vix指数         48
vix指数短期先物ETF  11190

やはりvix指数短期先物ETFが3倍になったのは目の錯覚だったのか・・・

2011年10月9日
vix指数         45.5
vix指数短期先物ETF  17900

これは、何なのか?

(次回に続く)


2014.1.27

続・僕のワイシャツはバングラデシュ製

先々週、ワイシャツを3着買い換えて、僕の長袖ワイシャツは、 ほぼ全部バングラデシュ製になった。池田洋一郎氏のブログ 「バングラデシュ物語」を読んだ。内容の一部を紹介すると、

・バングラデシュには、まだ電気が通ってない村が多く、 電気がない村に電気が通ると、子供は夜でも勉強ができると言って喜ぶ。
・貧困のため、バングラデシュの子供のうち50%しか小学校を卒業できない。
・バングラデシュの女性に「結婚相手に求めるものは?」とアンケートをすると、回答は「なし(両親に従う)」が1位になる。
・教師の月収6千円。
・3万人の地方自治体の職員が1人。
・船舶解体業の担い手国は日本、韓国、中国、インド、と変遷し、今はバングラデシュになっている。
・バングラデシュの牛革加工工場の労働者は素手で化学薬品に牛革を浸す。

これを読んで僕は、 物が不足しているから投資して生産を増やすのであって、 物が溢れている日本に投資しても意味が無いと強く感じた。 アベノミクスのように、日本で無理に需要を増やすことを考えるのも無意味だと思った。

「僕のワイシャツはバングラデシュ製」という言葉は一見、自虐的だが、バングラデシュ製のワイシャツを買ってお金を節約してバングラデシュに投資するという意味なら、知的で合理的で、将来の希望に満ちている感じがして面白い。


2014.1.11
去年のvix指数先物の空売りはまずまずの成功だったが、 正月休みの暇なときによくよく考えてみると、vix指数先物の空売りは危ないと思った。 vix指数は大体10と20の間を行き来する。 だから、vix指数が20の時に空売りすれば、かなり高い確率で儲かる。 しかしvix指数が20のときにvix指数を空売りして、vix指数が40になると損(含み損)をする。 さらにvix指数が80になると大損をする。

vix指数が40になるのは2010年のギリシャ危機や2011年の欧州危機のような場合で、 vix指数が80になるのはリーマンショックのような場合しかない。だから予備のお金を持っておいて、 vix指数が40や80になったときに大幅に空売りを増やせばいいのではないかと思ったのだが、 よく考えてみると、そうはいかない。 vix指数が20の時に250万空売りした後、vix指数が40になると、(控えめに見積もっても) 含み損250万円で空売りの総額が500万円になる。ここで、250万円空売りを増やした後、 vix指数が80になると、含み損1000万円で空売りの総額1500万円になる。vix指数が90や100にならない 保障はどこにもなく、含み損1000万円抱えた状態で、破産覚悟で空売りを増やす勇気があるだろうか。

空売りは、含み損が増えるのと同時に取引の総額が増えるという特徴があり、これは 値動きの激しいvix指数先物で顕著だ。これなら、vix指数は単なる売り買いの目安として利用して、 vix指数40や80の時に通常の株を買ったほうがいいような感じがする。vix指数80の時に 大量に(現物の)株を買っても破産する恐れは全くない。


2013.12.2
バングラデシュ株を買い増しした。シンガポール証券取引所 に上場されているETFなのだが、極端に出来高が少ない。 その日注文が成立したのは僕の注文だけだったことがある。 最近は1ヶ月に数回しか注文が成立しない。 楽天証券もシンガポール証券取引所もドイツ銀行も信用に値 すると思うのだが。

バングラデシュETFの構成銘柄の1つであるバングラデシュ イスラム銀行の損益計算書を見てみたら、zakat expenseがあって驚いた。ザカートは喜捨のことだ。イスラム教は面白い。


2013.11.3
本宮ひろ志「男一匹ガキ大将」が株を扱った漫画だということを 発見して、3巻を電子書籍で読んでみた。

主人公が買った株は、新素材を使って安い家を作る会社の株だった。 主人公は、会社のことを徹底的に調べ、最終的に直接社長に会うことにした。そこで社長は、子供のころ四畳半一間のアパートに親子5人で 暮らした経験を語り、そのため安い家を作ることに執念を持っていると話した。その話に感動した主人公はその会社の株を 買うことにした。

競争会社が、ヤクザの大集団を雇ってモデルハウスを 叩き壊そうとし、嵐の中で主人公とその仲間がモデルハウスを守って 乱闘するシーンが見せ場になっている。

安い家を作るためにそこまでしたのに、今の日本人は、アベノミクスとかデフレ解消とか言って物価を上げようとしているのが悪い冗談に思えてきた。世の中に物が溢れているのに、消費を増やそうというのも 無理な話だ。

すでに十分豊かな日本に投資してもしょうがない。 投資するなら、バングラデシュのような貧しい国にするべきだと 強く感じだ。


2013.10.6

中国株空売り継続

NHKスペシャル「空前の農民大移住」を見た。誰も住まない街を 作る理由が少し分かった。 しかし、工場を増やしても工業製品を売る相手がいないと意味がない。 中国の鉄鋼業は大幅な生産過剰といわれている。重慶市の目論見通り 工場が誘致できるとは思えないし、こういった場合、計画を立てる側は 往々にして甘い将来予測をするものだ。

加えて同時に、減少した農民で同じ量の食料を生産できるように 農業の機械化、大規模化 を進めないと、食糧不足→インフレ→国際競争力低下→工場の誘致不能となるだろう。


2013.9.8
今年の初め、僕は、2020年の オリンピックの開催地が決まる直前にトルコ株を買って、 オリンピック開催地がイスタンブールに決まった直後にトルコ株を 売って儲けようと考えていた。その後、トルコで反政府デモが 激化したので、イスタンブールオリンピックの実現可能性 は低いと思い、トルコ株の件はあきらめた。

オリンピックが終わった後には開催国の公共事業が減り、景気が悪化 するので、オリンピック中に開催国の空売りをするのも面白いかもしれない。とは言え、去年オリンピックがあったばかりなので、当分 先の話になる。


2013.8.11

テレビ朝日空売り継続

職場の食堂で、山陽新聞を読んでいると、ジェフ・ベゾフ氏が ワシントンポストを買収した記事が目に入った。

実は、その日の朝、 Market Hackの記事を読んでそのことは知っていた。しかし、Market Hackの記事は、アマゾン側の視点に立って書かれていたので、「アメリカのインターネット企業のことはいいから、もっと新興国の記事を書いて欲しい」 などと思いながら軽く読み飛ばした。

山陽新聞の記事は、ワシントンポスト側の視点に立って書かれていた。 ワシントンポストは発行部数が減り、赤字続きだったようだ。 僕は、テレビ朝日の大株主が朝日新聞社だったことを思い出した。 朝日新聞社の業績が悪化すれば、テレビ朝日の株価も下がるかもしれない。

朝日新聞社についてインターネットで調べてみると、発行部数は 毎年減っていることが分かった。「3年連続の黒字」という表現は、僕の目には 業績が悪いことを示しているように見えた。なぜなら、増益か減益かではなく赤字か黒字かを問題にしているからだ。 リーマンショックのときには、朝日新聞社 が赤字を埋めるためテレビ朝日の株を大量に 売った形跡がある。 次に不況が起こった時にも同じことが起こるのではないか。

新聞を読んで、新聞に関係する会社の空売りのことを考えるのは、皮肉以外の何物でもない。


2013.7.28
スーパーで320g38円の豆腐(以前は400グラム38円だった)を見て、ホームページに「今週のアベノミクス」というコーナー を作ったら面白いと思った。別に僕はアベノミクスが嫌いなわけでも、 生活必需品の値上がりでそれほど苦しんでいるわけでもないのだが、 どうしても物価上昇について皮肉が言いたくなる。

2013.7.14

ホームページ投資法のホームページの投資法

6月17日、ブラジル株ETFの空売り注文を出す直前に ホームページ投資法のことを思い出した。ホームページ投資法というのは、僕が勝手に考えた言葉で、ホームページに書くほど面白い 取引のほうが儲かる確率が高いという意味だ。 ブラジル株を空売りする理由は、景気が悪化しているのに利上げを するのが異常だからだが、これはホームページに載せるほど面白い 話題なのか迷った。迷った末にホームページに載せるほど面白い 話題ではないと判断して、空売りはしないことにした。 今、ホームページにそのことを書いているので、 やっぱり空売りをすべきだったのではないかとも思う。

2013.6.30
6月24日に中国株ETFの空売りを始めた。 すでに、 ニュースで中国の金利上昇や、シャドーバンキングについて 語り尽くされたような感じもするので、別の観点から書きたい。 僕が中国株の空売りを決意するきっかけになったのは、 中国の長期金利と短期金利が逆転したことだ。 お金を貸す側の立場に立って考えると、明日お金が返ってくるのと 10年後にお金が返ってくるのを比べると、明日返ってくるほうが 安全に決まっている。従って、明日までならお金を貸してもいいという人は多く、10年後までお金を貸してもいいという人は少ないので、 通常、 期間が短いほうが金利は低くなる。期間が短いほうが金利が高いのは、異常であり、お金を借りる側がよほど資金繰りに困っていることになる。長短金利逆転は、アメリカのITバブル崩壊前やリーマンショック前にもあった。さらに、1907年恐慌の前にもあった(2010年2月14日の記事参照)。かなり強い景気後退の前触れだと思う。

それにしても、ジム・チェイノス氏の予想的中率は凄い。これまで、 エンロン破綻、リーマンショック、太陽電池バブル崩壊、コンプガチャショック(?)、ブラジル株暴落、中国株暴落を的中させた。 今年の1月ごろ、ジム・チェイノス氏が中国のシャドーバンキングが危ないと言っている記事があった。僕はそれを見て「中国株が上がっているのに、まだそんなことを言っているのか」とさえ思ったが、 僕の方が間違っていたようだ。 今後は、空売りの投資判断については、第一にジム・チェイノス氏の動向を参考にしようと思う。


2013.6.16

アベノミクスとスーパードラッグひまわり

先週、スーパードラッグひまわりに行くと、400g298円の冷凍豚肉の隣に 500g398円の冷凍豚肉があった。今まで何年も冷凍豚肉は400g298円が相場だった。 アベノミクスの影響で値上がりしたのだと直感したが、後で電卓を叩いて どれくらい値上がりしたか確かめようと思った。しかし、少し落ち着いて考えると簡単な計算だった。 「4分の3」が「5分の4」になったという話だ。職場の自販機と違い、 スーパードラッグひまわりは実に巧妙な値上げをすると思った。それでも、 これはまだ値上げの決定的な証拠にはならない。さらに店内を回っていると、 ミックスベジタブルが500g128円になっていた。2011年7月24日の記事にミックスベジタブル500 g97円と書いたので、それと比べると明らかな値上がりだ。そのミックスベジタブルは アメリカ産でも中国産でもなくベルギー産だった。なぜベルギーで野菜が安く作れるのか不思議だ。

最近、円高が進行しているが、僕の考えでは、もしも年内に1ドル89円になったらアベノミクスの失敗が確定する。


2013.6.2

アベノミクス自販機

人に頼まれて職場の自販機でお茶を買った。 取り出し口から出てきたペットボトルの形が見本と違っていた。 よく見ると、見本は500mlなのに、出てきたものは435mlだった。

アベノミクスは嫌いではないのだが 、物価が上昇するとアベノミクスと関連付けて、 風刺したくなる。セブンイレブンのアイスが198円から218円に値上がりしたのもアベノミクスだ。


2013.5.18
バングラデシュ株ETFを買い、『バングラデシュを知るための60章』 と『グラミンフォンという奇跡』を読んだ。

『バングラデシュを知るための60章』によると、バングラデシュの繊維製品が日本に輸出されるようになったのは最近だが、欧米に対する輸出は昔からあったらしい。また、バングラデシュの子供は、 貧しくてタゴールの詩集を買えないので、教科書のタゴールの詩を必死に暗記したとの一節があった。僕の世代が受けた教育も現代 日本の教育も何か根本的に間違っているような感じがした。

『グラミンフォンという奇跡』はバングラデシュの携帯電話会社 グラミンフォンに関する本だ。僕が持っているバングラデシュ株 ETFにもグラミンフォン株が含まれている。バングラデシュの 固定電話会社は国有で、電話回線を引くのに10年以上待たされる 事があり、バングラデシュの発展を妨げていたらしい。 そんな中、グラミンフォンは、バングラデシュで携帯電話事業を興し、一般のバングラデシュの国民が電話を使えるようにした。 間接的だとしても、僕がこのような会社の株を所有しているのは誇らしいと思った。


2013.5.4
去年の10月の話だが、TDアメリトレードから、口座閉鎖の知らせが届いた。 今後、日本在住者は、TDアメリトレードの口座を持てないらしい。 理由はよく分からないが、マネーロンダリング防止の関係らしい。11月に、TDアメリトレードの 口座にあったお金と同額の小切手が郵送されてきた。小切手は2月に中国銀行津山支店で 取立ての手続きをした。その間にドルの価値が大幅に上がったのは運が良かった。 中国銀行の行員から、小切手のお金をドルで受け取るか円で受け取るか聞かれた(ドルで受け取った方が 手数料が割高になる。) 。 その時はドルで受け取ると答えたが、 今後の為替相場の見通しを聞かれているような感じがした。

2013.4.21

ゆとり資本主義

資本主義は弱肉強食のイメージがあり、「ゆとり」とは 相容れないと思う人が多いかもしれない。しかし、ある日の 日経新聞でウォーレン・バフェット氏が金儲けの秘訣に「ゆとり」 を挙げていた。以下引用する。

バフェット氏の投資哲学の1つは「ゆとり」だ。十分に株価が 上がらない場合でも利益が出るくらい割安な水準で投資することを 意味する。その意味でリーマン危機は同氏にとって絶好の投資 機会だった。「独立した考えを持たなければ成功しない」(後略)

久しぶりに「ゆとり」を良い意味で使っている文章を見かけた。 このような意味での「ゆとり教育」を実行する国があったら素晴らしいと思うが、多分どの国も実行しないだろう。


2013.4.7

僕のワイシャツはバングラデシュ製

ワイシャツが破れたので新しいワイシャツを買おうと思ってイオンに行った。日本製のワイシャツが3000円でバングラデシュ製のワイシャツが1000円で売られていた。当然、バングラデシュ製のワイシャツを買った。その後、別の場所で、定価2000円の中国製のワイシャツが1500円で売られていた。バングラデシュが一番安いワイシャツを作ることができるので、僕はバングラデシュの株を買いたいと思った。バングラデシュ株のETFは楽天証券で買えるらしい。

ジェトロによると、2011年のバングラデシュの一人当たりGDPは、米ドルに換算すると767ドルで、約7万円に相当する。そして、2002年のバングラデシュの一人当たりGDPは374ドルで、2002年〜2011年の間にバングラデシュの一人当たりGDPは約2倍になったことになる。ちなみに、日本の2011年の一人当たりGDPは 45869ドルで、中国の2011年の一人当たりGDPは7298ドルだ。 バングラデシュの平均株価は、2010年の末に8900になった後、下がり続け、今は3600ぐらいだ。数年前、バングラデシュ株が暴落したとき、怒ったバングラデシュ人が暴動を起こしたらしい。

先進国の高付加価値商品の微妙な違いに注目するより、ワイシャツを2000円で作れるか、1000円で作れるかという分野で物を考える方が僕の性に合っている。ただし、以前、100円ショップで300円のワイシャツを買った時は、10回洗濯したら駄目になった。バングラデシュ株を買うのは、 バングラデシュ製のワイシャツは洗濯しても駄目にならないことを確認してからにしようと思う。


2013.3.24

輪転機の準備はできているか

3月17日の朝、Market Hackを見ると(もはや、朝起きてMarket Hackを見るのは日課になっている)、 キプロス預金封鎖の記事があった。僕は、現代の世界でこのようなことが起こるのかと背筋が寒くなった。銀行預金は危ない、純金積立を再開しようかなど、数分間考えた。数分後には、世界経済の危機について考えるようになった。預金の10パーセントを政府が没収したら、預金者は、残りの預金を全部銀行から引き出すに決まっている。取り付け騒ぎがイタリアやギリシャでも起こる恐れがある。 結局、その日の夕方に保有株のかなりの部分の売り注文を出した。

JBpressの記事に、キプロス預金封鎖についての交渉の経過を 書いたものがあった(参考)。 一国の指導者をこのような屈辱的な目に遭わせるのなら、 次からは、「銀行には新通貨を注入する」と切り返されるだろう。既に、イタリアやギリシャは秘密裏にユーロ離脱の準備を進めているかもしれない。


2013.2.10

その解釈が何の役に立つのか

先週の土曜日に図書館で日経新聞を読んでいると、アメリカの金利の推移の記事が目に留まった。 アメリカの10年物国債の利回りは去年の7月頃に1.5%だったが、今は2%に上がったらしい。 一方、日本の10年物国債の利回りは0.7%から0.8%になった。 これを読んで僕は、最近の日本の円安は、アベノミクスを持ち出さなくても、 日米金利差で説明できるのではないかと思った。アメリカの金利が上がって、日本の金利との差が 広がれば、日本の国債を持っているより、アメリカの国債を持っている方が得なので、 日本の国債を売って、円を売りドルを買い、アメリカの国債を買う人が増え、円安ドル高になる。 そもそも、今の日銀が本当に大胆な金融緩和を やっているのかどうか怪しい。アメリカのQEと比べてどれだけ通貨を増やしたのか分からない。

図書館からの帰りに自転車をこぎながら、この見方が、僕の金儲けの何の役に立つのか考えた。 余り役に立たないような気がした。アメリカの金利が下落すれば、また円高になると言うことは できるが、アメリカの金利がいつ下がるか分からない。日経新聞には、 アメリカの金利上昇の原因はヨーロッパの債務危機の懸念が後退したからと書いてあったので、 ヨーロッパで何かが起これば、アメリカの金利が下落し、円高になると思った。 日本のニュースはアベノミクスにばかり注目して、ヨーロッパ経済 のことは余り報道しないので、ひょっとしたら何かが起こるかもと漠然と考えたが、 やっぱり、この見方は金儲けの役には立たないような気がした。

週明けの2月4日月曜日、スペインとイタリアの政局不安のため、 イタリアの平均株価が700下がった。 同じ日、インタートレードの株価は極端に上昇した後下落し、出来高も極端に多かった。 僕はインタートレードの空売りを増やすことにした。


2013.2.10
去年の12月以来、日本株は上昇しているが、 僕は2010年に「日本から撤退」という記事を書くほど、 日本株の研究を(買い方に限るが)おろそかにしていた。 最近、電子書籍の漫画を読んでいるので、イーブックの株を買おうかと思った。

ちょうどそんな時『ナポレオン 獅子の時代』を買いたくなった。 途中まで読んでいたが、最近、古本屋に置いていないので、忘れかけていた。 『ナポレオン 獅子の時代』は15巻で完結し、今は『ナポレオン 覇道進撃』が続いているらしい。 そもそも、僕は、『ナポレオン 獅子の時代』を何巻まで読んだか忘れてしまっていたので、 イーブックの立ち読み機能や、インターネットであらすじを検索して確認した。

『ナポレオン 獅子の時代』はイーブックでは400円だった。津山の万歩書店を2店回って、 『ナポレオン 獅子の時代』がなかったら、イーブックの株を買おうと思った。 そうすると1つ目の万歩書店であっさりと見つかり、315円だった。電子書籍には電子書籍の いいところがあるが、イーブックの株を買うのはやめた。


2013.1.13
日本株と中国株がこうも急に上がるとは思っていなかった。 買いに転じたいのだが、今は先行きに確信が持てない。 そこで、1月10日のトレーディングハドルで、広瀬隆雄氏が買いといったら買おうと心に決めた。 運が悪いことに、ちょうど今回から、インヴァスト証券に口座を開設しないとトレーディングハドル (録画配信)が聞けなくなっていた。それでも、広瀬氏はブログで中国株について強気の記事を書いているので、中国株を買いたい。

ただし、広瀬氏は短期的な予想の的中率が高いが、4ヶ月ほどすると、 相場が反対の方向に動き出し、本人は全然別のことを言うようになる傾向があるので注意が必要だ。


2012.12.16
12月12日の夜、ニューヨークダウが70ドル下がる夢を見た。翌朝、 本当にニューヨークダウが 70ドル下がっていた。不思議だ。

日経平均レバレッジ上場投信と日経平均インバース上場投信の空売りは理論倒れだった。 途中まではうまく行っているように見えたが、日経平均が急騰すると損失が出始めた。 テレビ朝日売り、VIX短期先物指数ETF売りのほうは儲かった。今後は、VIX短期先物指数ETFの空売り を増やしたい。


2012.11.18

インタートレードはベンチャーの中のベンチャー

インタートレード株の空売りを始めた。9月に日経会社情報に全部目を通して空売り候補の会社を 探した。その中で他を引き離して解説文がおかしかったのがインタートレードだ。もともとは、証券会社 のシステム開発の会社なのだが、儲からないのでハナビラタケの栽培に手を出したらしい。 これだけでもおかしいのだが、インターネットでハナビラタケについて調べてみると、β-グルカン が含まれ、ガンに効くといわれているが、科学的根拠が怪しいらしい。しかも、ハナビラタケは デリケートで大量生産が難しいらしい。

つまり、インタートレードは3つの意味でベンチャー(=冒険=危険を冒す)だ。

  • システム開発会社がきのこの栽培を始める
  • ハナビラタケの大量生産は難しい
  • ハナビラタケが健康に良いとされる科学的根拠が怪しい

    僕がインタートレードの調査をしているときに、ちょうど テレビに「日本にはベンチャー企業に 投資する人が少ない」と嘆いている人が出てきて笑えた。


  • 2012.11.6

    ホームページ投資法

    IT関連銘柄を買うという意味ではない。僕の場合、ホームページに記事を書いた取引の勝率が高いような 気がする。2011年の東京電力、2012年のグリーなどは代表的なものだ。逆にリオ・ティントなど ホームページに書いていない取引では損しているものが多いような気がする。 ホームページに記事を書くような銘柄は買う理由、売る理由が明確で、記事を書くためによく調査も するので儲けやすいのだろうか。取引銘柄をいちいちホームページに書くと、取引回数が減ってしまうが、 かえってその方が慎重に行動するようになり、良いのかも知れない。

    2012.9.9

    続・犬も歩けばブラジルレアル

    ソニー銀行が、ブラジルレアル預金を売り込むための新しいキャンペーンを始めた。 ブラジルレアル預金(8万ブラジルレアル)をすると、もれなく4万円分のアマゾンギフト券がもらえるらしい。今まで、こんな金融商品の売り方は見たことがない。客に4万円払うということは、 ソニー銀行は顧客にブラジルレアル預金をさせることで4万円以上得することを意味している。 4万円払ってでも客に押し付けたい金融商品とはいったい何なのだろうか。

    8万ブラジルレアルは、 約300万円に相当する。円建ての定期預金の金利が0.3%なのだから、300万円に 対して4万円払うのは異常だ。ブラジルレアルは値下がりしないと ソニー銀行が思っているのなら、300万円に対して4万円払わなくても、円建てで 預金を集めて、ブラジルレアル建てで運用すればよい。そうしないのは、 ソニー銀行がブラジルレアルは下がると思っているからだ。


    2012.8.19

    犬も歩けばブラジルレアル

    先週の水曜日ぐらいから、インターネット上で、ソニー銀行のブラジルレアル建て預金の 広告が急増した。ある日、インターネットを見ていると、10分間のうちに続けざまに3つも ブラジルレアル預金の広告を見せられた。 次の日、あるブログを読んでいると、1つの記事を読み終わるたびにブラジルレアル預金の 広告を読ませられた。 それにしても、なぜソニー銀行は、こんな時期にブラジルレアル預金を勧めるのか。 ブラジルの中央銀行は近いうちに利下げすると噂されているし、ブラジルで自動車ローンの 延滞が増えているとの情報もある。証券会社が大々的に広告を出すときは、手仕舞いの好機と 広瀬隆雄氏は言っている(参考)。つまり、ソニー銀行は大量のブラジルレアルを抱えていて、 為替損を顧客に押し付けたいのではないか。

    2012.8.19
    マイケル・ルイス 『世紀の空売り』を読んだ。奇人変人でも正しい判断をした人が勝ち、 間違った判断をした大多数の人が負けたのが痛快だった。資本主義の最も良い部分を 見たような感じがした。リーマンショックのあった年に、テレビで評論家が、 マネー資本主義の次は・・・とか言ったり、金融業は金を右から左に動かすだけと 言ったりしたのは本当に愚かしいことだと思う。 金融危機を起こさないために必要なのは、市場について正しい判断ができる人の割合を増やすことだ。

    もし、資本主義以上に発展した社会があるとすれば、『世紀の空売り』の主人公達が空売りの利益を得た上に政府から多額の賞金(又は名誉)をもらえるような社会だろう。


    2012.7.22
    日経平均レバレッジ上場投信と日経平均インバース上場投信の空売りを始めた。 日経平均レバレッジ上場投信は日経平均株価の2倍に連動する金融商品で、日経平均インバース上場投信は日経平均株価の−1倍に連動する金融商品だ(つまり、日経平均株価が1%上がると、 日経平均インバース上場投信は1%下がる)。それでは、日経平均レバレッジ上場投信を 10万円買って、日経平均インバース上場投信を20万円買うとプラスマイナスゼロに なるはずだ。

    しかし、実際はそうならない。上場から現在までの変化を計算してみると、
    日経平均レバレッジ上場投信
    4405→3555 -19.2%
    日経平均インバース上場投信
    5890→6440 9.33% (2倍すると18.66)
    となる。

    原理はわからないが、株価が上がったり下がったりすると、 日経平均レバレッジ上場投信と日経平均インバース上場投信は価値が下がるらしい。 それでは逆に、日経平均レバレッジ上場投信を10万円、日経平均インバース上場投信を20万円、空売りすると儲かることになる。 ひょっとしたら、これは確実に儲かる方法なのではないかと期待している。


    2012.7.8
    テレビ朝日売り、VIX短期先物指数ETF売りを始めた。個別株の株価はどうしても、世界経済の動き に影響される。しかし、上がりそうな株の買いと下がりそうな株の売りを同時にすれば、 市場全体が上がっても下がっても利益が出せるのではないかと考えている。

    例えば、マクドナルドの株を10万円買って、同時にテレビ朝日の株を10万円空売りしたとする。 その後、ギリシャがユーロを離脱してマクドナルドの株が6万円に下がり、テレビ朝日の株が 5万円に下がったとする。その時、1万円儲かったことになる。つまり、
    マクドナルド株での損失4万円
    テレビ朝日株での利益5万円
    5万円ー4万円で1万円になる。

    VIX短期先物指数ETFがどんなものかは、2011年2月6日の記事で書いたので今回は説明を省略する。テレビ朝日株が下がると思うのは、テレビ業界の広告がインターネット関連企業の広告に 取って代わられる 傾向にあるからだ。

    これから世界経済が良くなるか悪くなるか予想がつかない。今が空売りの好機とは全く思えないし、 かといって今が底値だという確信も持てない。(各国の政策金利が下げ止まるのを待ったほうが いいと思う。)


    2012.6.24
    先週のギリシャ総選挙の直前に株を買って、総選挙の直後に株を売ったら儲かった。 新民主主義党が勝つことは大体予想できた。JBpressでエコノミストやフィナンシャルタイムズ の記事の翻訳を読むと、ギリシャがユーロを離脱すると世界経済は目茶苦茶になるという 趣旨のことが、これでもかというぐらい書かれていた。きっと、ヨーロッパの経済人がこういった 記事を読んで危機感を覚え、ギリシャの総選挙に介入したのだろう。ギリシャは国民が 税金を払わない国だから、有権者を現金で買収することがあってもおかしくはない。 例え、あからさまに買収が行われなくても、何らかの方法で影響を及ぼせるのだろう。

    2012.5.13
    5月7日、グリーがストップ安になった。 僕は、それを見て3分間ほど呆然としてしまった。それでも、 「あの時ああしていれば」を100回繰り返せば1回ぐらい大当たりするはずと思い直した。 さらに、その1時間後には、再びグリーの空売りをすることを決意した。 まだ、ここからグリーの株価が下がる見込みがある。 グリーの評判が悪くなれば、会員数も減るだろうし、返金訴訟も噂されている。

    2012.4.29
    グリー株は1日に9%も上がる日があったので一時撤退。

    ドイツ買いイタリア売りを始めた。つまり、ドイツの平均株価のCFDを買い、同時にイタリアの 平均株価のCFDを売った。ドイツとイタリアの平均株価の上昇率の差が僕の利益になる計算だ。 今のイタリアはドイツの属国のようなもので、財政再建などの名目はあっても、 結局は支配国が得をして、被支配国が損をするような仕組みになるだろう。 また、ユーロ圏のインフレ率はそれほど高くないので、緊縮財政をすると、経済成長率が下がる。 ドイツよりも、イタリアのほうが激しく緊縮財政を強いられているので、経済成長率が下がる度合い も大きいと思う。


    2012.4.1

    グリーで検索、グリーでマネーゲーム

    グリーの信用売り残高が減っていたので、グリーの空売りを始めた。 グリーについては調べれば調べるほど危ない情報が出てくる。 本社が六本木ヒルズ、子供に高額請求、アイテム無限増殖バグ、初任給1500万、 摘発報道など。ライブドアと同じにおいがする。 ニコニコ動画でグリーのゲームを実況している人はいないか調べてみた。 まず、グリーのタグを検索して、余りにも数が少ないことに驚いた。 「探検ドリランド」の画面を流している動画を1つ見た。決定ボタンを連打するだけで 先に進むゲームで、数え切れないほどの批判的なコメントが流れていた。 初任給1500万円払って優秀なプログラマーを雇って作るゲームがこれなのかと呆れた。 退会ページに進めないことは前から知っていたが、ここまでひどいとは思わなかった。

    グリーの乙女ゲーム(女性向け恋愛シミュレーションゲーム)についても調べてみた。 どうやって課金するのかというと、ゲーム内で主人公が着る服に課金するらしい。 服を買えと勧めるメッセージがしつこく出るらしい。 「今日カレが一番ときめいた人は○○さんです」と課金した人の名前を表示するらしい。 某掲示板にグリーのゲームの題名を替えて、下のように書いた人がいた。

    課金彼氏
    課金vサムライ×騎士
    君とカキンの…今日から課金
    課金はキャプテン
    課金オーディション
    課金上等課金学園
    課金に落ちた課金王
    課金の王子様
    課金して★プリンス
    課金戦隊
    課金ラバーズ
    課金マラソン
    守って課金
    君と奏でる課金の旋律
    MEMORIES★課金の恋人
    彼と禁断の課金寮
    執事たちの課金事情
    課金★ボディガード
    新しい課金のはじめ方
    カレと感じる課金のカフェラテ

    夢も希望もないゲームだ。

    それにしても、僕が今まで良心的な無料ゲーム(代表的なのがSteel Panthers World At War)にばかり出会ってきたのが不思議に思えてきた。


    2011.10.30
    このホームページに空売り勝利宣言を書こうと思って時期を待っていたら、ついにニューヨークダウが 空売りした時点より上がってしまった。株は難しい。それでも僕は、また下がると思っている。 予想通り中国の不動産バブル崩壊が進んでいる。 上海の不動産が9月に大幅に下がったらしい。そして、怒った不動産購入者が集団で不動産会社に 乗り込み、模型を壊すなどの騒ぎがあったらしい。

    日経新聞に、不動産価格の下落や 温州の中小企業大量倒産があっても、中国経済はソフトランディングするだろうとの 解説があったが、後で「世界大恐慌やリーマンショックよりはソフトだ。」と 言い訳するのだろうか。


    2011.8.7
    アメリカ株、インド株、香港株の空売りを始めた。 厳密に言うと、アメリカはベアファンド、インドは株価指数連動ETFの空売り、 香港はCFDの売りだが、どれも平均株価が下がったら儲かる金融取引だ。僕は、 先週のニューヨークダウの暴落が、中国の不動産バブル崩壊を加速すると思っている。 6月以降、中国企業の不正会計問題、中国の地方自治体の債務問題、中国の中小企業の倒産続出など、 金融危機を思わせるニュースが流れている。 アメリカやヨーロッパの財政支出削減は、中国の輸出の減少に つながる。そして中国の不動産需要が減る。

    リーマンショックの時、僕は、金融危機になっても下がらない銘柄を探すのは 無駄だと思い知らされた。そして、次に同じようなことが起こったら、必ず空売りをしようと 心に決めた。今がそのときなのかもしれない。


    2011.7.24
    スーパーの食品売り場の陳列が世界経済の縮図に見えてニヤリとすることがたまにある。 以前、ラムーで、 中国産の切り干し大根100gと宮崎産の切り干し大根(袋に東国原英夫の絵が印刷)40g が同じ値段で並べられていたことがあった。 先週、スーパードラッグひまわりで、中国産ミックスベジタブル500g97円と アメリカ産ミックスベジタブル1s198円が並んでいた。 今ちょうど、アメリカ産の農産物と中国産の農産物の価格が均衡していることがわかる。 やがて、人民元高とインフレで中国産の方がアメリカ産よりも高くなるだろう。

    アメリカの大規模農業がうらやましい。中国もインドも、その次の新興国も アメリカほど農業を大規模化することはできないだろう。大規模化しないままでは アメリカ産の農産物と競争しても負けるので、政府が農業を保護する政策をとるだろう。 その結果、アメリカは自国の工業を保護する口実ができる。

    つまり、新興国がアメリカに「工業製品に関税をかけるな。」と言ったら、 アメリカは新興国に「農産物に関税をかけているじゃないか。」と切り返すことができる。


    2011.5.29

    インフレ直撃

    4月のある日、職場の課長からもらった日経新聞を読んでいると、エジプトのインフレの記事を見つけた。 エジプトでパンの価格が値上がりし、値上げしない店は、同じ価格で小さいパンを売るようになった ようだ。僕は、同じ日にラ・ムーに買い物に行って、コーンフレークを買おうとした。 すると、見るからに箱が小さい。箱には80gと書いてあった。津山のラ・ムー開店以来ずっと 100gだったのに。それでも、そのコーンフレークを買って食べた。僕にとっては、 100gが1食分に相当し、80gは少し物足りなかった。

    2011.5.1

    香港危機

    3月のある日、図書館の週刊エコノミストで、香港が政策金利を上げられない 状態になっているとの記述を見つけた。香港ドル相場は米ドルに対して 事実上固定されている。為替相場が固定された状態で、香港だけが 政策金利を上げると(米ドル預金よりも香港ドル預金のほうが有利になるので) 米ドルを売って香港ドルを買う人が極端に増える。 そもそも、固定相場制は、単純に言うと中央銀行に米ドルを持っていくと、中央銀行が 香港ドル紙幣を刷って米ドルと交換してくれる制度なので、 米ドルを売って香港ドルを買う人が増えると、 香港ドルの流通量が増える。 香港ドルの流通量が増えると インフレになるので、利上げの意味がなくなる。そういったわけで、 香港の政策金利はアメリカの政策金利と連動するようになっている。

    不動産バブルがはじけたため、アメリカは極端な低金利政策を取っている。 そのため、香港も低金利政策を取らざるを得なくなっている。 香港の政策金利は2009年からずっと0.5%のままだ。
    参考

    この極端な低金利は香港の実情には合っていない。2011年の香港のインフレ率は 4.5%と予測されている。不動産価格は、バブルだった1997年の水準を 上回っている。それでも政策金利が0.5%になっている。これでは、 景気の過熱を抑えられない。

    上に挙げた理由で、僕は香港で金融危機が起こると思っている。 いつ起こるかは、まだ分からない。それでも、香港の金融機関が不良債権を抱えているような ニュースが流れたら、香港の株価指数先物を売りたい。


    2011.4.17

    東京電力空売り(完結編)

    4月7日、後から考えると、この時が一番儲かっていた。 歴史的大事件が起こるたびに、 株式市場で何かをし、その記録をホームページに残していく。僕の今後の人生も こういった流れになるのではないか。そんな人生だったらいいと思った。すでに、 リーマンショックの時の記事もある。一方で、そんなことは儲かっているから考えられる とも思った。

    4月8日、4月11日にストップ高が続いた。僕はまだ含み損はなかったが、今後、毎日 ストップ高が続いたらどうしようかと不安になった。証券会社の口座に充分な資金を入れているので、 株価が1500円にならないと追証にはならない。それでも、株価2000円にも耐えられるように 一部買戻しをしようか迷った。悩んだ末に、僕は、このまま同じ額で空売りを続けることを決めた。

    4月12日朝、福島第一原発の事故がレベル7になったとのニュースが流れた。僕は、そのニュースを 通勤中の車の中でラジオで聞いた。今日の東京電力株は下がるに違いない。僕は、喜びのあまり、 某効果音を口ずさんだ。後で考えると、自分が、日本国民、いや全人類の不幸を喜ぶ立場に 立っているのが嫌になった。東京電力株の空売りはやめて、儲かったお金は義援金にしようと 決意した。

    4月12日の夜の時点では、僕の含み益は元手の8分の1に達し、ホームページに 「いい事をした後は気持ちがいいなあ・・・(涙)」みたいな事を書こうと思っていた。 いざ次の日、買戻し注文が成立すると、僕の利益は元手の80分の1になってしまった。 ここまで値動きが激しいと、一日中株価を見て、いつでも売買注文を出せる立場の人しか向かないだろう。 その後、東京電力の空売りで儲けた額と同じ額を、楽天銀行の義援金口座に振り込んだ。


    2011.4.3
    東京電力に関するYahoo掲示板では、相変わらず壮絶な罵り合いが続いている。 少し探しただけでも、下のようなものが見つかった。

    空売りの皆さん=日本の屑、くず、クズ!

    完全に樹海逝き決定の売り方 骨は拾ってやる 迷わず成仏しろ 電車には飛び込むなよ 

    オレオレ詐欺に引っかかるバカ。 ここの買い方と同じだな。 学習能力ないのか?

    PTSやADRで踊らされるアホの買い豚ども 高値を掴む凍死家さん。ご愁傷様です

    「ジョージ・ソロスが東京電力株を買った。」 「東京電力社長が自殺。」などの悪質なデマも流された。 ただの罵り合いなら、インターネット掲示板によくあることなのだが、この 掲示板は、 歴史的大事件を扱い、書き込む人たちのお金が賭かっているので感慨深い。 日本のインターネット文化の成れの果てのような感じがしないでもない。

    掲示板やニュースを見ただけでは飽き足りずに、東京電力の有価証券報告書 を調べてみた。貸借対照表の資産の部に9000億円の核燃料があった。核燃料は、 事業に必要なもので、お金を出して買ったものだから、資産に計上するのは 間違っていない。それでも、妙な感じがした。 東京電力の資産は13兆円あるが、そのうち10兆円は電線や発電所や核燃料など 換金が難しいものだ。東京電力の純資産が2兆円だとしても、資産を売って 負債を返せば2兆円お金が余るわけではないようだ。東京電力が、 賠償金を支払うために核燃料を売りに出したとして、誰が買うのだろうか。というわけで、東京電力の貸借対照表 を見ても余り意味がないような気がする。

    損益計算書を見ると、2008年に1500億円、2009年に840億円の 損失が出ていた。中越地震で柏崎刈羽原発が停止したために出た損失だ。 今回の地震で、2008年と2009年の10倍の損失が出るとすると、 東京電力は賠償金を免責されても債務超過に陥るのではないか。


    2011.3.30
    信用取引の口座を開設し、東京電力の株を空売りした。 本当は3月23日に空売りする決意をしていた(3月23日に 信用取引口座開設の申し込みをした。)のだが、 信用取引の口座開設手続きなどに時間がかかった。

    東京電力株に関するYahoo掲示板が凄いことになっている。 すでに書き込み件数は10万件を超え、掲示板を読んでいるうちに、 次々と新しい書き込みが増えていく。 その中で、売方、買方が互いに相手を豚と 罵っている。 明日はストップ高という書き込みが何件もあるので、少し怖くなったが、 昨日も一昨日も先週もストップ高という書き込みがあったのかもしれないし、 そんなことは書き込みが多すぎて調べようがない。 掲示板もここまでくると見てもしょうがない。 新聞やYahooニュースの情報に頼ったほうが正気を保てるような気がする。


    2011.3.11
    僕は外国株しか持っていなかったので、地震で直接の損害を受けなかった。 3月11日夜、僕にとって、リオ・ティント株の急落が主要な関心事だった。 リオ・ティントはオーストラリアの炭鉱会社に買収を仕掛けたが、うまくいっていないとのニュースを 見つけ、リオ・ティント株を全部売却した。

    地震当初は、僕は外国株しか持っていないので、地震があっても大丈夫だと思っていた。 それでも、日本は世界のGDPの8パーセントを占め、アメリカの会社も日本での売上減少で、やがて 損害を受けると考え直した。中東情勢、新興国の金融引き締めもあり、日本の地震がきっかけとなって 世界的な景気後退が起こる可能性もあると思った。 3月15日の夜、ほとんど全部の株を売った。

    明けて3月16日、僕は株式市場の見通しについて弱気だった。 その日、株をやっている人と職場で会うたびに「今日は買いだ。」と言われた。 その日の日経平均は400円以上、上がった。 3月16日の夜、 僕は日経平均先物CFDを買った。日経平均先物CFDは24時間取引ができる。 相変わらず世界情勢については弱気なので、ニューヨークダウの先物を売っておいた。

    3月17日の朝、1ドル76円になったとのニュースが流れた。日経平均が500円以上、下がると 解説者が言っていた。僕は慌てて日経平均先物CFDを決済した。もともと確信があって 日経平均を買っていたわけではないので、悲観的なニュースにだまされてしまった。 僕が日経平均先物CFDを決済したとき、日経平均先物は8300円ぐらいだったが、その日の 日経平均の終値は8800円を超えていた。 そもそも、どう考えても円高が長続きする理由がない。日本は今後、原子力発電所を作ることができないので、 化石燃料の輸入が増える。電気代が高くなり工場を運営する費用が高くなり、輸出が減る。 観光客も来なくなる。放射能の風評被害で農作物も輸出できなくなり、一方で農作物の輸入が増える。 落ち着いて考えれば、1ドル76円は長続きするはずがないのに、その時は慌ててしまったのが 情けない。

    今は、再び日経平均先物の買いとニューヨークダウの先物の売りを同時にしている。 現在、ニューヨークダウと日経平均の差額は3000ほどだが、地震前は約1500だった。この差額が少なくなると 僕が儲かる計算になる。


    2011.2.6

    VIX指数補足

    よく見ると大阪証券取引所に上場されているVIX短期先物指数ETFは、あまりVIX指数と連動していない。 VIX短期先物指数ETFは上場以来、下がり続けている。エジプトの混乱で、VIX指数が20まで上がったことが あったが、VIX短期先物指数ETFは少ししか上がらなかった。もっと長期の値動きが見たいと思って、アメリカの iPath S&P 500 VIX Short-Term Futures ETNを 見ると2009年2月に450だったのが、今は32まで下がっている。それなら空売りをすれば儲かるのではないかと思い、 一時、信用取引の口座開設を真剣に考えた。しかし、よく見ると、ギリシャ危機の時 iPath S&P 500 VIX Short-Term Futures ETNは一週間で2倍になっている。たとえ空売りする額と同額の資金を用意しても株価が2倍になれば 資金が0になってしまう。証券会社から追加証拠金を請求されるのを想像すると嫌な気分になる。 つまり、VIX短期先物指数ETFの空売りは、平時には毎月利益が出るが、非常時には大損害を受けることになる。 これは、普通の株式投資がハイリスク・ハイリターン(儲けが大きいが、危険も大きい)になった だけで、お金を借りて株を買っている状態と大して変わらないものだと思う。

    2011.1.23
    2010年1月の週刊ダイヤモンド「2010年総予測」を読んで、 当たっているかどうか検証してみた。2010年1月の段階では、 アメリカが2010年後半に利上げすることになっていた。 QE2は何だったのだろうか。 ヨーロッパの扱いは小さかったが、ギリシャやアイルランドが危ないと 書いてあった。その部分に限れば、なかなか先見性がある。それでも、アメリカの記事を書いている人は、 アメリカのことばかり書いていて、日本の記事を書いている人は、 アメリカがこうなるので日本がこうなると書く傾向があった。 ギリシャ危機が世界に波及するという観点が欠けていた。 人がどう間違うのかを研究するのは、面白くて勉強になるので、 2012年の初めにも2011年総予測が当たっていたか検証したい。

    2011.1.9
    大掃除をしながら楽天証券のインターネット動画を聴いていると、 VIX短期先物指数ETFの紹介をしていた。株が下がったときに儲かる 金融商品との売り文句だった。空売りや平均株価指数先物が あるので、別にVIX指数を利用する必要はないと思ったが、 ひょっとすると使える金融商品かも知れないと考え直した。

    VIX指数が低いときに買っておけば、安全かつ確実に儲かるのではないか。 VIX指数は、株価の値動きの激しさ(の予想)を示したものだ。 したがって、VIX指数が0になることは株価が全く動かなくなることを意味する。 そんなことが起こるはずがない。金融危機が起こるとVIX指数は上がるが、 金融危機が起こらない世界も想像できない。今度、VIX指数が12を 下回ったら、VIX短期先物指数ETFを買いたい。

    2011.2.6追記 VIX短期先物指数ETFは、VIX指数そのものとあまり連動していない。 単純にVIX指数が12を下回ったときにVIX短期先物指数ETFを買ったら、 損をするだろう。


    2010.12.26
    古い経済新聞を読めたら面白いと思って、インターネットを検索してみると、 2年分が20万円するものが見つかった。 それを買うのは無理だと思って、しばらく検索していると、 神戸大学に1912年から1944年までの中外商業新報をまとめて インターネット上に公開したものが あった。

    最初から全部読み通そうと思って1912年の記事を読むと米相場の 高騰について書かれていた。政府は、朝鮮、台湾からの米の輸入を増やすため 関税を下げたが、効果が無かったようだ。1911年に辛亥革命が起こったので、 中国で米不足になり、中国に米が流れたらしい。

    1912年は豊作なのに米相場が高かったので、農民の購買力が上がり、 工業製品に対する需要も増えたとの解説があった。 米相場が上がることは良いことばかりでなく、生活者は困るとの解説もあった。 現代の不動産価格や原油価格の問題に通じるものがある。

    特に時代を感じさせたのが、田畑利回りだ。預金の利子や株の配当利回り と同じように田畑に利回りがあった。 最も高いのが12%で 平均は6%だった。 戦後、農地改革が行われるまでは、 日本では地主の勢力が強かったというのは知っていたが、 田畑利回りは知らなかった。 考えてみたら、農業が主要な産業の国で、土地の売買が可能なら、 このような発想が出るのは当然だ。


    2010.12.12
    12月9日の夜、タタ・モーターズの株を全部売った。 以前書いたインド平均株価のCFDは全く儲からないまま終わった。 3ヶ月の間、インド平均株価が上昇しないのは、インド経済がうまくいっていない からなのではないかと思うようになった。 最近の日経新聞に インド企業の売上高は伸びているが、原材料価格が上がっているせいで 利益が伸びていないとの記事があった。タタ・モーターズの リーマンショック前の高値が約20ドル で、今の段階で株価が30ドルを超えるのは行き過ぎだと思った。 それでも勢いだけで際限なく株価が上がることは、たまにあるので、 株価の推移を見て、30ドルを下回ったら売ろうと決意した。 1週間ほどタタ・モーターズの株価を確認する日々が続いたが、 12月8日の終値が30ドルを切っていたので12月9日に売ることにした。 成行注文をして、売値が極端に安くなったり、指値注文をして、 売買が成立しなかったら困るので、ニューヨーク株式市場が開くまで 起きていることにした。

    午後10時半になってもニューヨーク株式市場が開かない。 アメリカには夏時間と冬時間があって、夏時間の取引開始が 日本時間の午後10時半になり、冬時間の取引開始が日本時間の午後11時半になる。 僕は、それまで、夏時間や冬時間を意識せず、午後10時半にニューヨーク 株式市場が開くと思っていた。 仕方がないので11時半まで起きていることにした。インターネットで 紙屋研究所や松岡正剛の千夜千冊を読んで時間をつぶした。 紙屋研究所や千夜千冊の思想傾向と、外国株の取引という行動があまりも 不似合いなのが面白い。

    11時半、タタ・モーターズ株は28ドル近辺を行ったりきたりしていた。 僕は28ドル15セントで指値注文をして売却した。おとといの終値が30ドル 13セントだったので、昨日売ったほうがよかったのではないかと思ったが、 30ドルを切る前に売ったら、株価が上昇していたかもしれないと思い直した。 その30ドルという基準にもたいした根拠はないのだが。


    2010.10.22

    渡辺房男『儲けすぎた男』

    安田財閥をつくった安田善次郎の生涯を扱った小説。 日本の経済人の中で、ヘティ・グリーンに最も近いのは安田善次郎だと 思っていたこともあって、安田善次郎の生涯に興味があった。 内戦後に紙幣を買うあたりの話は酷似している。また、両者ともケチで、 不況時の買いを得意としていたのが似ている。

    この本は、明治維新前後の話が多く、どちらかというと、貨幣から見た明治維新史 の本だった。 不況のときに潰れかかった 銀行を買収する話がないのが物足りない。 最後のほうで、好景気で他の銀行が貸し出しを増やすときに、安田銀行は 貸付金の回収をすると安田善次郎が言っているぐらいの扱いでしかない。 それでも、現代の世界で応用できるような気がする。つまり、 銀行が貸し出しを増やしている時期に株を売ればいいのではないか。 安田善次郎が、どのようなことを不景気の前触れとみなしたのか についてもっと触れてほしかった。


    2010.10.10

    金融商品向き不向き(1)

    インド株の買い増しをすることにしたが、タタ・モーターズ1銘柄に 集中すると危険なので、インドの平均株価に連動する金融商品を 買おうと思った。ETFは運用手数料と為替手数料がかかるので、 インド平均株価先物のCFDを買った。CFDには、定額の手数料や 定率の手数料はないが、 売値と買値に差があって、 手数料の代わりになっている。インド平均株価は約6000で 売値と買値の差が4だった。ただし、1ヶ月に1回、強制的に決済があるので、 1年間運用しようとすると、手数料に相当するものを48払わないといけない。 それでも、48÷6000×100=0.8なので、手数料率は0.8パーセントで、ETFより安い と思って、インド平均株価先物のCFDを買った。これが大間違いだった。

    9月30日午後6時半、僕は、インド平均株価のCFDを決済した。 インド平均株価のCFDは、毎月最終木曜日に清算されることになっている。 1週間運用して、マイナス1万円だった。僕が買う直前に、インド平均株価は 大きく上げたので、そんなものだろうと思った。10月からは、さらに 買い増す予定だったので、上がらないほうが都合が良いとさえ思えた。

    10月1日午後6時半、僕はインド平均株価のCFDを買おうと思って 、楽天証券の取引画面を開いた。6150という数字が見えた。 前の日よりも大幅に上がっていた。9月30日から10月1日の6時半までの 間、僕は、インド平均株価のCFDを買っていなかったので、儲けの 機会を逃してしまったのだ。僕は、大損をしたような気分になり、 思わす画面に向かって、小声で「納得いかん」と言ってしまった。

    もともと、CFDは手持ち資金の何倍もの取引ができるようになっている。 手持ち資金の何倍もの取引をする人は、自分が寝ている時や 職場に行っている時の株価の変動で儲ける必要性は感じないだろう。 逆に、そういう人は、自分が寝ているときに、株価が予想とは反対の方向に大きく動いたら、 破産してしまう恐れがある。 しかし、僕は、CFDでも手持ち資金と同じ額の取引しかしないので、 制度上CFDを買えない時間帯に株価が大幅上昇すると、損をしたような気分になる。


    2010.10.10

    金融商品向き不向き(2)

    CFDは為替変動の影響を受けにくいことをすっかり忘れていた。 今まで現物取引しかしてこなかった僕にとっては不思議でしょうがないのだが、 CFDは売値と買値の差額にそのときの為替相場をかけて損益が確定する。 例えば、現物株の取引では、1ドル100円のときに100ドルのアメリカ株を買って、 その株が110ドルに上がったが、一方で1ドルが80円になったとする。 円に換算すると1万円の株が8800円になったわけで、損をしていることになる。 ところがCFDの世界では、株価の差額10に80をかけて、800円 儲かったことになる。

    そういえば、インド株のETFを買わずにCFDを買ったのは、為替変動の 影響を避けるためだった。インドの為替相場はどうなるかわからない。 高金利→ルピー高も考えられるし、インフレ→貿易赤字→ルピー安も考え られる。そもそも、ルピーの為替相場の推移はインターネット上で 見つけづらい。 インドの平均株価は着実に上昇しているが、東京証券取引所に 上場されているインド株投信は不安定な動きをしている。こういう状況では、 為替変動の影響を受けにくいCFDのほうが有利だ。

    やはり、今後もインド平均株価のCFDを続けることにして、CFDの 取引方法を調べると、前日にあらかじめ注文を出して、翌日の始値で 買う方法があることが分かった。CFDの指値注文は現在値よりも安い 値しか指定できないが、指値注文と逆指値注文とOCO注文を組み合わせれば、 翌日の始値で買える。僕が株を始めた頃は、注文の種類は指値と成行しか なかったので、CFDでも指値と成行があれば十分と思い、逆指値やOCOを 使ってみようと考えたこともなかった。 結局、僕が10月1日に儲けの機会を逃したのは、CFD取引の仕組みを よく理解していなかったためだった。

    それにしても、「翌日の始値で買う」という注文を、 「株価が前日の終値より安ければ買う。株価が前日の終値より高ければ買う。 一方の注文が成立すればもう一方の注文は取り消す。」と注文しないと いけないのは、いかがなものか


    2010.8.1
    『国富論』と『雇用・利子及び貨幣の一般理論』を 読んだので、次は、リカードの著書を読みたいと思っていた。 『経済学及び課税の諸原理』が インターネット上で公開されているのを見つけた。パソコンの画面で見ると、 目が疲れるので、プリンタで印刷してみたが、かなりインクを 使ってしまったような気がする。

    まだ、途中までしか読んでいないが、経済思想史の入門書やインターネットで 紹介されている理論(差額地代論、比較優位、賃金鉄則)だけではないことが 分かって面白い。リカードは、金本位制を採用するのは、通貨発行量を制限するため で、通貨発行量を抑えることができれば紙幣標準(現代でいう管理通貨制度) でもいいと言っている。紙幣の発行量を2倍にすれば、正確に 物価と賃金が2倍になるだろうとも述べている 。最近の経済雑誌でも、 アメリカの金融政策をめぐって、同じような論争が取り上げられていた。 経済学は昔から、同じようなことを論争して決着に至っていないような 印象を受けた。


    2010.7.18
    ハンガリー株価指数の売りをしたのは失敗だった。 他の株価の下げを相殺する効果もない。6月18日からの株価の変動 を見ると、

    日経平均       9995  → 9408
    ハンガリー株価指数 21371 → 22496

    となっている。そもそも常日頃から、自国通貨が下がることはいいことだと 言っているのに、それと反対の投資をしてしまったのがまずかった。むしろ、 ギリシャ危機でユーロが下がったので、日本株売り・ドイツ株買いを組み 合わせればよかったと思う。


    2010.6.20
    楽天証券のCFDを始めた。元々、次の金融危機が起こるときに インドの株価指数先物の売りをやろうと思っていたが、 ハンガリーの財政粉飾のニュースを見て、ハンガリーの株価指数先物を 取引したくなった。株価の下落に賭ける投資はこれが初めてだ。 考えてみたら、ハンガリーはともかく、ヨーロッパに行ったこともない 普通の日本人が、ハンガリーの財政粉飾のニュースを聞きつけて、 株を売ってくるというのは異様な光景だ。 ハンガリーの株価指数先物を売ってから2週間経ったが、予想に 反して、ハンガリーの平均株価は上がっている。別に、ハンガリーの 平均株価が上がるのと同時に、僕の持ち株も上がるので、何ということはない。

    それにしても、CFDは素人がやったら危ない。現物株の取引をしたことがある人の感覚で言えば、 買おうとする株と同じ額の現金を用意するのは当然のことなのだが、CFDの取引画面の 「証拠金率1000%」を見るとリスクを取らなさ過ぎのように見える。 CFD取引画面には1分足など、極端に短い時間のチャートが 表示され、ついつい見入ってしまう。僕もCFDを始めてから数日は、 楽天証券の取引画面を開いて、取引もしないのに、 極端に短い時間のチャートを眺めてしまった。 それでも、心の中では、こういったものは、そのうち慣れて、見なくなるだろうと 思っていた。実際、今はもう見ていない。現物株の取引経験がない人が、 いきなりCFDをやって、株式投資はこういうものだと思ったらかわいそうだ。 それでも、株価の下落に賭けることができるのはいいことだ。


    2010.5.23

    日本から撤退

    僕が持っている日本株全部に売り注文を出した。次の天井あたりで売ろうと 思っていたが、ユーロ問題がどう転ぶか分からないので売ることにした。 損失が確定するが仕方がない。日本金銭機械は株主優待があるので、 持っておこうかと思ったが、株主優待が廃止されていた。 今後、日本でインフレが起こらない限り、日本の株を買う気はない。

    そもそも、経済成長率の低い国に投資したことが間違っていたと思う。 経済成長率が高い国のほうが経済成長率が低い国より平均株価が上昇する と考られるし、中国・インドと日本の経済成長率が数年のうちに逆転 することは考えにくい。


    2010.5.9

    ケネス・ムーレ『大恐慌とフランス通貨政策』

    1年以上前に、図書館に入った分厚い本。こんなマニアックな本を 借りたいと思う人は、津山市では僕以外いないのではないかと思った。 連休中に読んだが、余り理解できなかった。金本位制や平価切下げ という言葉の意味や、それが経済に及ぼす影響など理論的なことは よく分かるが、首相や大蔵大臣の名前が覚えきれない。大恐慌期の フランスは8年で21回も内閣が代わった。これに加えて、野党指導者 やフランス銀行総裁も出てくるので、人名に関する部分は訳が分からなく なった。この本を読む前に、1930年代のフランス政治史に関する本を 読んで、主要人物を頭に入れておいたほうがよかった。

    本の内容を簡単にまとめると、大恐慌から1936年までの間、 フランスは、平価切下げを行わなかったので経済が停滞 した、といったところだろうか。これだけなら、前書きだけ読めばわかる。 本の中身で語られているのは、フランスの通貨政策にかかわる人々が、 どのように平価切下げに抵抗したかだ。

    ここでいう平価は、例えば1円が 金何gに相当するかということで、平価切下げは、 1円=金1gだったものを、1円=金0.5gにすることだ。 日本が平価切り下げをしてアメリカが平価切下げをしないということは、 今で言う円安ドル高と同じ事で、アメリカは貿易で不利になる。 大恐慌後、アメリカ、イギリスは平価切下げをしたのに、フランスは 平価切下げをしなかったので、貿易で不利になった。

    それでも、フランスの人々は平価切下げに抵抗した。
    「平価切下げは、債務者と投機家が得するだけ。」
    「ドイツのようなインフレに陥る恐れがある。」
    「金利生活者が損をする。」
    「平価切下げは賃金切下げと同じで、労働者の生活は悪くなる。」
    といった主張が多く見られた。

    「外国が平価を切下げても、その分フランスの物価を下げれば 国際競争力は回復する。」 と言った人もいた。まるで現代日本のようだ。経済危機の中で円が 一方的に高くなっていく現代日本は、当時のフランスと重なるような気がする。

    読み終わってすぐ、ギリシャで信用不安が起こった。通貨統合( 国際金本位制も一種の通貨統合)なんかやめればいいのに。


    2010.2.14

    『ザ・パニック 1907年金融恐慌の真相』

    主にジョン・ピアポント・モルガンの 活躍を書いた本だった。この本によると、ジョン・ピアポント・モルガンは、1907年恐慌以前は 、大統領から 悪の大富豪と呼ばれていたが、1907年恐慌解決の指揮をとり、 名誉を回復したらしい。数年前にインターネットで見た伝記(歴史パロディ)でもそうだったので、 それほど的外れでもないのだろう。一方、 2008年の金融危機では、アメリカの金融機関は政府に助けてもらうばかりで、 世論から嫌われてしまった。 2008年と1907年の最大の違いは、 危機後に金融業者に対する評判が高くなったか低くなったかだと思った。 現代でも、 金融危機解決のために立ち上がる民間人がいればいいのにと思う。 そういう人がいれば、NHKスペシャルで、「マネー資本主義の次は・・・」などと 馬鹿げたことを聞かなくて済んだのに。

    金融に関する細かい話も面白かった。 1907年にも2007年にも、短期金利が長期金利よりも高くなった。 2007年に、短期金利と長期金利の逆転は景気後退の前触れと解説する 専門家がいた。かなり強い景気後退の前触れなのだろうか。

    1907年恐慌は証券市場にも波及し、突然、信用買いの金利が100パーセントに跳ね上がった。 金利が上がると、お金を借りて株を買っている人の負担が重くなる。だから、すでにお金を借りて 株を買っている人は、株を売ってお金を返そうとする。さらに、誰も、新しくお金を借りて 株を買おうと思わなくなる。 株の買いと売りのバランスが崩れ、株価が暴落したらしい。金利が上昇すると株価が下がる 原理がよく分かった。


    2010.1.3

    邱永漢『中国株の基礎知識』

    著者紹介の所に「1924年台湾・台南市生まれ。1945年東京大学経済学部卒業。」 と書いてあった。本の著者の 出身地と学歴と年の組み合わせで、こんな凄いものは初めて見た。つまり、 筆者が大学を卒業した年に、台湾は日本の領土ではなくなったのだ。

    筆者は高度成長期に日本の株を買って成功し、その後、台湾に投資して成功した。 そして、今は中国の高度成長期だと考えている。日本や台湾は、以前と比べ、 為替相場と所得が高くなったので、投資しても利益が出ないと考えている。

    投資論も素晴らしいが、時々本の中に出てくる体験談も面白い。 日本の高度成長期に会社の見学に行って、成長株と考えた株を週刊誌に発表した。台湾で、日本の会社四季報に相当するものを創刊したなどと 書かれている。 ただし、製糖業がうまくいかなかったとか、日本で選挙に出て落選したなど失敗も多いらしい。

    インターネットで検索すると、筆者の経済に関するコラムが見つかった。何と、一日一回更新されているようだ。 僕がもし、80代まで生きるとしたら、株を続けて頭がちゃんと回転する状態でいたい。

    日本語を使う同時代人の中に、このような偉大な人がいることを今まで知らなかったのが、 もったいないと思った。僕がもっと早く、『中国株の基礎知識』を読んでいたら株でもうけて いただろうという意味でも、もったいない。


    2009.12.20
    中国株のETFを買った。中国の個別銘柄はよくわからないので、平均株価に連動するものを選んだ。 中国の経済成長率が高いのは知っているが、日本でいうトヨタやソニーのような有名な会社がないのは不思議だ。 それに、有名な会社がないと株も買いにくい。一時期、香港上海銀行(HSBC)の株を 買いたいと思ったことがあったが、サブプライムローン問題に深く関わっていたことを知り、やめた。

    僕が持っている銘柄に関していえば、日本株よりも、アメリカ株のほうが運用成績がよい。 さらに、アメリカ株よりもインド株のほうが運用成績がよい。言い換えれば、日本株は、 損していて、アメリカ株はプラスマイナスゼロで、インド株は儲かっている。 単純に、経済成長率が高い国の株を買ったほうがいいのかもしれない。

    楽天証券から、「特定口座みなし廃止のお知らせ」が届いた。楽天証券の口座開設以来、 日本株を買っていないので、このまま放置すると、特定口座が廃止されるらしい。 今後、日本株を買う予定がないので、別に特定口座が廃止されてもいいと思った。

    外国株を買えば、(円で外国通貨を買って、外国通貨で外国株を買うので)円が安くなる。円が安くなれば、 輸出産業が助かる。輸出産業だけではなく、国内向けの製造業も、ユニクロや百円ショップの安い外国製品 と競争しているので助かる。農業は外国の農産物と、観光業は海外旅行と競争しているので助かる。

    新聞やニュースでは、円安で輸出産業が得をするとしか言わないのはなぜだろうか。


    2009.11.22
    僕がヘティ・グリーン研究の仮最終回を書いてから3年以上たつのに 、いまだに日本語では、僕よりも詳しいホームページがない。 (TOAWに関しても同じようなことがいえる)たまに、ヘティ・グリーンで 検索すると、僕のホームページを 読んだと思える表現があるブログがあり、少しうれしかった。それでも、 ヘティ・グリーンが 南北戦争後にアメリカ紙幣を買ったと書いているのは、 僕のホームページしかない。しかし、Wikipediaにも、 南北戦争後にヘティが、アメリカ紙幣(greenbacks)に投資努力を集中した との表現があり、間違っていない。

    『The Witch of Wall Street Hetty Green』を再び読み始めた。 ベルヌ条約というものがあり、 1971年以前に出版された本は、日本では 出版から10年たてば自由に翻訳できる ということをラジオで聞いた。『The Witch of Wall Street Hetty Green』は 1935年出版なので、僕がホームページに翻訳を載せても法的に 問題がないことがわかった。そのうち、『The Witch of Wall Street Hetty Green』 の経済や投資に関する章を翻訳してホームページに載せようと思う。

    今読んでいるところは、ヘティと叔母のシルビアのいざこざが書かれている。 この部分を翻訳しようという気にはならない。いつになったら経済や投資に関するところまで 読み進められるのだろうか。


    2009.10.25
    ジンバブエの中央銀行総裁が、イグノーベル賞を受賞した。 イグノーベル賞は、ノーベル賞のまねで、笑える研究について与えられる。 たまに、日本人が受賞すると、テレビでも取り上げられる。

    ジンバブエ中央銀行総裁の受賞理由は、 「1セントから100兆ジンバブエドルまでの幅広い紙幣を印刷させることによって、 非常に大きな数字を計算できるようになるための、 簡単で毎日できる練習法をジンバブエ国民に与えたことについて」 だそうだ。つまり、インフレのおかげで、 ジンバブエの国民が、桁の大きい計算ができるように なったということだ。

    他にも、経済関係のイグノーベル賞は皮肉が利いているものがあり、 エンロンやニック・リーソンや マイケル・ミルケンなどの有名人、有名企業も受賞している。

    参考


    2009.10.11

    読書の秋と本の値段(2)

    岡山の古本屋で牧野純夫『円・ドル・ポンド』を200円で買った。 奥付には「1960年12月20日 第1刷発行 ¥100」と書いてある。 この本を読んだのは8月なので、秋とはいえないかもしれない。

    筆者は、通貨には金の裏付けがないといけないと考えている。以下引用する。

    フンクのイデオロギーは大戦中の日本において大いに謳歌され、鼓吹 されたものであったが、それは東亜の各地に、また日本の国内に、インフレ を激化させるばかりで、それが敗因をなしたことに気づくものはなかった。 これに反し、米英の方式はつねに通貨の足場を金にもとめるものであり、 最後にでき上がった国際通貨基金も、まさにこの趣旨にそうものであった。 管理通貨は金との結びつきからはなれて、国家が通貨の価値を 管理するといっても、やはりなんらかの形で、その足場を金につけて いなければばならない。第二次大戦はそのことを明確におしえた。
    (フンクはナチスドイツの経済大臣)

    実に味わい深い文章だ。つまり、筆者は、 金本位制は 連合国で、管理通貨制度は枢軸国だといっている。 しかし、現在の通貨制度は、金本位制ではなくなっている。 1971年に アメリカは金本位制を放棄し、現在に至るまで管理通貨制度が続いている。 通貨制度の分野に限ればナチスドイツが勝ったことに なるのだろうか。

    この本の中で、さらに面白いのが、筆者がソ連を賞賛しているところだ。

    しかし、ルーブルが強化されていくにひきかえ、ポンドは再建されたとは いえ、域内諸国からつよく遠心力をうけており、ドルも相つぐ金の流出 をみて、もはや動揺を蔽いかくせなくなってきた。いまでは、「貨幣は 金でなければならない」という問題ではない。貨幣が金でなくては ならぬその上に、金の価格が一方では上昇して止まることなく、他方では 逆に下がっていく、その動向の意味するものを考えねばならなくなった のである。

    別のところに、 ソ連が1950年に金価格を下げたという記述があり、 金の価格が上昇するのが、資本主義で、金の価格が下がるのが 社会主義のソ連ということになっている。その後、ソ連がどうなったのかは 知っての通りだ。

    しかし、ソ連が金価格を下げたことが、ソ連経済にどのような悪影響を 与えたのか分からない。インターネットで調べてみたが、全く資料がなかった。 金価格を下げるということは、現代でいうと為替相場を上げるのと同じことで、 自国産業の国際競争力が下がることだ。計画経済でも、労働者の 賃金や商品の価格はある。計画経済に関わる官僚が、ある商品を 自国で生産するよりも、外国から輸入するほうが安上がりなことに気づき、 外国からの輸入を増やすことを考える可能性はあると思う。

    1960年にはこの本の価値は100円だったが、今では200円の価値がある。 1960年と比べて物価が上がったからといえばそうなのだが、それだけではない。 1960年にこの本を読んでも、あまり価値がない、当時はソ連を賞賛する 主張も多かったし、何より、この本の考えを元に未来予測をすると、 ことごとく外れてしまうからだ。 しかし、現代の視点から見れば、この本には価値がある。 経済史について知識がある人が、どのようにして間違った考えに陥るのか ということを考えさせてくれる意味で、 1960年に比べ本の価値が2倍に なったといえる。


    2009.8.30
    7月末、待ちに待ったタタ・モーターズの決算が発表された。 ジャガー、ランドローバーが入った 連結決算になるので、早く見たかった。 年次報告書の中に、ジャガー、ランドローバーの買収に触れた文章があったが、抽象的な 表現が多く、売買の判断材料にはならなかった。

    具体的な数字を見てみると、 前の年と比べて、 総資産は2倍以上になり、株主資本比率(借金の多さを測る指標。値が小さいほど借金が多い。 100%は借金が全くない状態。) は25%から8.6%になったようだ。 インドの貸借対照表は日本のものと少し違うので、僕の計算の仕方が 間違っているかもしれない。


    2009.7.26
    7月15日、夏休みをとって大阪証券取引所の見学に行った。 最初、東京証券取引所 に行こうと思っていたが、泊まりでないと行けないので、日帰りで行ける大阪に行くことにした。

    大阪証券取引所ビル自体は大きく、レストランや大阪経済大学が入っていた。 しかし、証券取引所そのものは小さかった。 証券取引所はコンビニの半分くらいの広さで、机は15人分ぐらいだった。パソコンも僕が使っているような普通のパソコンだった。中にいる人は取引をしているのではなく、管理を しているように見えた。取引員は証券会社にいて、証券会社と取引所の 間で回線がつながっているだけなのだろう。 僕は今まで、証券取引所の中で、大勢の取引員が特殊なパソコンの前に座って売買をしていると思っていたので、残念だった。しかし、大阪証券取引所が余りに小さいことに、かえって驚いた。

    見学者受付の人は暇そうだった。受付簿を見ると、その日に僕の前に見学に来た人はいなかった。

    近くに証券図書館という建物があった。入り口近くに、株式新聞や経済雑誌が置かれていて、 株式投資に関する講演会のポスターが貼られていた。 20席ほどの閲覧席は満席だった。奥に大きな棚が5つほどあり、会社名と証券コードが書かれた ファイルが並んでいた。ファイルを開けると、会社に関する新聞記事のスクラップがあった。 大阪と岡山では情報量が違うと思った。インターネットが普及する前なら、岡山に住むよりも 大阪に住んでいたほうが投資に有利だっただろう。


    2009.5.31
    100兆ジンバブエドル紙幣を買って、職場で配った。 去年の夏ぐらいに、ジンバブエでインフレが起こっている事を知り、 紙幣を配ってみたいと思うようになった。当時は1000億ジンバブエドルが最高額で、 1000億ジンバブエドルで、パン一斤が買えると書かれていた。 (その後、9桁切り捨てがあったあとで半年もしない間に100兆ジンバブエドルが 発行されるようになった。あまりに急速に価値が下がっているので、100兆ジンバブエドルで 何が買えるかを考えることは意味がない。)

    同じ記事で、インターネットオークションサイトのebayでジンバブエドルが出品されていることを 知った。ジンバブエではまったく価値のないお札がインターネット上では値段がついているのが面白い。 また、ebayなら、個人輸入代行業者を使えば自分でも落札できる。条件のいいものが出品されて いたら、落札しようと思った。ebyを見ると、1000件以上のジンバブエドルが出品されていて、 全部に目を通そうとすると、パソコンの速度が異常に遅くなってしまうほどだった。

    4月の末に、100兆ジンバブエドル50枚(5000兆ジンバブエドル)が120ドルで出品 されているのを見つけた。120ドルは約1万2千円で定額給付金で買うのにちょうどいいと思った。 お金のばらまきの末にお金の価値がなくなるというような風刺的なことが連想されて面白かった。 また、1枚240円なら、ちょっとした旅行のお土産と同じぐらいの値段なので、配るのにちょうど いいと思った。今後、もっと大きい桁のジンバブエドルが発行されるかもしれないが、 京、垓など普段見かけない数字が出てきても面白くないので、100兆ぐらいがちょうどいいと思った。

    上には上がいるもので、 個人輸入代行業者のホームページを見ていると、シーランド公国の爵位を買った人がいた。 シーランド公国は第二次世界大戦中に作られたイギリスの人工島を、変人一家が占拠して、 独立国を自称したものだ。当然、他の国からは承認されていない。 そのシーランド公国にお金を払うと、男爵とか伯爵などの爵位がもらえるらしい。


    2009.4.19

    CFDは将来の金融危機の火種

    図書館で経済雑誌を読んでいると、CFDを扱う会社の広告が載っていた。 外国株式、外国株価指数、債券先物、商品先物など多様な銘柄を 扱うことができると書いていた。 CFDでは、投資家が証券会社に証拠金を差し入れて、差金決済をする 仕組みになっている。差金決済とは、例えば、投資家と証券会社の間で、ガソリン価格が10円上がったら、証券会社は投資家に100万円払う、逆に、ガソリン価格が10円下がったら投資家は証券会社に100万円払う という契約を結ぶことだ。極論すると、 証券会社と投資家の間で賭けをすることだ。

    問題なのは、投資家が充分な額のお金を持っていなくても、 このような取引ができることだ。「レバレッジ200倍でパワフルな取引が できる。」などという宣伝文句があったが、レバレッジの率が高いということは、例えば5万円しか持っていなくても、100万円(ガソリン価格が20円下がったら200万円損するので、現実には 100万円の取引などというものはないが、ここは単純化のため) の取引ができると いうことだ。 5万円しか持っていない人が、100万円の取引をして失敗すると、95万円の借金が返せなくなる。 返済不能な借金が、経済を蝕むのは、 今の状況を見ての通りだ。

    何年か後にまた金融危機が始まったら、 CFDでCFD関連銘柄が下がるほうに賭ける(安全のため、 株価が2倍になっても困らない程度の証拠金を積んだ上で)のが、最も適切な利用法だろう。


    2009.2.22
    インドの自動車会社、タタ・モーターズの株を買った。 タタ・モーターズのホームページに行って、年次報告書を調べてみた。 そのなかの表を見て、僕は衝撃を受けた。1946年から2008年までの年ごとの業績が1枚の表に まとめられていた。今まで、いろいろな会社の情報開示文書を見てきたが、ここまで徹底したものは 初めて見た。1946年から2008年の表から、タタ・モーターズは極端に好景気、不景気の影響を 受けることがわかった。

    ジャガー、ランドローバー買収の件は気がかりだ。イギリスよりも、インドの方が経済成長率が高く、 イギリスに投資するよりインドに投資したほうが高い収益を期待できるのに、 なぜイギリスの自動車会社を買うのかという疑問がある。


    2008.12.21
    今思えばアメリカ国債を買うよりも、日本の株価が下がる方に賭けて、日経225先物ミニの売りをやっておけばよかった。サブプライム問題が表面化した時点で、アメリカの政策金利は5%以上だったのに対して、日本の政策金利は、0.5%だった。アメリカが利下げをしても、日本は利下げができないので、 円高になり、日本株が下がると 予測すべきだった。利下げができないと円高になる原理は、高い金利を求めて、日本からアメリカに 行っていた資金が、日本とアメリカの金利の差が縮まることで、日本に帰ってくるからだ。 1990年のバブル崩壊以降、日本の平均株価には何度も山と谷があったが、 常に山が低くなり、谷が深くなっている。

    今は世界中で株が安いので、外国株を定期的に買っているが、 株価が上がりきって、下がり始めたら、日経225先物ミニの売りをやってみたい。


    2008.11.23

    個人的な金融危機・解決編

    世界的な金融危機が少し落ち着いたので、TDアメリトレードに電話をかけた。日本語が分かる人に 電話を代るよう伝えたが、日本語が分かる人はいないとの答えが返ってきた。仕方がないので、 英語で話すことにした。やりとりの内容は詳しく書かないが、僕の話す英語は、テレビのお笑い番組に出てくるような 無茶苦茶な英語になっていたと思う。気が付いたら、額に汗がにじんでいた。ともかく、 セキュリティークエスチョンは解除され、再設定できるようになった。

    セキュリティークエスチョンを設定すると、確認画面が出てきた。今度はトラブルが起こらないように、 確認画面のコピーをパソコンに保存した。その瞬間、かすかに、「前にも同じことをしたような」感じがした。パソコンを調べてみると、前のセキュリティークエスチョンの答えを保存したものが見つかった。

    つまり、最初からパソコンを調べていれば、TDアメリトレードに電話をかける必要はなかった。外国の 証券会社に国際電話をかけて、英語で話したというと、格好良いが、そもそも最初からその必要が なかったとなると、馬鹿馬鹿しい。

    最初のセキュリティークエスチョンが間違った原因も分かった。 「What is your favorite store?」に「Nishina」と設定したつもりが、「Nhishina」と設定していた。 ニシナのスペルミスを50通りぐらい試してみた(ニシナで買い物をしながら、ニシナのスペルミスを 何通りか考えた日もあった。)が、まさか「Nhishina」になっているとは思わなかった。


    2008.10.12

    個人的な金融危機

    TDアメリトレードの口座がアクセス不能になった。 TDアメリトレード側に問題があるわけではなく、僕がセキュリティークエスチョンの答えを 忘れたせいだ。5月25日の記事に書いたが、TDアメリトレードはセキュリティ強化のために、 パスワード以外に、自分が設定した質問を使うようになった。その質問に引っかかった。 自分が記憶している答えを書いているのに、答えが合わない。 TDアメリトレードにメールを送ったが、パスワードとセキュリティークエスチョン に関することはメールでは答えられない、電話をするようにとの返事が返ってきた。 英語の発音と聞き取りは自信が無いので、このような事態だけは避けたかったが、仕方が無い。 こうして、人生初の国際電話をかける羽目になった。

    TDアメリトレードに電話をかけると、録音の音声ガイドにしたがって、ボタンを 押すことを求められた。訳が分からないまま、適当に押していくと、人間が電話に出た。 「I am a Japanese. Plese change into a Japanese speaker.」 と僕は言った。インターネットの情報によると、TDアメリトレードには日本語が分かる職員が いるらしいので、最初からそれを当てにしていた。しかし、 「Not available.」と言われた。それに続く言葉はよく聞き取れないが、月曜日になると 日本語が分かる職員がいるらしい。

    そして、月曜日、時差も考慮して日本時間の午後10時半に電話をかけると、録音の音声ガイド から先に進めない。訳が分からないまま、金融商品を勧めるような録音のところに進んでしまう。 その日はあきらめて寝ることにした。

    火曜日の朝、テレビを見ると、ニューヨークダウ1万ドル割れのニュースが流れていた。 多分、僕が電話をかけた時間は証券会社に問い合わせが殺到していたのだろう。 電話をかけるのは、世界的な金融危機が落ち着いてからにしようと思う。


    2008.9.28
    次々とアメリカの金融機関が破綻しているが、今のところ無事だ。僕が買っている アメリカ銀行上位5社は破綻しつつある金融機関を合併して、さらに強化されているようだ。 サブプライム問題が発生した段階では、証券会社の株を買うべきか、銀行の株を買うべきか 僕には分かっていなかった。ひょっとしたら、証券会社上位5社を買ってしまった可能性も あるわけで、僕は、運が良かった。 それはいいのだが、個人的にパスワード関係でTDアメリトレードの口座に問題が起こっている。 そっちの方が金融危機だ。

    2008.9.28

    富田俊基『国債の歴史』(続き)

    貸し出し期限が14日間で、延長もできないため、じっくり読めなかった。 作者の意図とは違うかもしれないが、外国投資の必要性がよく分かった。 本書には第二次世界大戦中のドイツと日本の国債についての研究があり、 外国との資本取引を規制すれば、金利上昇と インフレを抑えつつ国債を大量発行することができると書かれていた。 現代日本では、外国との資本取引は自由だが、 戦中戦後の長い間、外国との資本取引が規制されてきたので、外国との 資本取引が少なく、国債を大量に発行しても金利上昇もインフレも起こらないようだ。

    筆者は、財政支出を減らす方向に世論を誘導する意図を持っているが、僕は、外国投資を 増やした方が良いと思う。まず、日本の経済成長率はアメリカやBRICsやネクストイレブン よりも低いので、投資家は日本よりも、これらの国々に投資した 方が利益が出ると期待できる。 この本では、外国投資が増えれば、金利が上昇すると書いている(それ自体、本当かどうか疑わしいが)。 金利が上昇すれば、政府は金利負担を嫌って国債発行を抑制し、家計は消費を減らして、貯蓄に励むようになる。その結果、金利が低下する。金利が低いのに政府に国債発行の抑制を求めるよりも、投資家に もっと海外投資を増やすよう勧めるほうが、 市場原理に即していると思う。市場原理に即していると思う理由は、国債発行の抑制は、政治家にとって、選挙に落ちる可能性が 高くなるので、 自己利益の放棄になり、 投資家が海外投資を増やすのは、投資家の自己利益に適うからだ。


    2008.9.14

    富田俊基『国債の歴史』

    県立図書館から取り寄せた。本屋で見つけ、読みたいと思っていたが、 6000円は高すぎるので、手が出せなかった。インターネットの古本 屋で4800円で売っていたが、送料を考えるとやはり高い。

    おおよそ、T、U、V、W章が、パソコンゲームの「ヨーロッパユニバーサリス」、「ヴィクトリア」、「ヴィクトリア レボリューションズ」、 「ハーツオブアイアン」に対応している。Paradox社の時代区分のセンスが良いのだろう。

    まだ1章しか読んでいないが、1章は国債の起源から、ナポレオン戦争までが書かれている。イギリス、 フランス(ナポレオンを除く)の戦時財政がかなり国債に依存していたことが分かった。イギリスは、 戦時に国債を増やして、平時に償還することを繰り返していた。フランスは、戦時に国債を 増やして、戦争が終わると踏み倒していた。一方、ゲームのヨーロッパユニバーサリスは、無借金 経営ができるし、借金をあえて使う利点が感じられないので、その意味ではリアルでない。

    それにしても凄いのが、次の記述だ。

    フランス革命政府は、フランスに居住する外国人の すべての財産を没収した。これに対して、1794年2月にイギリスは、フランス革命政府 の支配下にある個人が所有する在英財産を保護するために、それらをイギリスに凍結することにした。 具体的には、外国人の在英資産で3%コンソルを購入し、イングランド銀行がその口座を管理することになった。

    そして、ナポレオン戦争中にはインフレが起こるが、戦後、旧平価で金本位制を復活させて物価を 元に戻す。私有財産の保護が徹底していて素晴らしい。第二次世界大戦中の日本に同じことができただろうか。たとえ、連合国の支配下にある個人が所有する在日財産で日本国債を買ったとしても、 戦争の結果、お金の価値が100分の1ぐらいになるので意味が無い。

    (次回に続く)


    2008.8.3

    自衛隊見学と株主としての情報収集

    瀬戸大橋20周年のイベントで、自衛隊の護衛艦「いなづま」に乗船するイベントに、父母と行った。 船から降りるときに異様に時間がかかった。「この船はフェリーではないので、降りるのに時間がかかります。」との艦内放送があったが、これほどとは思わなかった。一列でしか降りられない階段が一つ設置 され、そこに数百人の人が群がり大変なことになった。 熱中症になるかと思った。

    艦上では、高性能20mm機関砲が動くところを見た。「一分間に4500発、撃てる」との 解説を聞いた少年が驚いていた。高性能20mm機関砲の砲身はアメリカのGE社が、 射撃管制装置はアメリカのレイセオン社が製造している。僕はレイセオンの株を持っているので、 どこかにレイセオンの社名が載っていないかと思い、艦内を探し回ったが、なかった。パンフレット にも載っていなかった。

    兵器は時とともに旧式化するので、高性能などと名前をつけるのは、いかがなものかと思う。 実際に高性能20mm機関砲は旧式化し、最近はミサイルでミサイルを打ち落とす(その種の兵器も レイセオンが作っている)ようだ。


    2008.8.3
    アメリカの銀行上位5社の株を買った。以前から、アメリカの金利が高いときはアメリカ国債 で運用し、金利が低いときにアメリカ株を買おうと思っていた。ちょうど、FRBの政策金利が 下げ止まったことを確認し、株を買った。 なぜアメリカの銀行株かというと、次の理由による。
    ・インフレのため、不良債権が目減りする。
    ・低金利のため、預金者に払う利息が少なくて済む。
    ・ドル安のため、アメリカの国際競争力が高くなる。

    2008.7.6

    『雇用・利子および貨幣の一般理論』の感想

    物価低下→賃金低下は現実には起こらず、貯蓄増→利子率低下には限度があることが分かった。 以前、アダム・スミス『国富論』を読んだときに、妙に周囲の人に経済に関する議論を仕掛けたくなり、 友人に議論を仕掛けると、利子率の話になった。そのときに僕は、資本の蓄積が進めば、限りなく0に近い利子率が、自然に実現するという理論(したがって、僕が資本を蓄積することは労働者の利益になる) を展開していたと思う。 現実には、そうならないことが分かった。 みんながお金を貯めると失業率が増えるので、お金以外で価値があるものを貯める必要がある。 貯めること自体に問題があるとは思えない。『無駄遣いが美徳』などという考え方にはなれない。 (そう思う理由は2008年3月2日の記事で書いた。)

    金本位制ではないが、現代日本で、中央銀行が大量の紙幣を発行して、金を買ったら何が起こるのだろか。


    2008.6.22
    『波乱の時代』(グリーンスパン回想録)と『雇用・利子及び貨幣の一般理論』はとっくの前に読み終えているが、まだ 中途半端な感想しか書いていない。

    グリーンスパン回想録に関しては、読んだ後に「90年代の 日本の経済成長率が低かったのは、為替相場が高すぎたためではないか」と思ったが、 グリーンスパン回想録の内容を根拠にしてそれを説明するのが難しい。中国やロシアが自国の為替相場が高くなることを嫌って外貨建て資産を盛んに買っているとの記述や、オランダで油田が発見され、為替相場が上がり 、かえって経済が低迷したとの記述があるが、全体的には、 グリーンスパンは余り為替相場を重視していない。

    『雇用・利子及び貨幣の一般理論』の感想は次回。


    2008.5.25
    アメリトレードにログインしようと思ったら、不条理なことに突然、セキュリティ強化のため 質問に答えてくださいという画面が出てきた。毎回ではなく、時々質問が使われるらしい。そういうわけで、英語力を試されてしまった。たくさんの質問があるうちから全部で4問の質問を選べるようになっている。中には「新婚旅行はどこに行きましたか。」などという質問があり、 大きなお世話だ、と感じた。「最初のルームメイトは誰ですか。」という質問には、文化の違いを 感じた。「日本には、ルームメイトという習慣は無い。」(There is not a custom to have a roommete in Japan.)と英語で回答しようかと思ったぐらいだ。(システム的には日本語で回答しても問題は無い。) アメリトレードはアフガニスタンのような発展途上国でも口座を開けるので、「好きなテレビ番組は何ですか」と聞かれても、テレビは持っていないと回答するしかない人がいるかもしれない(テレビは無くてもインターネットはできる環境にあるかもしれない!)や「好きなスポーツチームのマスコットは何ですか。」 と聞かれても、 好きなスポーツチームはあったとしても、マスコットまでは無いかもしれないなど、世界にいる様々な人々に思いを馳せた。

    2008.3.30

    『波乱の時代』(グリーンスパン回想録)

    もし、グリーンスパンが1987年から2006年の間、日銀総裁だったとしても、日本の経済成長率は それほど変わらなかったと思う。

    グリーンスパンは在職中、主にインフレ対策をやっていた。アメリカのインフレ率は、1980年代 には2桁だったものが次第に低下して、2004年には2.7パーセントになった。グリーンスパンは、 金利を下げて、財政赤字を増やしても、デフレが続く場合にどうすればよいか知らないようだ。 そのことを端的にあらわしているのは次の文章だ。

    しかし、2003年になると、景気の落ち込みとディスインフレが長期にわたって続いてきたため、 FRBはさらに変わった危険を考慮せざるをえなくなった。物価が下落する現象、デフレーションで ある。つまり、13年にわたって日本経済の沈滞をもたらしていたのと同様の悪循環に、アメリカ経済が 陥る可能性だ。これはきわめて心配な問題だった。現代の経済ではインフレが慢性的な頭痛のタネに なっており、デフレはめったに見られない病だ。アメリカはもはや金本位制を採用していない。 不換紙幣のもとでのデフレは、考えられないことだった。デフレに陥りそうな状況になったとしても、 印刷機をまわしてデフレの悪循環を防ぐのに必要なだけの紙幣を供給すれば問題は解決する。 そうわたしは考えてきた。だが、この確信は揺らいでいた。この時期、日本はいってみれば、通貨供給の 蛇口を全開にしている。短期金利をゼロにまで引き下げている。財政政策を思い切り緩和し、 巨額の財政赤字をだしている。それでも物価は下がりつづけていた。日本はデフレの軛から抜け出せない ようであり、1930年代以降にはなかったデフレの悪循環に陥っているのではないかと恐れているはず だと思えた。

    1990年代の日本で起こったことは、グリーンスパンにとって確信が揺らぐほど異常だったようで、 有効な解決策も持っていないようだ。


    2008.3.16

    『冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見』

    世界各国を旅行して、投資に適しているかどうかを解説する内容。アフリカやロシアに関する解説 は素晴らしいが、本国アメリカの分析は変だ。1990年代にアメリカ株が上昇したので、上昇する前に買っておけば良かったなどとは書いていない。書いているのは、グリーンスパンとインターネットバブルに対する罵倒ばかりである。1990年代、グリーンスパンはドル紙幣を刷ってばら撒き続け、インフレは止まらなかった。統計上、インフレ率が下がったのは、クリントンとグリーンスパンの 下でインフレの計測方法が変えられたからだと書いてある。

    しかし、僕には1990年代のアメリカの経済成長が嘘だとは 思えない。統計数字を全く信用しなくても、個人的な体験から、1990年代のアメリカは繁栄していた と思える。 1990年代にはウィンドウズ95の騒ぎがあり、インターネットが普及し始め、パソコンの性能は 異常な速さで上がった。インターネットはアメリカ起源であり、ウィンドウズはアメリカの企業が作っている。 だから、アメリカのIT関連企業は多額の利益を上げたに違いない。 IT企業の株価上昇が極端だったとしても、インターネットの普及は否定できない。筆者は、 あまりに長い間、各国を回っていたため、アメリカのことが分からなくなってしまったのではないかと思う。


    2008.3.2
    『雇用・利子および貨幣の一般理論』は極度に読みにくい。要素費用、主要費用、補足費用等 聞き慣れない言葉が多く、頭が混乱する。1段落読むごとに一休みしなければ読み進めることができない。 金融商品の取引の経験が無い人が、大学の経済学部に入って、いきなりこの本を読まされたらかわいそうだ。

    途中までしか読めていないが、僕の疑問が一つ解けた。その疑問とは、ガソリンや穀物などを将来に 備えて買いだめしておくことは、経済学ではどのように扱われているのかということだ。答えは、消費である。ケインズは、消費を「A−A1」と定義している(A1の1は小さい文字)。Aは全ての企業の売上高を意味し、A1は全ての企業が他の企業から買ったものの価値を意味する。ガソリンや穀物を買ったら、企業の売上になるから、Aになるが、誰かに転売しない限り、A1にならない。ガソリンをいつの時点で燃やしても、燃やさずに持ったままの状態でも、A1にはならない。したがってガソリンや穀物を将来に備えて買いだめすることは消費になる。

    「消費は美徳」や「貯蓄は必ずしも美徳ではない」という主張をケインズの解説書で見かけたことがあるが、この場合の消費や貯蓄という言葉の意味は、僕がイメージしていたものとは違うことが分かった。

    話は変わるが、スーパーに行くと日清シスコーン(コーンフレーク)の価格が約10パーセント上がっていた、スーパーの小売価格は日々変わるが、1箱270グラムが240グラムになったのだから間違いなく 値上がりしたと言える。 日清シスコーンの賞味期限は1年なので、値上がりする前に1年分買いだめしておけばよかった。きな粉を1年分買いだめ しようか。


    2008.2.15
    課内旅行で大阪に行った。自由時間に大阪の紀伊国屋書店とジュンク堂書店で経済関係の本を探した。 外国の株式入門書は、中国株、インド株、タイ株、ベトナム株、ロシア株があり、さらにエストニア株 の本まであったが、アメリカ株の本が無かった。僕は、アメリカ株に投資する必要上、 アメリカの有名な上場企業を大まかに 解説した本を買いたかったのだが、手に入らなかった。仕方ないので『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界大発見』、『波乱の時代(上)』(グリーンスパン回想録)、『雇用,利子および貨幣の一般理論(上)』(ケインズ著・岩波文庫)を買った。面白い組み合わせだ。

    2008.1.6

    マット・ヘイグ『あのブランドの失敗に学べ 世界で笑われた有名企業60の恥事例』

    コカコーラがニューコーラを出して失敗したとか、ハーレーダビッドソンが香水を出して失敗した 等の事例が書かれている。何でもかんでもブランドで説明するので、論理に無理があるが、 アメリカのITバブルの話が面白かった。ITバブルは1990年代のアメリカの好景気の最後に起こった。

    アマゾン・ドットコムの成功を見て、ある人がブー・ドットコムというインターネットでスポーツウェアを販売する会社を設立した。 インターネットビジネスでは最初に参入した企業が一人勝ちすると主張して、JPモルガンやゴールドマン サックスのような有名企業から資金をかき集めた。しかし、事業を立ち上げた1999年11月の売上が20万ドルだったのに対し、同じ月に2000万ドルを広告宣伝費や創業者のぜいたくのために使ってしまった。しかも、ホームページを余りに凝ったつくりにしてしまい、トップページを閲覧するのに3分間 待つ必要があった。このような会社が長く続くはずがなく、ついに2000年5月に破産してしまった。

    またある人は、ペット・ドットコムというインターネットでペットを販売する会社を設立した。 ペット・ドットコムは、派手な 広告宣伝で一躍有名になったが、 同業他社との値下げ競争の末に短期間で破産してしまった。

    筆者は次のようにまとめる

    ペット・ドットコムはブー・ドットコムと同様、成功するブランドは確かなビジネスプラン に基づいていること教えている。その企業の広告やPRがいかに効果的であるとわかっても、 自社を商品とサービスの点で差別化できなければ、また、付加価値をつけられなければ、 どうすることもできない。

    まるでライブドアのことを言っているようだ。 この本の日本語版は2005年3月に出されている。 この本がもっと読まれていれば、あれほど多くの人がライブドアにだまされることはなかっただろう。


    2007.12.23
    僕が買ったアメリカ国債が初の満期を迎えた。アメリカ国債に投資した資金の約半分を1ヶ月ものの国債で運用している。ちゃんと利益が出ているか確認した。国債1bondあたり2ドル49セント利益が出た。 国債1bondは1000ドルなので1ヶ月で0.249パーセントの利益が出たことになる。 年利に換算すると何パーセントの利益だろうか。

    1000×(1.00249)12乗=1030.293

    つまり、複利計算をすれば、1年で3パーセントの利益が出ることになる。ただし、満期が来ても自動継続は無いので、毎月、買い注文を出さないといけない。買い注文を出そうとすると、利回りが2.4パーセントに下がっていた。2ヶ月後に満期を迎える国債が2.8パーセントだったので2ヶ月ものの国債を買った。


    2007.11.11
    アメリカ国債を買った。6ヶ月後に満期を迎える国債で、 年利に換算すると4%の利回りになる。 TDアメリトレードのホームページに「To invest in a bond or CD, please call us at 800-934-4445」 と書いてあったので、買えるかどうか心配だったが、注文を出してみると、 すんなりと買えた。電話しないと買えないという意味ではなく、 ただの宣伝のようだ。手数料も分かりにくかったが、定率制だということが 分かった。0.2%のようだ。定率制だと、半年の国債を2回買っても、1年国債を買っても 手数料が変わらないのでありがたい。 国債が満期になったときに、金利がある程度下がっていたら、アメリカ 株を買おうと思う。

    2007.10.28
    この前米ドルMMFを解約した(2007.9.16の記事参照)結果、多額の米ドルが 運用されない状態で残ってしまった。アメリカ株の方は サブプライムや中国の関係で下がるか上がるか読めないので、 債券を買おうと思った。日本の証券会社で米ドル建て 債券を買おうと思ったら、窓口まで行かないといけないが、 TDアメリトレードならインターネットで買える。TDアメリトレードの口座に送金 するのに銀行の窓口に行く必要があったが、ロイズTSB銀行が海外送金代行サービスを やっているのを見つけた。これはロイズTSB銀行に振込みをすれば、あらかじめ登録しておいた 海外の送金先に送金できるようになっている。
    つまり、ロイズTSB銀行で海外送金をして、TDアメリトレードで債券を買えば、 一切、金融機関の窓口に行かずに、米ドル建て債券が買えるようになる。

    (現在、ロイズTSB銀行の登録が終了した段階で、実際に試すのは、これからなので、次回に続く。)


    2007.9.16
    本当にあった怖い話

    実は危ない米ドルMMF

    米ドルMMFという金融商品がある。主に短期の債券に投資する投資信託で、米ドル定期預金よりも利回りがよく(年率4.6%)、いつでも解約ができ、価格が変動しないと宣伝されていた。非常に有利な金融商品だと思ったため、最近数ヶ月で投資額を増やしていた。実は米ドルMMFがサブプライム問題に関係していることが分かった。サブプライムローンは長期の金融商品で、米ドルMMFは短期の債券で運用しているので、一見全く関係ないように思えるが、考えが甘かった。

    米ドルMMFの資産配分を見ると、約3分の1をCP(コマーシャルペーパー)が占めている。CPを インターネットで調べると、「ある程度の信用力を有する大企業が市場から短期資金を調達するために、発行する無担保の割引約束手形のことである。」と書いてある。これを読んで、ある程度の信用力を有する大企業なら安心だと思ってはいけない。東洋経済オンラインの記事によると、金融機関が子会社に サブプライムローンを譲渡し、子会社が、サブプライムローンを担保にCPを発行しているらしい。 そして、米ドルMMFの運用資産にそのようなCPが含まれているらしい。 これだけでは、にわかに信じがたいので、米ドルMMFの運用報告書の2006年12月末時点の 保有資産の欄を調べてみた。CPの欄に聞いたことの無い企業の名前ばかりが載っていた。 社名の中に「securitisation(証券化)」という言葉があり怪しさ満点だった。さらに、CP発行会社 名をインターネットで検索していると、資産担保コマーシャルペーパーの発行に関与しているとのロイターの記事が見つかった。多分、米ドルMMFが破綻しない確率のほうが高い と思うが、中国銀行の外貨定期預金よりは危ないので、米ドルMMFは全て解約した。

    世界一の投資家といわれるウォーレン・バフェットは、自分が理解できる 金融商品しか買わないそうだ。この原則の重要性を身をもって体験した気がする。

    参考 サブプライムローンがMMFにまで混入〜各国中央銀行が大量資金供給した裏事情〜


    2007.5.27

    発起屋

    株式投資入門書の歴史
    和田貞吉『株式投資の予備知識』1926年(大正15年)

    本の中に、どのようにして会社ができるかを説明した文章がある。以下引用する。

    もう一つある、それは第一例の即ち発起屋が作る場合には、会社の基礎となるやうなものを発見し、 これを売つて利益を得たのだが、今度はそれを売らずに、先づ其れ等発明権とか鉱物、 粘土の出る土地とか水利権に就いて、その如何に有望なるかを宣伝すると同時に、 自分以外に発起人として、何々子爵、何々博士、何々大将と云ふ風に盛んに偉ら相な肩書きの ある人を担ぎ上げ、実業界の巨頭を賛成人に書き並べ、出駄羅目な目論見書を作り、大々的に 広告をして一般公募の形式を取つて、大会社を作り上げて了ふのである。 斯る場合発起人は、その会社創立が目的ではないのであるから、株に権利の付き次第之を売って儲ける のである。独占事業が世の批難をうけてゐる場合など、この方法を以て作り上げ、結局独占会社 に買収せしめて大儲けをする場合がある。
     此実例は明治四十三年に、東京瓦斯株式会社が東京市で事実上独占して居つた、瓦斯事業の大有望 なので、新たに千代田瓦斯株式会社が設立せられて、暫く競争の形であつたが、遂に同四十四年に 東京瓦斯へ買収せしめ、大儲けをした事が今尚記憶に存する所であらう。

    これを読んで、余りにもライブドアの事例にそっくりなので驚いた。 発明権はインターネットに相当する。 テレビ局やプロ野球団は新規参入がきわめて難しい事で世の非難を受けていた。フジテレビにライブドア 株を売りつけて大儲けした点でも共通している。まさに歴史は繰り返すという他ない。


    2007.5.27

    中国バブルと笑いに走る僕

    テレビ東京の株式ニュースで、中国経済がバブル化しているという話題が出てきた。上海A市場の 平均株価は1年半で4倍になった。その他の市場の平均株価も極端に上昇している。 中国市場は7割が個人投資家で、彼らは政府が自分たちに不利益なことはしないと思っているらしい。 バブルがあれば、必ず、思い上がった人間が馬鹿げた行動をする。中東のドバイでバブルが起こった ときには、ピラミッドや万里の長城など世界の有名な建造物を原寸大で再現し、一箇所に 集めた遊園地ドバイランドを作る計画を立てた。中国でも何か笑えることがないかと思って探してみた。 中国の国歌を替え歌にした株歌がインターネットや携帯電話で出回っているらしい。

    起來,還沒開?的人們,
    把処ン們的資金全部投入誘人的股市,
    中華民族到了最瘋狂的時刻,
    毎個人都激情地發出買入的吼聲! 快漲、快漲、快漲!
    我們萬女、齔S,懷暴富的夢想,
    前進!前進!前進!進!進!

    立ち上がれ、まだ口座を開いていない人民よ
    魅力的な株式市場に資金を全部投入しよう
    中華民族狂気の時間
    人民の熱烈な買いの怒号が鳴り響く
      (株価よ、)すぐ上がれ、すぐ上がれ、すぐ上がれ!  
    突然大金持ちになる夢を抱き、
    前進! 前進! 前進! 進め! 進め!

    参考: 中華人民共和国の国歌

    国を挙げて株式投資に熱狂している感じが伝わって 笑える。中国バブルが崩壊したあと、改めてこの歌を見ると一層笑えるだろう。


    2007.5.13
    株式投資入門書の歴史
    和田貞吉『株式投資の予備知識』1926年(大正15年)

    インターネットの古本屋で買った。1000円で買ったが、 本の奥付に定価金2円50銭と書いてある。実に80年で400倍の値上がりである。 たいていの商品が時間がたつごとに価値が低下する (例えばゲームソフトの中古買取価格は時間がたつごとに下がっていく。) のに、不思議でたまらない。実際問題として古本屋が2円50銭で本を売っても儲けにならないし、 そもそも50銭のお釣りをどうやって返すのかということになる。
    内容の紹介は次回。


    2007.4.29

    株主様、新兵器「アルマジロAM-7D」を開発しました

    配当利回りの高い会社を探していたら、蔵王産業を見つけた。 ビル用の掃除機を輸入して売っている会社なのだが、掃除機の名前が少しおかしい。 有価証券報告書内の会社沿革をみると

    平成11年9月、搭乗式中型動力清掃機「マグナム」の販売開始、搭乗式自動床洗浄機「スクラブセブン」の販売開始
    平成14年8月、搭乗式自動床洗浄機「スマイル」の販売開始
    平成17年4月、搭乗式中型動力清掃機「アルマジロAM-7D」の販売開始

    とある。名前から「メタルマックス」のような近未来系ロールプレイングゲームの世界観を連想してしまう。 研究開発活動の部分を見ると、

    当社の研究開発は、商品開発部が担当し、ユーザーニーズに沿った機器の 開発を国内外の協力メーカーと綿密な打合わせを行いながら進めております。当期の主な成果としましては、搭乗式中型動力清掃機「アルマジロAM7D」 等、数機種に及んでおります。

    シミュレーションゲームなどで、研究開発費を使うと、「○○を開発しました」というメッセージが 出るのを連想してしまう。

    最大の輸入先はイタリアである。イタリア人には勤勉でないイメージがあるので笑えてくる。

    それでも、業績は非常に良く、2000年からずっと増収増益で、無借金に近い。 僕は今後、円高になると予想している。トヨタ、ホンダ、任天堂など日本の企業は輸出中心で 円安になると有利なものが多いので、円高になると有利な企業を見つけておいて損はない。 また、グッチやフェラーリはイタリア製なので、イタリアの製造業も馬鹿にできない。

    昔、シートゥーネットワークという食品スーパーの 会社があった。そこでは、社長が店を回って「異常さが足りない、もっと 異常な店にしろ!」と言い、店長は競って店内放送でラップを流したり、ものまねを流したりしたらしい。 それでも業績が良かった。 残念ながら、外資系企業に買収されて、上場廃止になった。


    2007.4.15

    不思議な額面主義

    株式投資入門書の歴史
    1981年『証券蘭の見方/読み方』日興リサーチセンター編

    僕が株を始めたころは、まだ会社四季報に額面の記載があった。現在は商法が改正され、 額面は廃止された。 額面とは、株券に印刷されている金額のことで、1株50円とか500円などがあった。 本の中に

    「昭和40年代の前半までは、有償増資といえば、ほとんど全部が額面発行増資であった」

    との記述がある。額面発行増資とは株価にかかわらず、株主が額面で新株を買うことが出来る 方式だ。時価500円の株を1株50円で買えれば、大変な得をすることになる。さらにすごいのが 、時価発行の記述で、

    「また発行会社は、時価発行によって、額面と時価の差額をプレミアムとして 取得するが、そのプレミアムもある一定期間の後には、株主に無償交付という形で還元することも 必要である。」

    と書いてある。額面が50円で時価が500円の株があったとすると、 一株あたり50円を設備投資にまわして、残りの450円を株主に返すことになる。 これでは、設備投資がしたかったのか、株主にお金を配りたかったのか分からなくなってしまう。 額面が50円で時価が500円という例えが極端なのだが、2000年の時点ではそうなっていた。 この本は1981年の発行だが、 バブル期になると、額面発行も、時価と額面の差額を株主に返すこともなくなってしまったらしい。


    2007.3.4
    世界同時株安のニュースを見て、アメリカ株の平均PERと平均配当利回りを知りたくなった。 日本語で直接検索しても見当たらなかった。そこで、日経新聞に日本株の平均PER と平均配当利回りが掲載されていることを思い出し、ウォールストリードジャーナル のホームページに行ってみた。ダウのPERが19.4で平均利回りが2.25で、S&P500の 平均PERが17.9で平均利回りが1.77だった。ヤフーのニュースでは、実体経済とかけ離れた株価 といわれていたが、全然そんなことはないと感じた。しかし、後になって自分の間違いに気付いた。 アメリカの金利が高いことを見落としていた。日本の感覚では配当利回り2.25は割安だが、 アメリカの1ヶ月定期預金金利は3.7パーセントである。(1年定期預金はもっと金利が高いはず) アメリカ人は株を売って定期預金にした方が有利だと感じるのではないか。

    2007.2.15

    日本株がバブルなら外国株を買えばいいのに

    株式投資入門書の歴史
    1981年『証券蘭の見方/読み方』日興リサーチセンター編

    ずいぶんと間が開いてしまった。 「利回り革命」の記述があるページと同じページに次のような表がある。
    暦年日本(225種)米国(S.P .500種)
    利回りPER配当性向利回りPER配当性向
    463.6711.8343.43.1217.2453.9
    472.2621.2748.12.8817.0149.1
    481.8521.9540.63.1513.1641.4
    492.3214.8234.44.359.3240.5
    502.3519.4445.74.2710.8246.2
    512.0625.2952.13.9710.2940.9
    521.8923.0443.54.769.0242.9
    531.7223.0139.65.287.7841.1
    541.5024.3836.65.536.9338.4
    55(6)1.4323.1232.943.4
    (暦年は昭和)
    昭和54年のアメリカ株の 平均利回り5.53、PER6.93はすごい。今では考えられない。2002年〜2003年が日本株の底値だったが、 ここまで割安なのは一部の会社だけだったと思う。1971年(昭和46年)から外国証券投資が 自由化されたそうで、この本の第3章では外国証券投資の紹介がされている。1979年から2007年 間でのSP500種の資料は手元にないが、ダウは1979年から2007年の間に 15倍になっている。(ただし1979年には1ドル約240円だったので、円換算では7倍) もし、日本に再びバブル期が訪れたら、日本株を売って、配当利回りが高く、PERが低い国の株を買おうと思う。為替レートが急速に下がっている国の株でもいい。

    「株式投資入門書の歴史」の過去の記事


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